「知らない人には近づかないで」 今の時代、子どもを守るために必要な言葉かもしれません。でも、その言葉が当たり前になるにつれ、私たちは大切な「繋がり」まで、どこかに置き忘れてはいないでしょうか。
近所の人の顔も知らない。困っていても「助けて」と言えない。
「自分たちで解決しなきゃ」という見えない壁。
そんな大人が多くなった。
そんな大人たちを見ているこどもも、「知らない人」に対して警戒心がより強くなる。
そんな現代の子育てに漂う「孤立」を、私たちは活動をしていく中で感じてきました。
始まりは、私たち2人の現役ママの切実な願いでした。
「ママやパパが、一人の人間としてほっとできる場所を作りたい」
「どんな環境で育つ子でも、"幸せ"を感じられる場所を作りたい」
あれから2年。
福岡県直方市で活動する「わたしの秘密基地」では、初対面のママ同士が「また会おうね」と笑い合い、携帯ゲームに夢中だった子がくしゃくしゃな笑顔になって走り回る。
人見知りだった子がスタッフを愛称で呼んで駆け寄ってくる。
そんな「地域の家族」のような景色が、少しずつ広がっています。
でも、この温かい循環を一過性の活動で終わらせたくありません。
こども食堂、外遊びイベント、産後ママへの支援。
参加者からの声で生まれた事業が沢山あります。
そのひとつひとつを、3年目、4年目、その先へと、続けていきたいのです。
5月10日、私たちは2歳の誕生日を迎えます。
「子育てをもっとオモロく」「親子が孤立せずゆとりをもって子育てできる世界を」
この想いを直方のスタンダードにするために。
3年目の秘密基地を一緒に支えてくれる「お節介な仲間」になっていただけませんか。
ストーリー
「知らない人」が怖かった、あの頃の私へ

こんにちは。
「わたしの秘密基地」代表のまいまいです。
皆さんは、最近誰かと「お節介」な会話をしましたか?
今の社会では、他人の家庭に踏み込むことは「迷惑」だとされ、子どもには「知らない人には近づかないように」と教えるのが当たり前になりました。
もちろん、安全を守るためには大切なことです。
けれど、その「壁」が厚くなればなるほど、外とのつながりが持てない赤ちゃんと二人きりのお母さんたち、そして学校以外に居場所を持てない子どもたちが孤立していくのではないかと感じています。
なぜ私たちが直方という街で、あえて「お節介」を焼くような活動を続けているのか。少しだけ、私たち二人の個人的なお話をさせてください。
幸せなはずなのに、涙が止まらなかった
私は今、9歳、7歳、5歳の3人の子どもを育てるママです。
「子どもが生まれて幸せだね」 周りからはそう言われます。
もちろん、幸せはたくさんあります。けれど、それと同じくらい、あるいはそれ以上に「キツい、しんどい」という感情が、私の心を支配していた時期がありました。
特に1人目の育児。
なんで泣き止まないの? なんで泣くの?
睡眠を削られ、家族にも優しくできない日々が続きまた自己嫌悪。
言葉の通じない赤ちゃんと、24時間、1対1で向き合う。
部屋の中はごちゃごちゃで、気休まる暇もなく、夜泣きで細切れになった睡眠、朝食も昼食も自分の分は後回し。
気づけば冷凍食品や納豆をかき込むだけの日々。
鏡を見ると、そこには「一人の女性」としての自分ではなく、ただ疲れ果てた「お母さん」という役割だけの私がいました。
「私って、こんな性格だったっけ?」 「私って、なんだったっけ?」
外に出れば、他のママたちはみんなキラキラして、完璧に育児をこなしているように見えました。
自分だけがダメな母親のように思えて、心を閉ざし、産後うつのような状態に陥りました。 あの頃の私にとって、唯一の楽しみは100円ショップに行くことだけ。
それだけで「社会と繋がっている」と感じ、少しだけ息ができた。
そんな、ギリギリの精神状態で生きていたのです。
そんな私を救ってくれたのは、ある「多世代の居場所」との出会いでした。
そこには、私のことを「〇〇ちゃんのママ」ではなく、「まいまい」という一人の人間として扱ってくれる大人たちがいました。
子どもたちは、その日初めて会った子同士で勝手に遊び始める。
それを見た時、心の中にあった重い塊が、すーっと溶けていくのを感じました。
「一人で抱え込まなくていいんだ。私って結構頑張ってたんだ。」
その瞬間、私は「孤独」から解放された気がしたのです。
ゲームに背中を向ける子どもたちを、外に連れ出したかった

