「ご飯があるなら、少し机に座ってみようかな」
学習支援の場で、そんなふうに一歩を踏み出す子がいました。
普段はなかなか勉強に向かえない子どもたちも、ご飯や安心できる大人をきっかけに、少し「やってみようかな」と思える瞬間があります。
鹿児島県フードバンクセンターは、食品ロスを減らしながら、まだ食べられる食材を必要な団体や家庭へつなぐ活動を続けてきました。
食べることは、ただお腹を満たすだけではありません。安心して食べられること、誰かに迎えてもらえること、人と関わるきっかけがあること。その先に、新しいことへ向かう力が生まれます。
この夏、私たちは食材支援とあわせて、子どもたちにScratchを使ったプログラミング教室を届けたいと考えています。
特別な才能を育てるのではなく、自分で考え、手を動かし、「あ、できた」と感じる。そんな小さな成功体験を届けたいのです。
今回、夏休みの食と学びを届ける費用として、まずは30万円を目標にクラウドファンディングに挑戦します。
食べる安心から、学ぶきっかけへ。鹿児島の子どもたちに、小さな自信の種を届けるために、応援をお願いいたします。
ストーリー
食べることは、子どもたちが地域とつながる入口です
こんにちは。一般社団法人鹿児島県フードバンクセンターの地頭忠輝です。
私たちは鹿児島県を拠点に、企業や個人の方から「まだ食べられるのに活用しきれない食材」をお預かりし、子ども食堂や福祉施設、支援団体、そして必要としている方々へとつなぐ活動をしています。
フードバンクと聞くと、「食料を配る活動」を思い浮かべる方が多いかもしれません。
もちろん、食材を届けることは私たちの大切な役割です。

けれど、活動を続ける中で、食べ物はただお腹を満たすだけのものではないと感じるようになりました。
安心してご飯を食べられる場所があること。
そこに行けば、誰かが迎えてくれること。
「おいしいね」と言いながら、少しずつ人と関われること。
食べることは、子どもたちが地域や人とつながる入口にもなっています。
子ども食堂や支援の現場には、さまざまな背景を持つ子どもたちがやってきます。
最初から元気に話せる子ばかりではありません。
人との関わりに時間がかかる子もいます。
机に向かうことが苦手な子もいます。
家庭の事情や経済状況、周囲との関わりの少なさによって、新しい体験に触れる機会が限られている子もいます。
それでも、そこにご飯があり、安心できる大人がいることで、子どもたちは少しずつ場に慣れ、人と関わり、自分から一歩を踏み出していきます。
私たちは、その小さな変化を、現場で何度も見てきました。
「ご飯があるなら、少し机に座ってみようかな」
ある学習支援の場で、印象に残っている出来事があります。
普段はなかなか勉強に向かえない子がいました。
机に座ることも、本人にとっては簡単なことではなかったのだと思います。
でも、その子が、ご飯をきっかけに「少し机に座ってみようかな」と一歩を踏み出したことがありました。

大人から見れば、小さな一歩かもしれません。
でも、その子にとっては、自分の苦手なことへ、自分から少し近づいた、大きな一歩でした。
私たちは、この一歩に、食の持つ力を感じています。
「勉強しなさい」と言われても、すぐには動けないことがあります。
「頑張ろう」と思っても、その前に安心できる場所が必要なことがあります。
お腹が満たされ、誰かに迎えられ、ここにいていいと思えるからこそ、少しだけ「やってみようかな」と思える。
食べることは、子どもたちにとって、学びや人との関わりに向かう入口にもなるのです。
私たちが今回届けたいのは、まさにその入口です。
食材と一緒に、「できた!」の体験を届けたい
この夏、私たちは、食材支援とあわせて、子どもたちにScratchを使ったプログラミング教室を届けたいと考えています。
プログラミングと聞くと、少し難しく感じるかもしれません。
でも、私たちが目指しているのは、子どもたちをITのプロに育てることではありません。
大切にしたいのは、小さな成功体験です。
自分で考えて、手を動かしてみる。
画面の中のキャラクターが、自分の操作で動く。
「あ、動いた」と声が出る。
もう少しやってみたいと思う。
そんな小さな驚きや誇らしさが生まれる時間を、子どもたちに届けたいのです。

