2019年、皆さまのご支援を受けて始まった取材は、東京と佐賀で、それぞれ平穏な暮らしを奪われた二人の主婦との出会いへとつながりました。
夫の死の真相を問い続ける人。
原発事故時に、本当に避難できるのかを確かめ続ける人。
その声に触れるほど、この映画を単なる記録で終わらせてはいけないと思うようになりました。
前回のご支援で始まった取材を、今度は“届く映画”として完成させるために。
映画『輪廻 RINNE』(仮)制作の最終段階に向けて、もう一度お力を貸してください。
ストーリー
私たちは当初、「核燃料サイクル」という政策を支える地域と東京を繋ぐ映画をつくろうと7年間、取材を続けてきました。
ですが、そのなかで出会った人たちの人生に触れるほど、また、さまざまな優れた作品を観て学ぶ中で、政策の問題を説明する映画にはしたくない、命の問題として語る工夫が必要だと感じるようになりました。それは、特に、国策の陰で、声を奪われてきた存在として象徴的な二人の女性に出会ったからです。
プロジェクト立ち上げ時に行ったクラウドファンディングでのご支援があったからこそ、現地に通い、話を聞き、時間を重ねることができました。私たちにとって、取材を始めるための大きな力でした。不安な時も、大きな支えでした。
本当に、ありがとうございます。皆様のおかげで、私たちは大きな一歩を踏み出せました。
夫の死を問い続ける人。避難できるのかを確かめ続ける人。
私が皆様のおかげで出会えた方々の中に、西村トシ子さんと石丸初美さんがいます。

東京で暮らす西村さんは、ある日、元特殊法人動力炉・核燃料開発事業団(現:国立研究開発法人 日本原子力研究開発機構)職員だった夫・成生さんを突然失いました。
「飛び降り自殺」と報じられたその死に、トシ子さんはずっと違和感を抱き続けてきました。
夫はなぜ亡くならなければならなかったのか。
何が起きていたのか。
その問いを抱え、国と警視庁を相手に、30年近く、一人で問い続けてきた方です。

一方、佐賀で暮らす石丸初美さんは、もともと反原発運動に関わっていた人ではありませんでした。
けれど、ある日、地元・佐賀県で、古川康県知事(当時)のプルサーマル計画受け入れ表明をきっかけに、勉強する中で原発の怖さを知り、原発をめぐる問題に向き合うようになりました。
「採掘や労働者も含め被ばくという犠牲のうえに成り立つ電力は要らない。知ったからには、知らせなければ。子供たちが可哀想」だと石丸さんは言います。
原発事故が起きた時、本当に被ばくを避けて避難できるのか。
市の避難計画は、本当に現実に即しているのか。
石丸さんは、その問いを生活の中で確かめ続けています。
二人の日常にカメラを向けるほど、見えてきたものがありました。
「死」も、「避難」も、決して当たり前ではない。誰かの大切な人の命が、安心・安全な暮らしが、「国策」という大義の陰で静かに奪われていく。そして、そのことを私たちは、知らないまま生きてしまっている。あるいは、公益性という大義のための誰かの犠牲に慣れ、見て見ぬふりをしているのかもしれない。
この映画『輪廻 RINNE』は、そんななきものにされてきた人の声に触れようとする作品です。
託してくれた人たちに、ちゃんと応えるために
当初は、自分で編集して仕上げることを考えていました。
でも、進めていく中で、目標が明確になっていきました。自分が見せたいものを見せつけるだけの自己満足的な作品ではなく、観る必要性に対する共感、評価を得られる国際映画祭への出品と受賞を目指すことにしました。
それが時間と労力と何より思いを託してくれた方々に報いる唯一の方法だと気づくことができたからです。
そのためには、編集、整音、カラー調整、字幕制作など、専門的な技術が必要です。
自分たちだけでできることは進めてきましたが、ここから先は、プロの力を借りながら作品を仕上げていく必要があります。
前回のご支援で始まった取材を、今度は、“託してくれた人たちに応え、届く映画”として完成させるための挑戦です。
いま、この映画を届けたい理由

