私たちの取り組む課題
「がんばりっこ」とは
未熟な状態で生を受け、NICU(新生児集中治療管理室)で育てられた子どもたちが、医療の進歩と共に自宅に帰ることが出来るようになりました。しかし、NICU入院中、また退院後も、がんばりっこに必要な情報にたどりつくのが難しく、孤独や不安を抱える親の声が多く寄せられます。
どんな出生であろうと、その子が、その家族が、輪になり支え合える社会を目指したいと、「未熟児・病児・障害児親と応援団の広場がんばりっこ仲間」18年の活動を経て、2022年【一般社団法人未熟児家族支援・がんばりっこ】を設立いたしました。
18年で紡いできた「がんばりっこ」の輪
- がんばりっこ家族:未熟児・病児・障害児・お空っこ (お空にお子さんがいる)ママやパパ(2023年5月現在 登録者約2,000名)
- がんばりっこ応援団:医療従事者や専門職従事者など(2023年5月現在 登録者約100名)
なぜこの課題に取り組むか
がんばりっこの集いがなぜ必要なのか
はじまりは2004年。代表 林 英美子が22週6日で出産した息子の太陽くんは、542gでした。500mlペットボトル約1本分の小さな太陽くんは、生まれてすぐにNICU(新生児集中治療管理室)に運ばれました。NICUの面会時間は限られていて、会えてもできることが少なく、でも不安は大きく、同じNICUに通うお母さん方とつながる機会もありません。日々孤独を感じる中で、なんとかつながりを作ろうとはじめたのが「がんばりっこ仲間」です。1人、また1人と、チラシを手配りし、開催してみたら、想像以上に多くの方が集ってくださいました。
- 実際に会って話したい
- こんな病気や障害児親に出会いたい
- 家族だけでは難しいことにチャレンジしたい
- オンラインで情報や気持ちを共有したい
医療の進歩により、こうした思いを抱えたまま退院する方が増え続け、不安のなかで子育てせざるを得ない日々を暮らしている方がたくさんいらっしゃいます。
そうしたがんばりっこ家族が、医療関係者・専門職従事者のみなさんも一緒に、車座になって話ができる場として開催していったところに、2020年コロナ禍となりました。しかし、各地の集いのスタッフが、オンライン開催のために集まってくださり、活動を継続することができました。
代表がはじめたひとりきりの活動が、今では「がんばりっこ」のママたちがスタッフとなり集いを開催できるまでになりました。
スタッフも楽しむ!をモットーに、「がんばりっこの集い」は、ざっくばらんに話せて、ヘルプミーが言いやすいような空間で、ひとりでモヤモヤするもったいない時間から、具体的に一歩をふみだすヒントを得られる会になっています。
がんばりっこが生活している地域で知り合いがいることが、がんばりっこ家族の心の支えになることを知っているからこそ、対面で開催された集いで対話するなかで、気を遣わず飾らない繕わない安心感を体感してほしい。ありのままの自分でいられるリアル開催の「がんばりっこの集い」に、さらに多くの方に参加していただくため、全国にひろげていきたいと思っています。
寄付金の使い道
がんばりっこの活動は、皆さまからのご支援とボランティアで成り立っています。
これまで集いの開催や高尾山登山のスタッフはすべてボランティアで賄っていましたが、今後もこうした活動を継続し全国に広げていくためにも、スタッフの活動費(交通費等)が必要です。
また、1人でも多くの方にがんばりっこのことを知ってもらう為の、リーフレット作成も継続して行っていきたいと思っています。
さらに、専門家が集う学会でのブース出展をすることで、パネル製作やリーフレット・動画作成でより多くの方にがんばりっこのことを知っていただきたいと思っています。