机に向かうことが苦手な子でも、遊びのように始められる。
自分で試して、失敗して、もう一度やってみる。
そして、自分の手で何かが動いたとき、「自分にもできることがある」と感じられる。
その経験は、大きなものではないかもしれません。
けれど、子どもたちが次の一歩を踏み出すための、小さな自信の種になるはずです。
家庭環境や持ち物に左右されない体験を
活動の中で、家庭環境や持ち物の違いが、子どもたちの体験の差につながってしまう場面を感じることがあります。
ある子ども食堂で、ゲーム機を囲む子どもたちの輪の外にいる子の姿を見たことがありました。
私自身にも、子どもの頃、周りの友人たちと同じ話題に入れなかった記憶があります。
欲しかったのは、物そのものだけではなく、「同じ体験をして、一緒に笑えること」だったのかもしれません。

だからこそ、家庭環境や持ち物に左右されず、子どもたちが同じ場で「自分にもできた」と感じられる機会をつくりたいと思っています。
プログラミング教室は、そのための一つの入口です。
高価な道具を持っているかどうか。
習い事に通えるかどうか。
家庭に十分な時間や余裕があるかどうか。
そうした違いだけで、子どもたちの「やってみたい」が閉じられてしまわないように。
食を入口に、安心できる場をつくり、そこから学びや体験につなげていく。
それが、今回のプロジェクトで私たちが挑戦したいことです。
食材と体験を届けるために
食材支援も、子どもたちの体験の場づくりも、思いだけでは続けることができません。
企業や個人の方から食材をお預かりする。
安全に受け入れ、保管する。
必要としている団体や家庭へ届ける。
子どもたちが安心して参加できるプログラムを準備する。
その一つひとつに、場所と人の力が必要です。
そこで、今回のクラウドファンディングでは、30万円を目標に、以下の費用を集めたいと願っています。
夏休みの食と学びのプログラム実施費:
子どもたちが安心して参加できるよう、Scratchを使ったプログラミング教室の準備や、講師の依頼、会場の設営、必要な備品などに活用します。
食材支援とあわせて、子どもたちが「やってみたらできた」と感じられる時間を届けます。
プログラム実施のために最終的に必要なのは、60万円です。
まずは30万円を募らせていただき、達成した暁には、本来必要な60万円を目指していきたいと考えております。
鹿児島から、小さな自信の循環をつくりたい
私たちが目指している未来は、とてもシンプルです。
食べることが、安心につながる。
安心が、人との関わりにつながる。
人との関わりが、「やってみよう」という気持ちにつながる。
そしてその一歩が、子どもたちの「できた!」につながっていく。
この循環を、鹿児島の中で、一つでも多くつくっていきたいのです。
いつか、この教室に参加した子が大人になったとき。
「あの時、ご飯を食べて、少し新しいことに挑戦してみた」
「最初はできないと思ったけれど、やってみたら少しできた」
「だから、あなたもやってみたらいいよ」
そんなふうに、次の世代の子どもたちに声をかけてくれる人が増えていったら。
それは、私たちにとって何より嬉しい未来です。
子どもたちの「やってみたい」という気持ちが、家庭環境や持ち物の違いだけで閉じられてしまわないように。
食卓から始まる小さな変化を、地域の皆さんと一緒に支えていきたい。
鹿児島の子どもたちに、食材と一緒に、小さな自信の種を届けるために。
どうか、あたたかいご支援をお願いいたします。
プロジェクト概要
目標金額
30万円(プログラム全体の目標額は60万円)
募集期間
2026年6月23日〜7月31日予定
資金の使い道
- 夏休みの食と学びのプログラム実施費:60万円
※本プロジェクトはAll-in形式で実施します。目標金額に達しなかった場合も、いただいたご支援は、鹿児島県フードバンクセンターの食材支援と夏休みの子どもたちへの学びの機会づくりに大切に活用します。