この7年間、自問の連続でした。
なぜ撮るのか、なぜ映画なのか、なぜ人々が本作を観なくちゃいけないのか。誰に届けたいのか。
それでも、彼女たちが立ち向かい続ける姿、長年付き添ってくれた仲間と応援してくれる方々、映画制作に尽力している多くのクリエーターたちとの出会いがあったから、私は歩みを止めることなく、むしろ進むべき道筋を見出すことができました。
彼女たちに会うたびに、国家という人材も金銭も巨大なものの裏で、人が死に、不安な生活を余儀なくされているという彼女たちの現実が、私には現実とは思えないような不思議な感覚に陥っていきました。
そして、その声は、いつも、なぜかかき消されてきました。司法は救済せず切り捨てました。
彼女たちの不条理を救えるのは、私たちの共感、私たちの社会だと思います。だからこそ、今、映画としてきちんと完成させ、届けたいのです。
ニュースとして流れてしまうあの時の「ある日、突然」の喪失が、西村さんと石丸さんの二人にとってはずっと続いています。そして、二人の「ある日、突然」は、誰にでも起こりえます。
二人の主婦の半生を通して、命や安心・安全な暮らしが国策のために奪われる社会ってどうなの? 私たちがその犠牲を強いている一因になっていない? そんなことに一緒に思いを馳せるきっかけにしたいと思っています。
ご支援の使い道
今回のクラウドファンディングでは、映画『輪廻 RINNE』を完成へ近づけるため、以下の費用を募ります。
※以下、金額は精査のうえ調整予定です。
- 編集費:150万円
- 整音・音響調整費:100万円
- カラー調整費:100万円
- 字幕制作・翻訳費:50万円
- 追加取材・交通費:50万円
- 映画祭出品・広報関連費:30〜50万円
+クラウドファンディング手数料・決済手数料
第一目標|250万円:編集・基本音響の実施
第二目標|350万円:プロによる徹底的な音響・カラー調整の実施
第三目標|追加取材、海外映画祭出品に向けた字幕制作、出品手数料、渡航費、上映に向けた広報
この映画を届け、つないでいく

今回、もう一度お願いすることに、迷いがなかったわけではありません。すでに支えてくださった方々に、再びお願いをすることへの心苦しさもあります。
それでも、私の取材に応え続けてくださった方々がいて、支えてくれた方々や仲間がいて、ここまで来ることができたからこそ届け、次世代につないでいきたいと思っています。
光の当たりにくかった声を、なかったことにしないために。そして、国際映画祭を通じて、共感の輪を作るために。映画には、その重要な役割を果たす力があると確信しています。
前回のご支援で始まった取材を、今度は“届く映画”として完成させたい。
映画『輪廻 RINNE』(仮)の完成に向けて、どうかご支援をお願いいたします。
<スケジュール(順調に進んだ場合)>
2026年秋冬 編集開始
2027年中旬 試写会開催
2027年9月頃完成
監督プロフィール
稲垣美穂子
2006年から高レベル放射性廃棄物最終処分の取材を始める。2013年に前作『The SITE - Japan Specific』を制作し、劇場で自主上映やトークイベントを開催。その後、編集プロダクションでディレクターとして雑誌・書籍・ウェブ等の編集に従事。2019年に「核燃料サイクル計画」映画制作プロジェクトを立ち上げる。
「核燃料サイクル計画」映画制作プロジェクトについて
核燃料サイクルをめぐる地域を取材し、国策の陰で声を奪われてきた人たちの姿を記録・発信する映画制作プロジェクトです。
映画『輪廻 RINNE』(仮)では、東京と佐賀で平穏な生活を奪われた二人の主婦を軸に、命、暮らし、避難、そして社会が見過ごしてきた問いを描きます。国際映画祭への出品を目指しています。

エンドロールにお名前記載/活動報告をお届け/完成前試写会にご招待/完成披露上映会にご招待/監督と語り尽くす! 交流パーティーご招待/自主上映主催権+監督トーク(1回)/佐賀県等産品
50,000円
自主上映主催権で監督を呼ぶ場合、監督交通費(+場合にもよって滞在費)はご負担願います。

エンドロールにお名前記載/活動報告をお届け/完成前試写会にご招待/完成披露上映会にご招待/監督と語り尽くす! 交流パーティーご招待/自主上映主催権(1回・監督トーク付)/佐賀県等産品/パンフレットなどに「協力」としてお名前記載
100,000円
自主上映主催権で監督を呼ぶ場合、監督交通費(+場合にもよって滞在費)はご負担願います。








