私たちの取り組む課題



本法人は、国際交流事業を中心に設立したが、設立関係者に天文の専門家がおり、また職員にも天文観測や研究に取り組む者もいたことから、専門家のアドバイスもあり、青少年から大人まで広く、国を超えて共通の話題となるので、国際交流に有効であるとの観点から、天文普及に取り組むところとなった。民間の公益財団法人として設立。運営費は「太陽・月・星のこよみ」及び「月の満ち欠け(位相)図」の販売、月光天文台の入館料などで賄っており、以下の事業を行うには厳しい状況にあるので、収益の50%を公益事業に充てるには一層の資金調達が必要です。
<事業の内容>
(1)天文に関する講演会、観望会等の開催事業
天文普及を図るため、有識者を講師に招き、探査機等の宇宙と天文に関する講演、ギャラリートーク、レギュラー講座等の実施、また天体の観望会等の行事を開催し、天文に関する幅広い知識や情報の提供を行った。
天文教育を通じて内外の教育、文化の啓発を図るため、以下の事業を開催した。
A.学校等地域社会において天文、環境に対する関心を惹起する
B.天体の定例観望会を24回(毎月2回)実施
C.天体の特別観望会を不定期で実施
D.スターウィーク観望会の実施
E.地学資料館特別展を開催
F.親子で星を観る七夕の夕べを開催
G.夏休み親子天文教室の開催
H.団体見学・研修・合宿の実施
I.各種天文同好会に対する支援
J.教育文化活動に対する支援
K.出前観望会の開催
(2)天文啓発用の暦や冊子等の出版事業
月光天文台で観測された貴重な天文に関する写真などを、調査研究の一環として、広く一般市民に公表するものであり、この事業はまさに当法人の特別な知識と技術を全世界の天文教育の普及に役立てるものである。媒体としては、天文に関する冊子や暦、資料等の出版・頒布などである。
・当法人作成の暦「太陽・月・星のこよみ」の発行。
暦の作成に当たり、海上保安庁発行の潮汐表、国立天文台発行の暦象年表やその他関係資料の収集を行い、暦に使用する天体写真の撮影及び一般公募を行った。
作成した暦は、小学校・中学校・高等学校他教育機関、団体・個人・企業・書店、医療関係・水産関係・農林業関係・通運関係への頒布を行った。
また、付帯事業として、教育機関に対する暦の無償提供、暦テキスト・天象ノートの発行と頒布、暦利用者に対する天文情報案内、暦利用者に対する行事案内、こよみ利用者に対する意見収集を行った。
(3)天文に関する調査・研究事業
1.天体写真の撮影
・国内外における撮影
・皆既日食等の撮影
2.太陽黒点の展示
・国内最大の太陽像2mの投影を行う設備で、来場者に天体の働きを解説している。
(4)月光天文台の運営事業
1.天文教育に関する展示物、施設の充実
・月光天文台の紹介、広報
新聞、雑誌、テレビ、有線テレビ、ミニコミ誌等マスコミを通じて天文台の存在と活動を広く知っていただく。また、自治体、学校、幼稚園、各種団体、観光協会等に対する広報活動を行った。
2.天文教育に関する展示物、施設の充実を図る活動
・全国の天文台との情報交換
・天文、化石の展示物の充実を図る
・学習用屋外展示物の整備
・ホームページによる広報活動と諸案内の実施
3.施設及び機材等の整備
・月光天文台の施設、機材の整備及び修理改修
・50cm反射望遠鏡のメンテナンス
・20cm屈折望遠鏡のメンテナンス
・20cm太陽望遠鏡のメンテナンス
・プラネタリウムのメンテナンス
・屋外学習広場の整備
(5)教育文化のための資料等の収集、展示事業
1.アンケート調査の実施
天文台来訪者を対象とするアンケート及びホームページを通じてのアンケートを実施し、事業全体、特に天文普及活動の展開に資する。
2.天文映像資料の作成
天文台職員の観測成果と共に加え、交換、借用等により広範な資料を集め、日常の天文台来訪者向けに、展示説明資料を作成した。
3.教育文化のための資料、標本の収集、展示
・化石、鉱物の国内及び海外での収集、展示
・天文資料の収集、展示
・各種機材整備及び保守
・研究会等への参加
・天文グッズ・地学グッズ・天文資料の頒布
・天文情報の有償提供
<対象者>
一般市民
なぜこの課題に取り組むか



世界的な問題となっている環境問題は、現状に至った過程を掘り下げ、その対策を考えていかなければならないものの、この問題は地球内部ばかりではなく、宇宙に目を向ける必要性も高い。地球の上空には使われなくなった大小の人工物の破片が溢れており、宇宙のゴミとして問題になっており、また太陽は黒点が多く活動が強い状態が続いている。人類活動や自然環境への影響等を考え、解明していくべき必要性に迫られている。
そこで、当法人は天文の普及活動を行うことにより、人々が天文に対する関心を深めることで、環境問題を考える機会を作るほか、手薄な天文分野の人材育成や、子供の豊かな教養を育むことを目指して、有識者による宇宙と天文に関する講演や、親子で学ぶことのできる観望会といった体験学習等の実施、天文に関する調査・研究とその成果をまとめた冊子等の頒布、展示といった事業を行い、広く一般市民に対しての天文普及を図る。
また、今日の天文学の基礎となった「暦」は、時間の流れを年月日の単位で表した物であり、現在では予定管理に利用する、いわゆるカレンダーという実用品として広く普及している。その起源を遡ると、日の出・日の入りの天体の出没の時間や、潮汐等の観測と周期性を研究することから生まれたものであり、現在に至るまで、様々な種類や方法で暦が作られており、当法人では世界の国々の暦の収集、また在京外国大使館や在外日本公館で暦の交換を行うことで国際的な文化交流を図ると共に、各国の暦から読み取ることのできる天文や文化的な特徴等の研究を行い、その成果の発表を行う。当法人においても「太陽・月・星のこよみ」の作成を行っており、これは学習資料としての教材や、親子での天文観察への利用、月の満ち欠けや気温・降水量の変化、6ヶ所の標準港とその地域での潮汐時間が分かることから、農業や林業、水産業、運輸業、建築、医療関係での資料として利用することもでき、広く一般市民に対して天文に対する関心や理解を深める一助となるほか、社会の様々な分野に携わる人々に対しても役立てることができる。
これらの事業を通して、広く一般市民に対し天文に関する教育と知識の普及を図ることを目的としている。
支援金の使い道



民間の公益財団法人である国際文化交友会は「太陽・月・星のこよみ」の収益金で月光天文台を運営しています。施設のプラネタリウム機器や天体望遠鏡などに多額の費用が掛かっております。特にプラネタリウムは老朽が著しく今後の運用に支障をきたすことが増えてきました。そこで第1にプラネタリウムの更新を行っていきたいと考え、自己資金で賄えないところに支援をお願いしたい。