私たちの取り組む課題
釧路の「命の空白」を埋め、過酷な冬の津波から住民を守り抜くために。
北海道釧路地域は、巨大津波や厳冬期の極寒環境下での複合災害という、全国でも類を見ない過酷な自然災害リスクに直面しています。
広大な面積と進行する高齢化により、有事において災害弱者の命を守り抜くには、医療・介護・福祉の現場が分断されることなく、外部支援を円滑に受け入れる「受援力(じゅえんりょく)」を平時から構築しておくことが不可欠です。
しかし実態として、地域の各現場は日々の業務負荷に追われ、組織の枠を超えた高度な連携訓練を実施する余裕がありません。
多くの事業所が抱える事業継続計画(BCP)は形式的な「雛形」に留まり、実際に多職種がどう連携し、限られた資源をどう配分するかという「顔の見える信頼関係」が決定的に欠落しています。
また、これまでの連携活動は特定のリーダーによる「属人的な努力」に依存しており、継続性が極めて困難な状況にあります。
この「現場の多忙さ」と「防災手法の未確立・属人化」を放置すれば、大規模災害時に地域の体制は即座に機能不全に陥り、防ぎ得た死を看過することと同義です。
私たちは今、この構造的な課題に挑み、誰も取り残さない強靭な地域ネットワークを再構築する必要があります。
なぜこの課題に取り組むか
始まったばかりの挑戦を、地域の永続的な「命綱」へ。
① 「助成金が終われば消える連携」にはしたくない
私たちは現在、外部からの時限的な支援(休眠預金等活用事業)を受け、多職種連携の「型」を作る活動をスタートさせたばかりです。
しかし、この支援には期限があります。 「支援が切れたら、連携も終わる」――私たちは、そんな未来を望みません。 外部資金に頼る段階を卒業し、自分たちの力で「100万円」の自己負担金を確保すること。それこそが、この連携を一時的なプロジェクトではなく、釧路の永続的な財産にするための「自立の証明」になると信じています 。
② 救う側の専門職が「助けて」と言える文化を作りたい
災害時、医療や福祉のプロもまた一人の被災者です。支援者が疲弊し共倒れしてしまえば、地域住民へのケアは瞬時に止まってしまいます。
私たちは、専門職同士が相互に助けを求め、支え合える「相互受援(そうごじゅえん)」の仕組みを、ここ釧路から発信します。
プロが心身ともに健康で活動を継続できる環境を整えること。それが、住民の命を守るための「最も確実な備え」になります 。
③ 皆様の「意志」で、信頼の証である認定NPO法人へ
私たちは、この基金の運営を通じ、より高い公益性を持つ「認定特定非営利活動法人(認定NPO法人)」の取得と維持を目指しています。
認定取得・維持のためには、「広く市民から支持されていること」を証明しなければなりません。
今回の基金への寄附は、単なる資金の提供ではありません。皆様お一人おひとりの参画は、CCLの公益性を証明する「大切な意志表明(一票)」となります。 行政の手が届きにくい隙間を、地域のプロと市民の連携で埋める。そんな釧路独自の取組を、皆様と一緒に育てていきたいと考えています 。
支援金の使い道
釧路の現場を「一つに括る」活動へ、段階的に活用します。
管理運営規則に基づき、皆様からお預かりする寄附金は、以下の2段階の手順をもって大切に運用させていただきます。
第1段階:事業の完遂と自立化の確保(目標:100万円)
- 休眠預金等活用事業の自己負担金への充当:多職種連携ネットワークを維持・発展させるため、事業継続に必要な資金(助成金以外に法人が拠出すべき資金等)として100万円を上限に活用します。
- 連携の「型」の確立:外部支援が終了する前に、地域自らの手でこの活動を完遂させるための直接的な原資とします。
第2段階:将来の有事に備えた恒久積立
100万円の目標達成後は、将来の有事や連携維持に備えた「特定資産」として積み立て、以下の事業に運用します。
- 災害時の相互受援活動への助成:大規模災害時、多職種連携組織が釧路地域や他地域の被災地で活動するための直接経費(移動・消耗品等)
- 支援者のメンタルケア・活動継続支援:過酷な現場で戦う専門職の心身の健康を維持し、支援を停滞させないための事業
- 平時の連携強化・合同訓練:冬の災害を想定した実践的な多職種訓練や、地域住民への啓発活動
透明性の確保と管理運営費
- 適正な事務管理:受領した寄附金の100分の15(15%)を、規則第5条に基づき、広報、寄附募集、審査、および事務管理に要する経費として活用させていただきます。
- 情報の完全公開:収支報告に加え、助成先の選定理由や、それによって「地域の防災力がどう向上したか」という社会的成果(社会的インパクト)について、監事の監査を経た上でホームページ等で速やかに公開します。

