私たちの取り組む課題
子どもたちの現状
今、子どものそだちの現状は大変困難になっています。少子化にもかかわらず増え続ける不登校、子どもの自殺、いじめ、子どもの貧困、虐待、また学力格差、文化資本の格差の広がり、コミュニケーション能力の問題もしばしば囁かれます。
社会的背景
その社会的背景には、地域社会において子どもが育つ環境が変化していること、加えて少子化、核家族化が進行し、子ども同士が集団で遊びに熱中し、時には葛藤しながらお互いに影響し合って活動する機会の減少など、様々な体験の機会が失われていることがあげられます。
コロナ禍で失われた体験
さらに、コロナ禍で失われた子どもたちの「友達と遊ぶ」「外食する」「旅行する」「中止や縮小した学校や地域の行事」といった多くの体験があり、演じることで補い、閉ざされた心を開放する効果があります。
ごっこ遊びの要素
また、現代社会で失われつつある子どもの「ごっこあそび」は、児童精神科で行われる心理療法の一つ「箱庭療法」にもあるように、子どもの心を開放し癒す効果があり、子どもの成長に欠かせません。演劇ワークショップはこの「ごっこあそび」の要素が大きいのです。
学校の制度疲弊
そして日本の学校は、明治以来150年続く学校制度を変えるという大きな課題に直面しています。
子どもたちの未来
子どもたちの未来は、より多様性を理解し、他者と対話をして、社会を組み立てていく力が求められています。21世紀は、国連やOECDにおいても、一人ひとりの幸福を実現するために、すべての関係者が役割を持って社会に参加し、パートナーシップを築いて実行することが目標とされているのです。
なぜこの課題に取り組むか
演劇の効果
演劇の授業を受けた子どもたちは、そうでない子どもたちと比べて「一つの正解しか許されない設問ではなく、正しいと考えられる多様な回答の提案ができる。」「創造的に思考する能力の土台を形成する。」「共感力が開発される。」「情緒的知能が質的に開発される。」などの効果が実証されています。(芸術体験の転移効果 Ⅽ・リッテルマイヤー著)
ドラマは毎回起こる
残念ながら演劇ワークショップは万能ではありません。しかし毎回いろいろなドラマがおこるのも事実。他者との出会いが少なく固定した友達関係、あるいは先生との関係性が変わるきっかけをつくります。保健室登校や特別支援学級の子が面白いアイデアを出したり、いつも遊ばない子と気が合ったり、自己中心的な子が協力したり、自身を表現することで元気になったりするのです。友達の評価が変わる、表現することで表情が明るくなる、保健室登校だった子がクラスに入れるということが起こります。いつものクラスに、演劇というアートの枠組みで、『子どもたちの想像が立ち現れる』そういうワークショップを届けます。
特別にプログラムされたワークショップ
私たちの演劇ワークショップは、子どもたちの「コミュニケーション能力」や「非認知スキル」を向上するため、特別にプログラムされたワークショップです。
子ども一人ひとりから出てくるアイディアや創造を、身体や言葉で表現し、グループで話し合って合意形成・発表することで子どもの主体性や多様性を育む環境をつくります。遊びのように楽しいワークショップであり、芸術家を派遣して文化資本の格差を埋める取り組みでもあります。
この演劇ワークショップによって学校や地域に『主体的・対話的で 愛のある学び』の空間を子どもたちと創ります。いつものクラスに、演劇というアートの枠組みで、『子どもたちの想像が立ち現れる』そういうワークショップを届けます。
豊かな人間性と社会性を持つ市民が育つ
そして、子どもの頃から少しずつ、対話や合意形成の体験を、くり返し経験していく環境を作りたいと考えます。演劇ワークショップをおこなうことで、民主主義が成熟し豊かな人間性と社会性を持つ市民が育つことに寄与したいと願っています。
寄付金の使い道
①子ども食堂や放課後ディサービス、保育園・幼稚園、フリースクールなど地域で演劇ワークショップを行うために、みなさんから頂いたご寄付を使います。
②この演劇ワークショップを必要とする学校に行くために、みなさんから頂いたご寄付を使います。
③演劇ワークショップができる人を増やすファシリテーター講座を行うために、みなさんから頂いたご寄付を使います。
ご支援・ご協力をいただけましたら幸いです。