私たちの取り組む課題
博物館の役割を最大限に発揮してもらうためにー日本博物館協会が目指していること
博物館はその地域の歴史や文化、専門性などにより、それぞれ唯一無二のユニークな特徴があります。
また近年は、文化芸術振興、文化観光、まちづくりへの貢献など、社会資本として地域社会へのさらなる貢献が期待されています。博物館の役割の多様化が求められる一方で、財政や人材の確保など深刻な課題を抱える博物館が多くあります。
日本博物館協会は公益財団として、博物館が抱える共通の課題の解決と博物館の振興を使命としてさまざまな事業を行っています。
なぜこの課題に取り組むか
博物館は、過去と現在の対話の場
博物館は昔の資料を収集、保存するだけの場所ではありません。人類の遺産である貴重な資料の調査研究をしたり、その成果を展示など様々な形で発信することにより、いまを生きる私たちに歴史からの学びを伝えてくれます。また、文化芸術を通じて、私たちの創造力と感性を育み、人間相互の理解を深めてくれる拠点でもあります。
博物館は、過去と未来をつなぐ場
博物館に保管されている文化資源は、学芸員の調査研究を通して価値が与えられます。その情報をデジタルアーカイブ化して、社会に公開する取り組みが進んでいます。博物館の資料や情報に、だれでも、どこからでもアクセスできて学ぶことができるようにしなくてはなりません。時空を超えて過去の叡智を知り、そしていまに生きる私たちが未来を考え、生み出すための「つなぎ」の場が博物館なのです。
博物館は、未来を考える場
博物館は地域の歴史・文化・アイデンティティの源泉となる知識の宝庫であり、地域のより良い未来を考えるためのさまざまなアイディアを提供してくれます。多くの人が訪れる博物館は、観光や国際交流の拠点として地域を盛り上げることもできます。また、多彩な文化資源を持つ博物館は、地域の学校や文化施設、福祉や医療の分野などと連携して活用することで、地域の人々のウェルビーイングの向上に貢献することができます。
この実現のために日本博物館協会は事業を実施しています。
寄付金の使い道
次の100年に向けて、日本博物館協会の挑戦を応援してください!
日本博物館協会は、博物館が抱える共通の課題の解決と博物館のさらなる振興のため様々な事業の展開を計画しています。皆さまかからのご支援は、博物館の次の100年に向けて大切に使わせていただきます。
■登録博物館/指定施設となる博物館を増やす
博物館法に規定されている博物館を増やすことで、博物館の法的地位をより強固にするとともに、ステークホルダーへの発言力を強化していく。
将来の博物館を担う人材輩出すべく、学芸員をはじめとした博物館職員に対する研修の機会を強化
所属する館単体のOJTでは習得しづらい博物館運営に係る横断的知識習得の研修の充実を図るとともに、他の博物館職員との情報共有の機会を創出する。
■データを情報活用できるようなデータの整備
国や自治体の博物館に対する動向を各館に伝える一方、各館の状況や課題を把握し、行政や設置者に的確に訴えること等により、博物館を取り巻く良好な環境づくりに貢献する。
■災害が発生した直後に行える支援のための財源の充実化
支援物資や現地調査、初期のレスキュー等に必要な財源を、いつ何が起きても対応できるように備えておく。
■博物館を利用しづらい人々への支援の充実
視力や聴力が弱い人々が博物館を利用しやすい機器等の支援など、支援内容を充実させたい。