まいまいと共同代表を務めるゆりぴです。
私は、11歳の息子を育てるシングルマザーです。
私自身も一人っ子で、親戚も少ない。
だから息子が同世代とコミュニケーションを取る機会は、ほぼ学校しかありませんでした。
「もっといろんな人と接してほしい」
「いろんなことを経験して、見て、感じて、今しかできない子供時代を楽しんでほしい」
母親として、ずっとそう願ってきました。
でも現実は、休日に友達同士で集まっても、みんな個々に下を向き携帯ゲームばかり。「ゲームやめなさい」と言っても、返事すら返ってきません。
それが、ある日「お出かけしよう!外で遊ぼう!」と連れ出したら——子どもたちは夢中になって走り回り、工作に没頭し、本当に無邪気な顔を見せてくれたんです。
「この子たち、こんな顔して笑うんや」
その瞬間に思いました。
育つ環境は違っても、どんな子でも「幸せ」を感じられる環境は、大人が作れるはずだと。
経済状況も、家庭の形も、子どもによってバラバラです。
でも、「人生って楽しいことがいっぱいあるよ」
「あなたにしか出来ないことがあるよ」って、大人が伝えられる幸せはたくさんあるはず。
- 外で思いっきり走って笑える場所
- 学校以外でも気の合う仲間に出会える場所
- いろんな経験が出来る場所
- ゲーム以外の楽しいことを教えてくれる大人
- 同じ目線で遊んでくれる大人
そんな場所が、直方にもっとあっていい。
いや、私たちが作りたい。
そう思ったんです。
二人が出会って、「秘密基地」ができた

「ママやパパがほっとできる場所を作りたい」というまいまいの想いと、
「どんな子でも幸せを感じられる場所を作りたい」というゆりぴの想い。
一見違うように見えて、根っこは同じでした。
大人も子どもも、「一人じゃないよ」と言い合える場所。
2024年5月10日、
「わたしの秘密基地」を立ち上げました。
こども食堂、外遊びイベント、畑、ラジオ、おでかけ、学習会、大人の習い事……。
ママと子どもが笑顔になれることなら、できることはなんでもやろう。そんなスタンスで、事業はどんどん広がっていきました。
その中でも、私たちが特に大切にしている取り組みが一つあります。
それが、かつてのまいまいのような産後ママに届ける、見守り宅食「Mamameal」です。
直方のママに届けるママの見守り活動「Mamameal(ママミール)」

直方市では、年間におよそ300人の赤ちゃんが生まれています。
統計によれば、そのうち10〜15%、つまり毎年30人から50人のママが、産後うつになる可能性があると言われています。これは決して他人事ではなく、直方のあちこちの家で、かつての私のように、声を上げられずに泣いているママがいるというリアルな数字です。
行政の支援や病院のケアはもちろん大切です。
でも、その「隙間」にこぼれ落ちてしまう感情があります。
「病院に行くほどではないけれど、とにかく今日のご飯を作る気力がない」
「大人と一言も喋っていない」
そんなママたちのために始めたのが、産後ママ向けの見守り宅食「Mamameal(ママミール)」です。
地元のお弁当屋さんが作った温かいご飯を、現役ママであるスタッフが自宅まで届けます。
「今日は作らんでいいばい!」その一言を添えて。
お弁当代は1食500円ですが、私たちはママたちの負担を390円(出産ありがとうの気持ちを込めた価格)に設定しています。
栄養たっぷりなお弁当を食べながら、どうか自分を大切にしてほしい。
ママだって自分のことを後回しにしなくていい。
毎日の育児の中で、毎週水曜日があるから、また頑張れる。
そしてママからママへと愛のバトンが繋がっていく。
そう思える瞬間を届けたいのです。
誰にも頼れず、家庭の中で孤立してしまうママにとってーーー
あの頃の私のようなママを増やしたくないから。
そして、このMamamealをきっかけに繋がったママたちが、やがてこども食堂や外遊びイベントに顔を出してくれるようになる。
一つの事業が、次の居場所へと循環しはじめています。
活動していく中での小さな変化



