私たちの取り組む課題
不登校を来した子ども達のその後
不登校を来した子ども達が、その後どうなっていくかご存じでしょうか?
少し古い数字になりますが、2014年の調査では、中学3年時に不登校だった子の5年通過時点で、非就労・非就学の割合が2割弱という結果が出ています。
2021年度の調査では中学3年生の不登校数は6万人弱ですから、2026年にはこの中の約1.2万人が非就労・非就学と予想されます。
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/seitoshidou/1349949.htm
当法人相談役(臨床心理士/公認心理師)が不登校にかかわるようになり、残念な事に不登校後に自殺した子を5人知っています。彼らはみんな18歳でした。通信制の高校を卒業して次のステップに進んですぐに、自殺しているのです。
この事から、安易に「不登校でも大丈夫」というのは、とても危険だと考えました。
学校に行く事ができればいい、というものではない
当法人がしていることは、「学校に行く事ができればいいものではない」という事を伝え、子どもの心の健康を守るために不登校期間中にできる事を母親たちに伝えています。
一番大切な事は、子ども達の心の健康を守る事であり、そこにポイントを置いてサポートしていく方法等(傾聴、視覚支援、コミュニケーションスキル)を、具体的に伝えています。
成人期に入ったお子さんの母親には、公的支援の積極的利用も進めています。
当法人の取り組みについては、ホームぺージをご覧ください。
なぜこの課題に取り組むか
不登校は子どもにとっては傷つき体験である
再度、不登校や社会不適応を起こすのはなぜなのか。。。
不登校は概ね、様々な理由で疲れ切り、体が動かなくなってしまうというところから始まります。
しかし、子ども達もなぜそうなるのかはわかりませんから、ひどく自分を責めますし、将来を考えて絶望します。自身の不登校を受け入れられない間は、学校に行っていなくてもどんどんとエネルギーを枯渇させます。社会復帰するには、そこからの自信とエネルギーの十分な回復が必要となります。進学や転校などの環境の変化をきっかけに社会復帰する子が多いのですが、まだエネルギーも自信も元の状態に戻っていません。そして、本人自身の適応能力が変わっていないわけですから、又ダメージを受けます。そして、2度目の挫折は1度目より大きな自信喪失を起こさせ動けなくなってしまいます。
親の願いは、子ども達の未来を大丈夫にすること
当法人の活動目的は、不登校後の三次予防。つまり、再発防止にあります。
そして、親の願いは子ども達の未来を大丈夫にする事です。
不登校は特別な事ではありません。どのお子さんにも可能性のある成長の一過程です。サボりでもなく、学校に行きたい気持ちはあるのに体がいう事を聞いてくれない状態です。一番不安に感じているのは子ども自身です。
私たちは、引きこもり、神経症、未就労などで社会参加を阻害される人を少なくするために、不登校期間中に親ができることは何かをみんなで一緒に学んだり、考えたりしています。
寄付金の使い道
当法人は、2008年に不登校で知り合った母親4人が、当時流行していたSNS内に、日本初の不登校の子を持つ母親だけが参加できる掲示板を作りました。この掲示板は1年で参加者数が450名になりました。2009年に関西に住む有志の母親たちが定期的に傾聴勉強会を開催する事となり、続けて、名古屋、東京でも勉強会のグループが立ち上がり、現在は、全国各地13会場で、定期的に勉強会を開いています。mixi掲示板利用者数は1600名。法人会員数は350名を超え、たくさんの皆さんに様々な形でつながっていただき、みんなで一緒に子ども達を応援しています。
一人でも多くの方に不登校を理解していただきたい、同じ苦しみをもつ保護者さまたちに、「ストレスを少なくして、お子さんを元気にする関わりがある事を知って安心して欲しい」という気持ちから、2015年にNPO法人化し、ママに役立てていただける様々な情報発信、グッズ作成、セミナー開催などに取り組んでいます。これらの活動をサポートしているお世話役は全員、不登校の悩みを持つママであり、そしてボランティアです。お世話役は、2~3年で交代しています。
皆様のお気持ちであるドネーションは、学校が苦手な子どもたちが、これからの人生をできるだけ幸せに豊かに暮らせる活動に、使用させていただきます。
【2023年 主な活動予定】
・各会場にて傾聴勉強会、お茶会開催
・7月 頑張っているママに寄り添う応援グッズ作成
・7月 岡山セミナー
・11月 ファミスペ2023 in 名古屋
・情報発信等