私たちの取り組む課題
「つながり」を持たない人の増加
2022年度に国が公表した調査結果(※1)によると、「孤独を感じる」と答えた人の割合は、36.4%となっています(「しばしば・常にある」「時々ある」「たまにある」と答えた人の合計値)。また、10.6%の人は、「同居していない家族や友人たちと直接会って話すことが全くない」とも答えています。人口に換算すると、相当数の人々が孤独を感じつつ、また他人と会話する機会もないまま、日々の生活を送っていることになります。
※1 内閣官房 孤独・孤立対策担当室 人々のつながりに関する基礎調査(令和4年)
「興味はあるがボランティアなどの活動に参加したことはない」人が約半数
また別の国の調査(※2)によると、様々な地域の課題に関して興味はあるが、実際にボランティア等に参加したことのない人が45.6%にのぼっています。NPOなどの活動団体では、どこも慢性的な人材不足にあり、新たな人材を求めています。また、多様化する地域課題を前に、活動団体の数もまだまだ足りていないのが現状です。
※2ボランティア活動を推進する社会的気運醸成に関する調査(平成16年)
なぜこの課題に取り組むか
「誰もに居場所と役割のある」まちに
単身世帯の増加、近所づきあいの希薄化などが課題となっている今、家庭でも学校でも会社でもない第三の居場所が必要とされています。私たちは、「ホッとできる場」「元気になれる場」をできるだけたくさん生み出し、地域コミュニティの中で新たなつながりを構築したいと考えています。これまでに、つくってきた居場所は神戸市内を中心に約80。「助ける側」「助けられる側」を固定化させないことを大切にし、双方向に「ありがとう」が行きかう空間を目指しています。
地域課題に取り組む新たな団体を創出する
当法人では、公共施設、ショッピングモール、公園等でコミュニティスペースを運営しながら、地域課題に取り組む団体の創出にも取り組んでいます。地域調査→講座→企画→仲間づくり→お試し→実施→組織化の流れに沿って、“興味はあるが、活動に参加したことはない”人々を積極的に巻き込みつつ、年間約50の団体を創出し続けています。誰もが利用できる地域食堂、放課後の子どもの居場所、認知症家族のためのオレンジカフェ、シングルマザーのためのシェアハウス、ボランティアグループからコミュニティビジネスまで、創出支援を行った団体の分野と形態は多岐に渡っています。
寄付金の使い道
皆さまからいただいた賛助会費は「市民活動サポート基金」として、創出された団体への助成金の一部とさせていただくとともに、寄付金については2020年に大和公園内に自前で設置した「地域共生拠点・あすパーク」での活動等に充当させていただきます。ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします。