「死にたい」「もう疲れた」「誰にも言えない」
そんな心の叫びが、深夜の静寂に響く場所があります。
兵庫県・播磨地域で38年間、年中無休で電話相談を受け続けてきた「はりまいのちの電話」。ここに集うのは、専門の養成講座を受けた無償のボランティア相談員たちです。受話器の向こうで震える声に、じっと耳を傾け寄り添い続けてきました。
しかし今、この「心のセーフティネット」を支える灯火が、少しずつ細くなっています。寄付金はここ数年減少が続き、運営の基盤である「事務局」の維持さえ、工夫と無理を重ねなければならない状況にあります。
今回のクラウドファンディングの目標は、まずは運営基盤を整えるための「事業費」15万円を集めることです。孤独な人のそばにあり続けるための、切実な一歩です。
最後まで読んでいただけますと幸いです。
ストーリー
こんにちは。「社会福祉法人 はりまいのちの電話」でボランティアスタッフをしております、吉井と申します。
普段、私はボランティアスタッフの立場で活動を支えていますが、今回、団体として初めてのクラウドファンディングに挑戦することを決めました。
「いのちの電話」という名前を聞いたことがある方は多いかもしれません。でも、その内側でどんな人たちが、どんな想いで電話を取っているのかを知る人は、それほど多くありません。
今日は、私たちの活動と、今、私たちの前にある小さな、けれど切実な課題についてお話しさせてください。
深夜午前1時、受話器の向こう側に広がる「孤独」に寄り添う

夜が深まるほど、電話のベルは重みを増します。
私たちの相談窓口は、毎日午前10時から深夜1時まで、365日休みなく開かれています。
かかってくるのは、家族にも、友人にも、誰にも言えない悩みを抱えた方々からの声です。
「生きていくのがしんどい」
「自分なんていなくてもいいんじゃないか」
そんな、消え入りそうな声が届きます。
相談員は、その声を否定することなく、じっと寄り添い聴き続けます。解決策を提示するのではなく、その人がその人として、今この瞬間を生きていることを丸ごと受け止める。それが、私たちの役割です。
1988年の開局以来、2018年(開局30周年)時点で積み上げてきた相談件数は17万件を超えました。今この瞬間も、その数は積み上がり続けています。17万回、誰かの絶望がこの場所に届き、17万回、誰かがその声を受け止めてきたのです。
少しずつ細くなる「支えの灯」を、もう一度太くしたい

しかし今、私たちの活動を支える寄付金は、令和元年から減少傾向にあります。
直近の決算を見ても、このままでは活動を維持していくことに大きな不安を抱えざるを得ない状況です。
これまで、私たちは積極的に「寄付をしてください」と声を上げることも、自分たちの活動を宣伝することもしてきませんでした。
今、相談員が安心して電話を取るためには、安全な場所(事務局)が必要です。電話回線を維持し、新しい相談員を育て、適切に運営を続けるための事務局機能が不可欠です。しかし、そのための「事業費」を捻出することさえ、年々難しくなっています。
このままでは、いつか電話のベルが鳴っても、それを受け止める場所がなくなってしまうかもしれない。その危機感から、私は今回のクラウドファンディングを立ち上げました。
「つながるための道具」を整えたい
今回の目標金額は15万円です。
用途は、事務局で使用するメールサーバーの切り替え整備費用です。
「命の電話なのに、なぜメールサーバー整備費用なの?」と思われるかもしれません。
でも、これが今の私たちにとって、活動を次世代へ繋いでいくための「生命線」なのです。
これまで、私たちの寄付受付は、昔ながらの郵便振替や現金が中心でした。
「今の時代、もっと手軽に活動を応援できる仕組みが必要ではないか」
「相談員の想いや活動の現状を、もっと広く知ってもらう努力をすべきではないか」
そう考えたとき、古いシステムが壁となりました。
時代に合わせて変化し、この場所を必要とする人のために活動を止めない。
安全なメールサーバーを整え、外部との繋がりをスムーズにすること。それが、細くなってしまった支えの灯を、もう一度大きくしていくための最初の一歩になります。
「いつでも、誰かがそこにいる」という安心を、次の世代へ

今回の挑戦は、15万円を集めて終わりではありません。
その先には、私たちが描いている切実な願いがあります。
それは、相談員を増やし、いつかは24時間365日、いつでも電話が繋がる体制を作ることです。
現在、深夜1時から朝10時までは、どうしても電話を受けることができません。でも、夜中にふと孤独に襲われ、誰かの声を必要とする人はたくさんいます。
「いつでも、誰かがそこにいる」
その安心感をこの播磨の地に、そして全国に届けるためには、組織の基盤をより強固なものにしていく必要があります。
電話台数を整え、相談員が活動しやすい環境を整え、新しい仲間を育てる。
そのためには、これからも多くの支えが必要です。
でも、今回のクラウドファンディングで皆様と繋がることができれば、私たちは「自分たちの力でこの場所を守っていける」という希望を持つことができます。
事務局のスタッフが、笑顔で「これからも、この場所は大丈夫です」と言える未来を、皆様と一緒に作りたいのです。
あなたも、この「心の受け皿」を支える仲間になってくれませんか

電話をかける人が「社会と繋がっている」と感じられるように。
受話器を取る相談員が「一人ではない」と感じられるように。
あなたに、私たちの活動を共に支える「仲間」になってほしいのです。
「いのちの電話」の活動は、特別な誰かが支えるものではありません。
「この場所がなくなってほしくない」と願う、多くの市民の皆様の、少しずつの優しさによって38年間続いてきました。
皆様からのご支援は、事務局の運営を支える大切な力になります。
それは、今夜どこかで鳴る電話のベルを、一回分、確実に守ることに繋がります。
「お互い様」の精神で、孤独な誰かのそばに寄り添い続ける。
そんな優しい社会の灯火を、ここ播磨から、皆様と一緒に守っていけたらこれほど嬉しいことはありません。
私たちの新しい一歩に、どうかお力を貸してください。
よろしくお願いいたします。

