ストーリー
2020年4月8日、コロナ・ショックによって大阪府にも「非常事態宣言」が発令されました。イベント禁止・外出禁止などの自粛要請により、観光家/コモンズ・デザイナー/社会実験者の陸奥賢の全活動は延期・休止に追い込まれ、収入が絶たれました。
陸奥が2011年の東日本大震災以降から活動してきたコモンズ・デザインは、「利他」をモットーにしてきました。これからの日本社会には「他者」(自分のコミュニティ以外の人々)に対して「贈与」や「恩贈り」をするといったシステムが必要で、それが世の中に実装されなければ文化や経済、社会は回っていかない…という強い思いがあったからです。
そこで「いつでも、どこでも、だれでもできる」をモットーに、まわしよみ新聞、直観讀みブックマーカー、当事者研究スゴロク、歌垣風呂といった一連のコモンズ・デザイン・プロジェクト(ソーシャル・ゲーム)を、すべてオープンソース(無料)で展開してきました。
「なぜ、一連のプロジェクトを有料化しないのか?」と、この10年間、いろんな方からアドバイスをされたりしていたのですが、利他、贈与、恩贈りの精神からオープンソースとして提供してきたわけです。
結果としてコモンズ・デザインはマネタイズできるシステムを構築していないので、常に僕のリソース(能力、資金、時間など)を投入し続ける結果となり、当然ですが、コモンズ・デザインの資産・預貯金などは全くありません。
ただ世間の皆さんからは「陸奥賢は、なかなか面白いことをする人間である」という一定の評価はいただけたようで、いろんな方からセミナーや講師業、まち歩きの依頼(仕事)などを頂くことで生活を維持してきました。
ありがたいことに、ひっきりなしに仕事のご依頼はあり、多忙な日々ではあったのですが、それが今回のコロナ・ショック、非常事態宣言によって、一斉に延期・中止となり、陸奥の生活基盤、手掛けている一連のコモンズ・デザイン・プロジェクトも全く先が見えない状況となりました。
そこで非常事態宣言の翌日(4/9)に急遽、立ち上げたのが寄付サイト「シンカブル」による「まわしよみ新聞実行委員会」ページです。
おかげさまで日本全国各地のいろんな方々から、ご寄付をいただけることになりました。本当に感謝しています。ただ非常事態宣言下が続く限り、根本的に陸奥と一連のコモンズ・デザインが、危機的状況にあることは変わりません。
そこで、シンカブルでサポーター募集のキャンペーンを9月29日(まわしよみ新聞創刊日です。まわしよみ新聞は2012年9月29日に創刊されました)まで張って、更なるご支援・ご寄付をお願いしたいと思っています。
コモンズ・デザイン・プロジェクトに社会的意義があると感じる方がいれば、ぜひとも一緒になって支えてほしいのです。何卒、よろしくお願いいたします。
陸奥賢