皆さんがもし、大事なものを失ってしまったら、どうしますか。
体に不調があるとき。体の一部が動かなくなったとき。仕事がなくなったとき。一緒に生きる誰かが、いなくなったとき。
そんな時「医療」や「ケア」が、あるかもしれません。困った時に使える国の制度やサービスも、きっと必要です。
でも、それだけで人はもう一度、元気を取り戻し前を向けるのでしょうか。誰かに一方的に支えられることだけでは、難しいんじゃないかと思うんです。
大切なのは、ありのままの自分を受け入れられる「人とのつながり」と「居場所」があること。
そして、もう一度自分にもできることがある「役割」と「出番」が、あるのかどうかではないかと思うんです。
例えば、公園でたまたま出会った人と、ボールを投げる。子どもの自由な遊び方に、大人が笑う。車椅子の方が、視覚障害のある方に声をかける。
名前も肩書きも、これまでの人生も知らない人同士が、ただ同じ時間を過ごす。
過去の自分ではなく、今の自分として、誰かと出会い直せること。過去を誰にも聞かれず、何気ない会話を誰かとかわすこと。
その小さな偶然の中で、人はふっと「あ、今のままの自分も悪くないかもしれない」と、ありのままの自分を受け入れ始め、少しづつ元気になっていく。
実は、私もそうやって元気になった一人なんです。
2011年3月、会社の事業廃止と東日本大震災が同時期に重なり、未来が見えない時期がありました。
そこで救われたのは、私の過去を問わない、今の私だけを受け入れてくれる「人とのつながり」と「居場所」があることでした。
私はその原体験を、同じような悩みを抱えている方々へ届けたいと思い、これまで14年間、330回のイベントを開催。約1万人の方々と出会う中で、元気になっていく人を数えきれないぐらい見てきました。
そして、この「元気になってしまう仕組み」を、誰でも使える形にして、いろんなまちへ手渡していきたい。
そう思い、昨年5月15日「一般社団法人HARMOS(ハーモス)」を設立しました。
そして1周年を機に、HARMOSの仲間をつくる寄付サイトを立ち上げ、「HARMOS設立1周年・寄付キャンペーン」をスタートしました。
私はこのキャンペーンを通じて、年齢、病気、障害のあるなし関係なく、誰もが自分の「役割」と「出番」を見つけられる「文化」をもっと育てたい。
その種を道端に咲いているたんぽぽの綿毛のように「つながり」という風にのせて、いろんな街へ届けにいきたい。
それは、私一人の力でできることではありません。この想いに共感してくださる皆さんとだからこそ、遠くまで飛ばしていける未来だと思うんです。
あなたも一緒に、この温かな風を起こす仲間になりませんか?
ぜひ、そんな想いを読んでいただけたら嬉しいです。
ストーリー
こんにちは。
一般社団法人HARMOS(ハーモス)代表裏理事の鮎川雄一です。
私は埼玉県所沢市で2011年、年齢、病気、障害のあるなし関わらず誰もが地域でつながる「共生社会づくり」の地域活動を始めました。
これまで、ユニバーサルスポーツ、パラスポーツ、アップサイクル、地元百貨店での健康イベントなど、開催したイベントは330回を超え、延べ参加者数も約1万人を超え今も継続中です。

photo:Masayuki Hori 風の犬たち
法人名の「HARMOS(ハーモス)」は、「HARMONY(調和)」の複数形をイメージした造語です。
私たちが目指すのは、人間が同じ色に染まるような単一の調和ではありません。一人ひとりが違った個性のまま、緩やかに調和し、響き合う「つながりの文化」を育むことです。
HARMOSでは、この「つながりの文化」を「UNI CULTURE(ユニカルチャー)」と名付ています。それをを生み出すエッセンスが「UNI3(ユニスリー)」です。
これが正解ではないかもしれません。ただ、14年間で1万人の方々と出会って「どうしたら、この人は元気になれるのかな」と試行錯誤する中で辿り着いた、私のひとつの「答え」なんです。
「UNI3(ユニスリー)」とは
- Universal(ユニバーサル)【だれもが自然にまざり合い】
- Unique(ユニーク)【個性の違いを面白がり】
- Unity(ユニティ)【ありのまま響き合いつながる】
HARMOSのすべての事業デザインは、この「UNI3」を土台にしています。
なぜいま、UNI CULTUREが必要なのか
いま、日本は大きな転換期の中にいます。
結婚観、家族の形、ライフスタイルは、これまで以上に多様になっていくことが予測されています。
2050年、全世帯の1/3が「ひとり暮らし」になり、その約半数を高齢者世帯が占めることで、孤独感を抱える人や、社会から孤立する人が増えると言われています。

出典:厚生労働省『2023(令和5)年 国民生活基礎調査』作成:HARMOS
しかし、孤独や孤立は、決して「ひとり暮らし」だから起こる問題ではありません。
たとえ家族と一緒に暮らしていても、対話が途絶え、自分の存在をないものとされているように感じるとき、孤独と孤立を抱えることになります。
このような背景から、内閣府でも孤独・孤立は「誰にでも生じ得る問題」とし、令和6年4月に孤独・孤立対策推進法を施行。日本の重点課題の一つとなっています。
中でも、子供・若者、子育て期・ひとり親、ケアラー(子育てや家族介護に関わる人も含む)、障害・病気、外国人の方々は、地域において孤立の状況に陥りやすいといわれています。

出典:内閣府『孤独・孤立対策に関する施策の推進を図るための重点計画』令和6年6月11日 作成:HARMOS
また私は、ケアマネージャーという介護が必要になった高齢者を支援する仕事もしています。
これまで13年間、介護保険制度の中で病気や老いで介護が必要になった方と、そのご家族と向き合って働いてきました。
介護や福祉の制度は、たくさんの人の暮らしを支える、とても大切な仕組みです。
制度があるから、救われる人がいます。専門職がいて、支えるサービスがあることで病気や障害があっても暮らせるようにサポートすることができます。

その一方で、介護保険制度や福祉サービスだけでは支えきれない現実も、現場で何度も感じてきました。特に脳裏に焼きついているのが、はじめて勤めた介護施設の七夕のイベントで見た出来事です。
80代の女性が願いをしたためる笹飾りに書いた言葉が「早く逝きたい(死にたい)」でした…。
その女性は毎日窓の外を眺めながら先立たれたご主人に「早く迎えにきて」と呟いていました。
介護保険サービスの中で、住むところも食べるものもあって、何かあったらサポートするスタッフも24時間365日いるのに。それでも孤独を感じてしまうということに大きなショックを受けました。

Photo:Satoshi Hirayama https://www.pexels.com/ja-jp/photo/8780843/
ライフスタイルや価値観が多様化し、人が長く生きられるようになったことは、私たちが望んできた豊かな変化であり、決してネガティブなことではないと思うんです。
だからこそ、障害や病気の有無、外国人、子どもや若者、子育て中のひとり親、ケアラーといった立場や属性を超えて。
一人ひとりが違った個性のまま、緩やかに調和し、響き合う「UNI CULTURE(ユニカルチャー)」が、今の日本には必要ではないかと思うんです。
思いから生まれた、公園で行う「ユニパーク」
HARMOSの活動の中で、いま一つの大きな柱になっているのが「ユニパーク-UniPark」です。
ボッチャ、モルック、棒サッカーなど、年齢や国籍、障害の有無に関係なく、誰もが一緒に楽しめるユニバーサルスポーツを、公園という街の中の開かれた場所で楽しめるイベントを毎月行っています。
現在は、埼玉県所沢市の公園を中心に開催しています。
「公園」を活用している理由は、全国どこにでもあって、誰もが通りがかりに偶然出会いうことができること。そして、あまりお金をかけずにできると思ったからです。
新しく大きな施設をつくらなくても、誰もがその地域で始めやすく、全国どこの街にも広げていきやすい形だと思っているんです。


公園には、いろいろな人がいます。ベンチに座っているご高齢の方。子どもと遊びに来た親子。散歩をしている人。車椅子で通りかかる人。白杖をついた人。
同じ場所にいても、普段は交わらないまま過ごしている人たちが、そこにユニバーサルスポーツがあることで、ふと同じ時間を過ごすことがあります。

「よかったら、一緒にやってみませんか」
そんな一言から、名前も肩書きも、病気や障害の有無も知らない人同士が、同じチームになって、ハイタッチしたり、笑い合ったりする。
子どもがボッチャのボールを積み木のように使い始めたら、「それもありだね」と受け止める。通りがかりの方が、いつの間にか輪の中に入って一緒に遊んでいる。
ユニバーサルスポーツを公園で行うと、その場で「はじめまして」と出会った人同士でも、まるで昔からの友達のように自然と笑顔がこぼれます。


そして、環境づくりで大切にしているのが、「参加費無料」「予約不要」「毎月1回定期開催」という参加のハードルを下げた設計です。
人によっては「予約」という約束は大きなプレッシャーになります。ふらっと来て、いつでも帰れるので自分のペースで気軽に参加できます。
また、毎月1回やっているので回を重ねると顔見知りになったり、そこから新たなつながりの輪が広がったりしています。


でも、これは単なる公園イベントではありませんでした
ユニパークを続ける中で、私は何度も不思議な場面に出会ってきました。
最初は助ける必要があった人が、いつの間にか誰かを助けている。人生の途中で障害を負って自信を失っていた方が、ユニパークの運営に関わる中で、少しずつ自分の役割や自信を取り戻していく。
そんなお一人お一人の姿が、私に教えてくれました。
誰かにケアされるだけではなく、誰かに頼られること。自分にも出番があると感じられること。過去の自分ではなく、今の自分として、誰かと出会い直せること。
人は、そうした関係の中で、もう一度、自分の力を取り戻していくのではないか。14年間の実践を通じて、私はそう感じるようになりました。

ユニパークは、ユニバーサルスポーツを広めるためのものではありません。
人と人の関係性をやわらかく編み、偶然の出会いを生み、まちの中にゆるやかなつながりをつくるための「ツール」なんです。
ユニパークは、HARMOSが目指す社会の「ひとつの表現」です。だからこそ、ユニパークをHARMOSだけの活動で終わらせたくありません。
この「元気になってしまう仕組み」を、誰でも使える形にして、いろんなまちへ手渡していきたい。
日本全国、そして国境も超えて、必要な方々に届けたい。そう思うようになりました。そしてその思いを、2023年から国際的な会議の場で発表する機会をいただけるようになりました。

この種を、いろんなまちへ届けに行きたい
ユニパークは、マニュアルを配ればすぐに広がるものではないと思っています。
道具の使い方や、当日の流れを伝えることはできます。でも、本当に手渡したいのは、その場に流れる空気感です。
ルールを守り、予定通りに進めることより、偶然生まれる関わりを大切にすること。誰かを「助けられる人」と決めつけず、その場にいる一人ひとりの個性を大切に出番を見つけること。
それは、14年間、現場で人と出会い続けてきた中で、少しずつ見えてきたものです。だからこそ、私はこの実践を、文字や資料だけではなく、人と会い、話し、一緒に場をつくりながら、手渡していきたいと思っています。

photo:Masayuki Hori 風の犬たち
所沢で生まれた小さな実践が、たんぽぽの綿毛のように、いろんなまちへ飛んでいく。そして、その土地の人たちの手で、その土地らしい形に育っていく。
HARMOSを大きな組織にしたいわけではありません。ユニパークのような活動を、HARMOSだけのものにしたいわけでもありません。
むしろ、いつか私の手を離れて、誰もが身近な場所で出番を取り戻し、笑顔になっていく。そんな光景が全国どこの街でも「当たり前の景色」として根付いていくことが、私がこの活動を続ける一番の理由です。
皆様にお願いしたいこと
私はいま、ケアマネージャーとして働きながら、HARMOSの活動を続けています。叶うなら、少しずつHARMOSに使える時間を増やし、ユニパークを「あたりまえ」にしていくための普及に、もっと力を注ぎたいと思っています。
正直にお伝えすると、「活動を広げるための時間にお金を募りたい」とお伝えすることに、この14年間少し難しさも感じていました。
目に見える「モノ」のための方が、説明しやすいからです。
しかし、14年間で300回のイベントを開催してきた裏には、「表には見えない膨大な準備の時間」があります。
公園を使うための行政との交渉、申請書や報告書の作成、関係者やボランティアスタッフの調整、広報、最新情報を得るため学びと国際会議への参加、などなど・・・

ざっくり計算しても月100時間、年間で1200時間はこの活動に費やしています。これをこれまで14年間で換算すると数千万円規模の「見えない投資(時間)」をしてきました。
だからこそ、これからこの仕組みを全国へ広げていくためには「時間(活動費)」にお金を募る必要があると考えたのです。
また、国や行政の仕組みは、誰かが病気になったり、困ったり「課題が起きてから(事後)」の支援には予算がつきやすい一方で、そうならないための「事前の環境づくり」には構造的にお金がつきにくい現状があります。
課題が起こる前に身近な公共空間の人とのつながりの中で和らげ、元気にしていく「未然に防ぐ・緩和する環境」は、市民の意思(寄付)で支える「新しい公共」として、私たちの手で創っていく必要があるのではないかと思うんです。
私が目指す未来は、関わる人たちが自分たちの生活を守り、正当な対価を得ながら地域に力を活かせる仕組みを作ることです。
これは、全国で同じように活動し、諦めかけている人たちへ「諦めなくてもいい環境」をつくるためのモデルケースを示すための挑戦でもあります。
だからこそ、HARMOS設立1周年のこの機会に、まずは30万円を目標に活動の種をまきに行くための力を集めたいと思います。
【皆様のご寄付で実現できること(目安)】
皆様からのご支援は、特定の地域にとどまらず、全国の公園を「居場所」へと変えるための「見えない価値(時間と普及活動)」に大切に使わせていただきます。
3,000円あれば: 14年間の実践で培った「誰もが自然に混ざり合える場づくり」のノウハウを記録・整理し、これから自分のまちで始めたい人へ手渡すための「資料作成の時間」に充てることができます。
5,000円あれば: 新しい地域で活動を始めようとする仲間からの相談に乗ったり、公園を利用するための行政との交渉など、社会のインフラにしていくための「見えない仕組みづくりの時間」に注力することができます。
10,000円あれば: 鮎川が実際に新しいまちへ足を運び、現地の仲間と一緒にその場に流れる空気感を体験しながら、ユニパークの種をまく(実践と伴走)活動を行うことができます。※金額は活動する地域により変動します。
ただ、今回お願いしたいのは、「寄付者」になってください、ということだけではありません。
寄付を通じて「HARMOSの仲間」になって欲しいと思っています。所沢で生まれた小さな実践が、誰かの応援によって次のまちへ届き、その土地の人たちの手で、その土地らしい形に育っていく。
これは、誰か一人のためのお金ではありません。HARMOSだけの活動を支えるお金でもありません。
いろんな街の中に、誰もがふらっと立ち寄れて、誰かと出会い、自分の出番を取り戻せる場所をつくる。
そんな“みんなの場所”を、みんなで育てていくための仲間になって欲しいんです。
次の一歩を踏み出す2年目に、力を貸してください
HARMOSは、5月15日に設立1周年を迎えました。この1周年を、次の一歩を踏み出す節目にしたいと思っています。
単発での応援でも、毎月の継続的な参加でも構いません。シェアやご紹介、ユニパークへの参加という形でも、とても大きな力になります。
つながりの種を、たんぽぽの綿毛のように、いろんなまちへ飛ばしていくために。
新しい場所で根づき、そこで暮らす人たちの人生を、少しでもあたためてくれる存在にするために。
あなたにできる形で、この挑戦に加わってください。
みんなで、あたたかな社会を創っていきたいと願っています。
HARMOSの1歳の誕生日に、綿毛の仲間になっていただけたら嬉しいです。

Photo:Vanja Lazic https://www.pexels.com/ja-jp/photo/16559064/
2026年5月15日(金)
一般社団法人HARMOS 代表理事 鮎川雄一


