私たちの取り組む課題
当団体含め、多くのNGO団体がカンボジア国内に校舎の寄贈を進めていますが私達は校舎寄贈だけに終わることはありません。目指すのは、学校寄贈後の学校運営、村の就学問題解消に向けた継続した支援です。
当団体が支援を始めた 10 年前は小学校不足が顕著でしたが、就学率が向上すると共に浮上してきているのは中学校、高等学校不足です。ポルポト政権で行われた知識人大虐殺の影響で、現在でも 20才以上で高等教育を受けた人材が極端に少ないカンボジアでは、高等教育を受けて国を引っ張っていける人材育成が重要課題です。
私たちも活動する中「教育を受けた国民が極端に少ない国」の大変さに事あるごとに直面しながら、活動10 年を迎えました。その間学校の運営支援と共に、小学校校舎 7 校、中学校 1 校、図書室、作業所、宿舎、給水施設、更には貧困家庭への持続可能な経済支援など多方面にわたり支援を行う事ができ、2017年には待望の高等学校を開校することが出来ました。
貧困地域に小学校から高校まであるという事は、村の子ども達の将来性を広げる事に直結します。しかしカンボジアにおいて「学校が建った」という事は単に「建物ができた」ということであり、その後のソフト面の支援が欠かせません。私達は「学校」が真に機能し、地区の子ども達が実のある教育を受けられる様、支援活動を継続しております。
なぜこの課題に取り組むか
この活動のきっかけは、当団体理事長の長谷川安年が2005年にカンボジアを観光で訪れたとき、かつての戦争や内戦でひどい環境におかれた小学校を目にしたことでした。その荒廃した光景は長谷川の戦後体験と重なり、日本で40年にわたって幼稚園を運営してきた教育者として「何かをしなければ」という強い思いがこみ上げました。
2006年3月、任意団体「あきる野多摩川学園カンボジア校を育てる会」を発足させ、シェムリアップ近郊のトロク小学校に校舎を寄贈しました。しかし、本当に贈りたかったのは、『建物そのものではなく、その中身である教育』でした。不足する教材、教科書、こわれかけのトイレ、給水設備、運動具、あまりの薄給のため辞めていく教員の確保、子どもの労働力にたよった農村の実情などの問題がこのままでは、せっかくの校舎も多くの子どもたちの役に立ちません。
支援開始当初、何から支援したらよいかわからない程学校には問題が山積みでしたが、ひとつひとつ学校の先生や村人と意見を交わし力を合わせて問題解決を図ってきました。そしてこの10年、支援地区には小学校から高校までの道を付けることができ、貧困家庭への経済支援も実施できている地区もあります。その結果未就学児童は解消し高校への進学を望む親が増えてきております。
この様に「国を立て直す為の高等教育を受けた国民の育成」への道筋をつけるまで支援活動を推進できたことは幸甚の至りであります。これは決して私たちだけではなし得なかったことであり、活動を支えて下さった皆様の思いと善意があったからこそと感謝で一杯であります。
学校が建ち、やっと教員が徐々に増えてきたカンボジアではありますが、教材、人材面ではまだ多くの問題を抱えております。新たな 10 年に向かってさらに進んでいく所在であります。今後共活動を見守って頂きご支援賜りますよう心からお願い申し上げます。
2006年3月、任意団体「あきる野多摩川学園カンボジア校を育てる会」を発足させ、シェムリアップ近郊のトロク小学校に校舎を寄贈しました。しかし、本当に贈りたかったのは、『建物そのものではなく、その中身である教育』でした。不足する教材、教科書、こわれかけのトイレ、給水設備、運動具、あまりの薄給のため辞めていく教員の確保、子どもの労働力にたよった農村の実情などの問題がこのままでは、せっかくの校舎も多くの子どもたちの役に立ちません。
支援開始当初、何から支援したらよいかわからない程学校には問題が山積みでしたが、ひとつひとつ学校の先生や村人と意見を交わし力を合わせて問題解決を図ってきました。そしてこの10年、支援地区には小学校から高校までの道を付けることができ、貧困家庭への経済支援も実施できている地区もあります。その結果未就学児童は解消し高校への進学を望む親が増えてきております。
この様に「国を立て直す為の高等教育を受けた国民の育成」への道筋をつけるまで支援活動を推進できたことは幸甚の至りであります。これは決して私たちだけではなし得なかったことであり、活動を支えて下さった皆様の思いと善意があったからこそと感謝で一杯であります。
学校が建ち、やっと教員が徐々に増えてきたカンボジアではありますが、教材、人材面ではまだ多くの問題を抱えております。新たな 10 年に向かってさらに進んでいく所在であります。今後共活動を見守って頂きご支援賜りますよう心からお願い申し上げます。