私たちの取り組む課題
よりよいサポート実現のため 新たな体制を築く
令和3年1月に念願の一般社団法人化を実現することができました。社会的信用を得て今後の連盟の発展に必要だと、理事を中心に長年の想いがようやく形になりました。こうして事務局サイドが様々な面で、学生たちを真の意味でサポートできる体制がようやく整いました。学生たちのポテンシャルは毎年、無限にあると感心しています。
学生皆のポテンシャルを引き出し、そして何年後かに、学生時代に全日本学生馬術大会を運営してかったと思えるような、そんな経験を連盟のなかで味わってもらえたらと思っています。
現在80大学、約1300名の部員と約700頭の馬匹が当連盟で加盟、活動をしています。
SDGsと親和性が高い 学生馬術部活動
SDGsが目指すところは、 成長を前提として急速な発展を遂げた“資本主義 ”から、一人ひとりの人格、そして地球上に生きるすべての生物との持続可能な社会を目指す“人間主義 ”です。モノ優先から、命優先へシフトし、馬に乗るために時間や努力を惜しまない馬術部そのものともいえるかもしれません。
社会貢献活動以外にも馬術が特徴的な点は、5番のジェンダー平等の実現です。馬術は男女平等の場で競い合う唯一の競技です。そもそも馬術は平等が当たり前。チームのなかに女性がいて、競技会運営も男女協働で成果に向かえる唯一の競技団体です。78校中 35校が女性キャプテン。昨年度の全日本学生馬術大会では、3種目のうち、上位3位までみると、9名 中 7名が女性ライダーでした。このように連盟は、SDGsが目指す社会に貢献する人財を育成しているといえます。
なぜこの課題に取り組むか
命の尊さを知る人財輩出と引退競走馬受け入れ先として
―― 社会的な信用を得るために、全日本学生馬術連盟の価値を再考しました。競技会開催というスポーツ団体であり、その団体が支援を受けるためにどのような価値を打ち出せるのか。たどり着いた答え は二つでした。
一つは「人財」です。特に馬産業には多くの人材を輩出しています。もう一つは、「引退競走馬の受け入れ先」としての価値です。この二つが連盟の社会的なミッションとなっていると考えています。
動物である馬をパートナーとし、 連盟主催の大会を馬術部として目指すことによって、命の尊さやチームワークの大切さを学び、また社会貢献活動も行い、社会性を身につけた学生が卒業していきます。 JRAやJRAグループ会社、調教師や厩務員、生産牧場や育成牧場スタッフ、乗馬クラブインストラクターなど、馬産業に多くの人財が就職しています。
東京 2020オリンピックでは、12 名の選手のうち9名が当連盟出身。 引退競走馬についても、多くの馬が活躍しています。加盟団体全繋養頭数 615頭中、約71%が引退競走馬です。
引退競走馬のセカンドキャリアとして、新たな活躍の場となる学生馬術の世界。全国約80大学が当連盟に加盟し、それ以外も含め、又まだその大学にはない馬術部の創部のサポートなども行い、より多くの引退競走馬の受け皿がさらに大きくなることを目指しています。
寄付金の使い道
全日本学生馬術連盟主催の大会は年に2つあります。全日本学生馬術三大大会と言われる大会は、オリンピックの馬術競技同様に、「障害馬術」「馬場馬術」「総合馬術」の3競技が大会内で行われ、個人入賞、団体入賞とそれぞれ学生トップを決める全国大会です。全国6地区の予選を勝ち抜いてきた人馬がしのぎを削ります。
規模も大会の中では一番大きく、全国から約200の人馬のエントリーがあります。
もう一つは全日本学生馬術選手権大会というもので、戦前より行われる歴史ある大会です。貸与馬戦で行われ、その日初めて各選手が乗り、その乗り手の技術を競い、チャンピオンを決める大会です。
各大学馬術部は、この全国大会に参加するために、人だけではなく「馬」も共に全国を移動し、その輸送費や人手をかけて大会に臨んできます。
輸送費や、厩舎代、大会エントリー費、遠征代など、様々な経費がかかってきます。
当連盟は、集まった寄付を参加大学のためにも、この大会の価値を多くの人に知ってもらい、大会を盛り上げる必要があります。
・コロナ禍で大会会場に直接足を運べない親御さんや大学関係者や馬術ファン、競馬ファン、馬術を知らない方のために大会の動画放映の設営
・大会を多くの方に知ってもらうための広告の設置(マイナースポーツをより知ってもらいたい)
・参加大学の負担を減らすために、大会中の厩舎使用料、エントリー費の補助
寄付金は大会に参加する馬術部学生と馬達への支援に使わせて頂きたいと思います。
皆さまのご支援よろしくお願い致します。