私たちの取り組む課題



私たち「福耳の会」は以下の活動に全力を尽くしています。
・TNR活動の推進 ・・・飼い主のいない猫を捕獲し(Trap)、不妊去勢手術を行い(Neuter)、元の場所に戻す(Return)活動です。望まれない命が生まれること自体を防ぎ、猫と地域住民が平和に共生できる環境を目指します。
・保護と譲渡の促進 ・・・行き場のない犬猫を保護し、新しい家族へと繋ぐための譲渡会や里親募集の情報を積極的に発信します。
・地域活動のサポート ・・・個人で保護活動をされている方々へのフード支援や情報共有など、地域全体の保護活動を支える後方支援を行います。
・啓発活動 ・・・ 命の尊厳と、動物と暮らす責任について考えてもらうための情報発信やイベントを企画・実施します。
なぜこの課題に取り組むか


全国的に犬猫の殺処分数は減少傾向にある一方、福島県では依然として高い水準で推移しています。
令和5年度、環境省が発表した全国の犬猫殺処分数は、犬2,118匹、猫6,899匹、犬猫総数9,017匹となっています。
そのうち福島県では、犬56匹、猫829匹、犬猫総数885匹となり、全国の犬猫殺処分総数の約1割にあたります。
この背景には、猫の不妊去勢手術の未実施、飼い主による飼育放棄、多頭飼育崩壊といった、人間の知識不足や経済的事情による問題が数多く存在します。
特に、殺処分される命の約6割は、生まれて間もない子猫たちです。 自力でご飯を食べられない小さな子猫は、約3時間おきに人の手でミルクを与え、排泄の補助をしなければ生きていけません。人間の都合になってしまいますが、保護されても動物愛護センターや保健所では「即日処分」となることが基本となっているのです。
さらに、この殺処分数にさえカウントされない命があります。 病気や怪我を負った犬猫、人への警戒心が強く譲渡が見込めないと判断された犬猫たちです。
「人知れず消されていく命がある」
私たちは、まずこの事実を知ってほしいと願っています。
支援金の使い道



Syncableを通じてご支援を賜りましたら、以下の二つを柱とした活動を展開し、現状の課題解決を目指します。
●個人ボランティアへの後方支援体制の強化
個々のボランティアが安心して保護活動に専念できるよう、資金・物資の両面から支援体制を強化します。これにより、ボランティアの負担を軽減し、県全体の保護活動の質と量を向上させます。
1. 医療費支援
・保護された犬猫の初期医療(健康診断、ワクチン、ノミ・ダニ駆除等)費用を助成します。
・不妊去勢手術の費用を一部または全額助成し、望まない繁殖の連鎖を断ち切ります。
2. 物資支援
・フード、ペットシーツ、猫砂などの消耗品を安定的に供給します。
・ケージやキャリーバッグ等の保護活動に必要な備品を提供します。
3. 連携強化
・ボランティア間の情報交換を定期的に行い、知識や経験の共有、精神的な負担軽減を図ります。
●一時保護シェルター設置に向けた準備
個人ボランティアの受け入れ能力には限界があるため、緊急性の高い案件にも対応できる一時保護シェルター(保護部屋)の設置を目指します。これは将来的な目標であり、まずはその基盤を着実に構築します。
1. 1〜2年目 : 資金確保と計画策定
・シェルター開設のための具体的な資金計画を策定し、寄付金の一部を専用資金として積み立てます。
・物件の条件(広さ、立地、家賃相場など)を調査・リストアップします。
・シェルター運営に必要なルール(衛生管理、ボランティア体制等)の草案を作成します。
2. 3年目以降 : 物件契約と運営開始
・目標資金額の達成後、物件を賃借し、必要な設備を整えます。
・運営ボランティアを募集・育成し、段階的に受け入れを開始します。
【これらの活動によって期待される効果】
本計画の実行により、以下の効果が期待されます。
・ボランティアの活動継続 ・・・ 経済的・精神的負担の軽減により、経験豊富なボランティアが活動を断念することを防ぎます。
・TNR活動の推進 ・・・ 不妊去勢手術への支援を強化することで、飼い主のいない猫の繁殖を抑制し、将来的な殺処分数を着実に減少させます。
・救える命の増加 ・・・ シェルターという受け皿を準備することで、これまで受け入れが難しかった案件にも対応できるようになります。
この悲しい現実を変えるため、私たちは日々の活動に全力を尽くしています。
この活動を継続し、さらに広げていくためには、皆様からのご支援が不可欠です。
皆様の温かいお気持ちが、福島の動物たちの「生きる選択肢」に変わります。
目の前の命を救うため、ご寄付にご協力いただけますよう、どうぞよろしくお願いいたします。