活動を始めて2年。
私たちの「秘密基地」には、たくさんの笑顔が集まるようになりました。
巡回型のこども食堂や外遊びイベント、ラジオ番組「子育てママのゆるっとーく」、そして畑仕事。
最初は場所見知りで泣いていた子が、今ではスタッフを愛称で呼び、駆け寄ってくる。
携帯ゲームばかりだった子が、水鉄砲合戦やチャンバラ大会で笑いあう。
「秘密基地の公式LINEを、子どもが毎日チェックしてるんです」と教えてくれるママ。
イベントで出会ったママ同士が、連絡先を交換して「また会おうね」と繋がっていく姿。
そこには、血の繋がりを超えた「地域の家族」のような景色があります。
秘密基地のスタッフ自身の子どもたちも12人ほどいますが、彼らもまた、活動を全力で楽しんでいます。
「次は何をするの?」
「ミッションを教えて!」
子どもたちが「明日が楽しみ!」と好奇心に目を輝かせる。
その姿を見て、親たちの気分も紛れ、また明日から頑張ろうと思える。
そんな循環が、確実に生まれ始めています。
3年目の秘密基地を、もっと豊かにするために

活動を2年続けてきて、私たちの中にはたくさんの「やりたいこと」が芽生えています。もっと多くの産後ママにお弁当を届けたい。
外遊びイベントの回数を増やしたい。
子どもたちと一緒に、畑でもっといろんな野菜を育ててみたい。
秘密基地に遊びにきてくれる親子を、もっと笑顔にする工夫をしたい。
私たちは全員、本業を持ちながらこの活動を続けています。
それでも、お弁当代の補助、イベントの保険代、会場費、配達のガソリン代、畑の苗代、子どもたちの笑顔のためのちょっとした材料費——活動を続けて、さらに豊かにしていくためには、どうしても実費がかかります。
「夜泣きで疲れ果てていたけれど、水曜日があるから頑張れた」
「次の外遊びいつ?って、うちの子毎日聞くんです」
そんな声をいただくたびに、「もっと届けたい」という気持ちが強くなります。
だからこそ、3年目に向けてもう一歩踏み出すために、今回はクラウドファンディングという形で、皆さまに「お節介な仲間」になっていただきたいと願っています。
目標金額20万円。
3年目を、もっとあたたかくするための種火です。

今回の目標金額は「20万円」に設定しました。この20万円は、主に以下の活動に大切に使わせていただきます。
- Mamamealの配食費用補助:ママの負担を抑え、お弁当を届け続けるための差額補填と配達実費
- 外遊び・こども食堂の運営維持費:イベント保険代、会場費、材料費など
- 活動の継続に必要な経費:通信費、広報費、配達スタッフのガソリン代、畑の苗代など
この20万円を種火にして、直方のママと子どもたちの元へ「温かさ」と「ワクワク」を、これまで以上に届けていきたいと考えています。
「お節介」が文化になる街へ

この活動を通じて、
「ママが自立し、一人の人間として輝ける街」
「どんな環境の子どもでも幸せを感じられる街」にしたいと考えています。
「ママだから我慢しなきゃ」「迷惑をかけちゃいけない」「うちの子はゲームばっかりで……」そんな呪縛からママたちを解き放ち、地域のみんなで子どもを育てる。
昔の日本には当たり前にあった、お隣さんが「ちょっと見てて」と言い合えるような、ゆるやかで温かい関係性。
それを、現代の形にアップデートして再構築したいのです。
「子育てをもっとオモロく」「親子が孤立せずゆとりをもって子育てできる世界を」
これが、直方の新しいスタンダードになる未来を、私たちは本気で信じています。
そのための2周年、そして3年目の挑戦です。
あなたも「秘密基地」の隊員になりませんか

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございます。
正直に申し上げます。私たちは完璧な団体ではありません。
子どもを抱っこしながら、寝かしつけた後の深夜に必死に打ち合わせをし、「これ、誰かがやらなきゃ!」という想いだけで走っている、不器用なママたちのチームです。
でも、本気です。
全ての女性が、一人の人間として元気に生きていける社会を作りたい。
どんな環境の子どもでも「人生って楽しい」と思える街を作りたい。
子どもたちが、大人の楽しそうな背中を見て育つ街を作りたい。
5月10日。わたしの秘密基地は、2歳の誕生日を迎えます。
この誕生日に、私たちへの「お祝い」として、そして直方の未来を一緒に面白がってくれる「仲間」として、お力を貸していただけないでしょうか。
「育児はひとりで頑張らなくていい」「子どもの毎日は、もっとオモロくできる」
そのメッセージを、お弁当と一緒に、外遊びの笑い声と一緒に、そしてあなたの想いと一緒に、直方のママと子どもたちへ届けさせてください!!!!
皆さまのご参加を、心よりお待ちしています。
わたしの秘密基地 代表 與古光 真衣子(まいまい) 田中 ゆり(ゆりぴ)


