私たちの取り組む課題
日本財団『子ども第三の居場所』プロジェクトの一環として12月よりスタートしました。
ひとり親家庭など、生活困窮世帯の小学生の学習支援を取り組みます。
『小学生クラス』は
・子どもたちにとって学校、家庭以外の安心できる『居場所』の提供
・他団体とのコラボなどを通し、『非認知能力(学力以外の能力)』を育成
の2つを柱として運営しています。
学習塾よりはゆったりと、学童よりはメリハリをつけた場の提供をし続けていきたいと考えています。
なぜこの課題に取り組むか
『子どもの貧困』と呼ばれる事象には「経済的貧困」と「関係性の貧困」の二つがあります。
小学生クラスはひとり親家庭など経済的に余裕がない家庭の子どもたちに向けて作られた場でありながら、「関係性の貧困」に着目して作られました。
令和2年9月から10月に小学校5年生のご家庭でとった『大田区子どもの生活実態調査』アンケートによると、生活困難層のご家庭は非困難世帯より、子どもが学校等に通っている平日昼間『以外』の時間に働いている割合が高いという結果が出ています。
それにより、グラフのような結果を生み出しています。いずれも生活困難世帯の方が非生活困難世帯よりも割合が高くなっています。
この結果がもたらすものとして以下のようなことが懸念されます
・自分がやっていることの善悪がつかない
(例)ハサミを人に渡すときに刃先を人に向けてしまう、公共の場でドタバタと走り回る
→身近に叱ってくれる人がいない可能性が高いです。このまま成長すれば非行に走ってしまったり、「常識のない子」とレッテルを張られ孤立する可能性があります。
・相談できる人がいない
→いじめなど「学校で」困ったことが起こったとき、相談できる相手が身近にいないと一人で抱え込んでしまい、過度のストレスとなってしまう。そしてそのまま登校拒否、不登校、ひどければ自ら命を絶つなんてこともあるかもしれません。
このような事例を防ぐため、まずは子どもにとって『頼れる大人』の選択肢に加わることが優先事項です。
保護者、学校の先生の次に、「安心できる」と思ってもらえる人たちがいる場所、ちょっと疲れてしまったときに安心できる場所を提供していきます。
また、子どものうちに様々な興味関心を育てたり、『計画性』や『自己肯定感』といった学力以外の能力の育成にも力を入れていきます。
寄付金の使い道
現在『小学生クラス』は週3回、約20人の生徒が通っています。
その中には、生活困窮だけでなく、発達障害・学習障害、さらには不登校の問題を抱えている子どもも少なからずいます。
子どもたち一人ひとりに寄り添うボランティアスタッフの登録は約50名。大田区だけでなく近隣の区や埼玉、神奈川など県をまたいで駆けつけてくださるスタッフもいます。
12月に全員はじめましてから始まり、少しずつ距離を縮め、笑顔が増えてきたところとなっております。
しかし、こうした笑顔を守るにはどうしても資金が足りません。
現在は運営費を全額、日本財団からの助成金で賄っておりますが、いつまでもおんぶにだっこではいられません。
・施設利用費(場所)
・ボランティアスタッフの交通費(ヒト)
・他団体とのコラボ等、イベント開催費(子どもたちの興味関心を惹く機会)
・教材や文房具等の消耗品費(子どもたちの勉強意欲を促進する機会)
いただいた寄付金はこれらを維持するために使われます。
未来を担っていく子供たちの笑顔を守るため、私たちも精一杯の努力をしていきます。ご協力よろしくお願いいたします。