私たちの取り組む課題
①譲渡活動
保健所や愛護センターから引き出した子や多頭飼育崩壊現場からレスキューした子たちの里親探しを行っています。譲渡の際には犬猫たちの現状、適正飼育の周知や飼育相談も行い、誤った飼育方法や環境で再び不幸な子たちを増やさないよう呼びかけ活動も行っています。10年間で約1,500頭を里親さまへと繋げてきました。
保健所に収容される子犬・子猫のほぼ全ては野良として生まれています。
保護時にドライフードを食べられるまで成長していて、かつ健康面に問題がなければすぐにでも里親募集をできるのですが、寄生虫やノミダニによる疾患を発症している子も多く、そういった子は適正な医療をかけ譲渡ができる状態になるまでお世話をしていきます。
また、親と一緒に保護される子は少ないため、離乳前に保護されると2〜3時間置きにミルクを与えたり時には排泄のお手伝いもしてあげないといけません。
多頭飼育崩壊現場の子たちは、狭くて劣悪な環境で生活していることが多いため感染症が蔓延していたり、満足な食事も与えられずガリガリの状態だったり、人馴れしてしておらずパニックを起こしたりと譲渡可能な状態になるまで数年かかってしまうこともあります。
保護・譲渡実績
2015年にシェルターを建設してからは保護できる数も増え、毎年200〜300頭の保護及び譲渡を継続しています。
2020年度は
犬 204頭、猫 150頭
合わせて354頭保護し、うち譲渡数は338頭です。
②終生飼育
手作りの保護シェルターにて、譲渡対象にならない犬・猫たちの終生飼育を行っています。
譲渡活動を行っても成犬、成猫になると里親希望者は極端に少なくなるうえ、何らかの病気や障がいを抱えていると譲渡は限りなく難しくなります。そういった子たちや保健所に収容された譲渡対象に上がらない老犬を引き出し、手作りの保護シェルターにてお世話を行っています。
保健所に収容される老犬はほぼ全てが家庭犬として育ってきた子です。迷子でお迎えがなかったり、飼い主の一方的な都合で処分対象として持ち込まれたりと理由は様々ですが、長年過ごした家に帰れない子たちの終の棲家として看取りまで行っています。
肋骨が浮き出るまでやせ細った子、心身ともに大きな病や障がいを抱えた子、長くはないと言われた老犬・老猫たちが適正な医療とボランティアスタッフの愛情で最期のその時まで幸せを感じてもらえるよう努めています。
日々の活動状況は下記SNSからご覧いただけます。
★アメーバブログ
https://ameblo.jp/tatoushiiku-sos
犬猫たちの体調や保護・譲渡に関する情報、収支報告などをメインにお届け。
https://twitter.com/animalSmileKGW?s=09
シェルターでのお世話の様子を主に動画でお届け。
https://www.instagram.com/ask.anisumakagawa
シェルターでのお世話の様子を主に写真でお届け。
★YouTube
https://youtube.com/channel/UCcHKQWKEKvr9wjApy2YLa4g
Twitterの動画を楽しく編集したもの。
なぜこの課題に取り組むか
私たちの住む香川県は温暖な気候に加え無責任な人間の行動により、全国の中でも野良犬が非常に多い県です。
令和2年度の収容数は犬猫合わせ2,663頭です。
保護活動スタート当初は、目の前にいる多頭飼育崩壊現場の子たちの幸せのためにと活動を行ってきましたが、香川県の現状を知り一頭でも多くのいのちを救いたい、幸せにしたいと強く思うようになりました。仕事あり、家庭あり、シェルターなしのボランティア数名でどこまで出来るのか不安はたくさんありましたが、活動を続けていくうちに応援してくださる方やボランティアに参加してくれる方も増え、保護シェルターも作る事ができました。
香川県の殺処分数も活動当初の2011年(平成23年)の約4600頭から、10年間で7割減と減少傾向にあります。
令和2年度は912頭と8割減少しています。
しかし近年『殺処分ゼロ』という言葉が先行し、殺処分を行っている保健所が悪の根源のように言われることも多く、ボランティア団体にしわ寄せがきているのが現状です。
行政やボランティア団体が必死に譲渡活動を行っていても、増やす人間がいる限り永遠に終わりがありません。
収容される犬猫たちが少なくなり、保護犬・保護猫をお迎えする方が増え、適正飼育で負のループを断ち切れば、自然と殺処分数は減少します。
そのためにはひとりひとりが犬猫たちに無責任な行動を取らないようにする事がとても大切です。
目の前の保護だけではなく、未来の不幸を生まないよう世間へ発信していくことも私たちの使命と捉え、近い未来『犬も猫も人間も幸せな世界』が来ることを信じてこれからも活動を継続していきます。
寄付金の使い道
当団体は全員無償ボランティアのため、ご支援いただいた寄付金は全額犬猫たちの医療費・食費・シェルターの施設維持費に使わせていただきます。収支の詳細は毎月公式ブログにて掲載しております。