私たちの取り組む課題
20世紀の日本で生まれ、世界へと広がり続ける「舞踏 BUTOH」。
創始者・土方巽が生み出した言葉による台本「舞踏譜」を
弟子の和栗由紀夫は、自らの経験と考察をもとに
7 つの世界 88の舞踏譜に整理、体系化。
1998年にCD-ROM『舞踏花伝』として発表しました。
いま、私たちは、
「舞踏譜の世界」を世に伝えた故・和栗由紀夫の『舞踏花伝』をwebで公開しました。
これからは、みなさまのご協力を得て、
このサイトをさらに豊かに、永続的なものにして行きたいと思います。
表現に興味のある世界中の人々に、
いつまでもそれが開かれてあるようにとの願いを込めて...。
なぜこの課題に取り組むか
表現の世界に終わりはありません。
『舞踏花伝』も発表からすでに 20年余を経て、人類の共有財産となっています。
言葉と、美術と、身体表現が結びついた「舞踏譜」からインスパイアされるのは、
ダンサーだけとは限らないでしょう。
しかしながら、未だに世界中からの熱い要望があるのに、
デジタルメディア環境の変化は、過去のコンテンツを見られなくしてしまいました。
これに対抗するように、CD-ROM のつぎには DVD-ROM 版を作成。
iOS 上でご覧いただけるようにした時期もありましたが、
度重なるiOSのアップデートに対応できず、消えていくこととなりました。
この状況を変えるには、レスポンシブル対応の web 版で作り直すしかありません。
そのとき考えたことは、
・誰もが原典に当たれること(日本語/英語)
・無償でご覧いただけること
・デバイス(PC、タブレット、スマートフォン)を問わないこと
でした。
優先的に少し聞きかじれた一部の人が、
知ったかぶりをするのは悲しいことです。
誰かが学ぶとき、見直したいと思った時、
すぐに原典にあたって確認できるようにしたかったのです。
そして、もうひとつ。
『舞踏花伝』は、あくまでも素材であるということ。
そこから刺戟を受けて、その人なりの表現を見出して欲しいのです。
それこそが和栗由紀夫の遺志でもあるでしょう。
寄付金の使い道
いま、webサイトの最初のバージョンが公開され、
彼との約束の第一歩は果たすことができました。
https://butoh-kaden.com
でも、これをさらに充実させ、維持していかなければなりません。
世界へ広める活動も続けていくつもりです。
みなさまのご理解とご協力をお願い申し上げます。