自立の前に「安心して暮らす練習の場」を ~自立援助ホームを旅立つ女性のためのステップハウスをつくりたい~

支援先

NPO法人 青少年の自立を支える奈良の会

自立の前に「安心して暮らす練習の場」を ~自立援助ホームを旅立つ女性のためのステップハウスをつくりたい~の画像

青少年の自立を支える奈良の会

支援総額

213,882円

/ 1,000,000円

21%
  • 支援総額

    213,882円

  • 支援者数

    18人

  • 残り

    24日

  • 開始日

  • 終了日

支援する

私たちはこれまで、自立援助ホームでの活動を中心に、幼少期からの逆境体験を抱えながら、18歳という「大人」とされる年齢を迎え、いきなり自立を求められる若者たちと向き合ってきました。

そのなかで、ミモザの家での6年間の実践を通して、女性であることと逆境体験が重なったときに生じる生きづらさが、より複雑で見えにくい形で表れることを、私たちは実感してきました。

今回のクラウドファンディング期間中の3月8日は、国際女性デーです。

女性の権利や尊厳について考えるこの日に向けて、逆境を生き延びてきた若年女性たちの声と現実を、多くの方に届けたいと考えています。

その想いから今回のクラウドファンディングでは、自立援助ホームから地域での一人暮らしへと移行するための「ステップハウス」を新たに1室整備することを目標にしています。

安心できる見守りのある暮らしから、完全な一人暮らしへ――

その間に「練習できる時間と場所」があることで、若年女性たちは自分のペースで次の一歩を選ぶことができます。

これまで支えてくださった皆さまへの感謝を胸に、これからも若者たちの「自立の前に、安心がある社会」を、皆さまと一緒につくっていきたいと考えています。

ご寄付はもちろん、応援メッセージやシェアも、私たちにとって大きな力になります。どうぞ、今回の挑戦にもお力添えをお願いいたします。

ストーリー

「ひとりで暮らす」ことが、簡単ではない現実があります

――とくに、安心して育つ経験を奪われてきた女性にとっては。

「家に帰れない」

「頼れる大人がいない」

「ひとりで暮らす自信がない」

そんな不安を抱えた若年女性が、私たち自立援助ホーム「ミモザの家」にやってきます。

彼女たちの多くは、幼い頃から虐待やネグレクト、家庭内不和など、強いストレスやトラウマとなる体験を重ねてきました。これらは「逆境的小児期体験(ACEs)」と呼ばれています。

その影響は、心だけでなく、生活リズム、人との関係、自己肯定感にも及びます。

18歳。

制度の上では「大人」とされ、自立を求められる年齢です。

身体は成人とされる年齢になっても、心や生活の土台がまだ整っていない若者にとって、 安心して一歩を踏み出せる環境がなければ、再び孤立や危機に追い込まれてしまうのです。

私たちが届けたいのは「自立の前に、安心して暮らす練習ができる場所」

ミモザの家が大切にしているのは、トラウマを「治す場所」になることではなく、トラウマを抱えて生きてきた人が、安心して暮らせる環境をつくることです。

そのために、トラウマインフォームドケアの考え方を学びながら、必要な場合には医療や専門職と連携しながら支援を行っています。

その実践のひとつが、ステップハウスです。

なぜ「ステップハウス」が必要なのか?

多くの若年女性にとって、「いきなり一人暮らしを始めること」自体が、大きな負担になります。

孤独。 失敗への恐怖。 誰にも頼れないという不安。

それらは、過去のトラウマ体験を思い起こさせ、心身の不調につながることもあります。

ステップハウス は、自立援助ホームから、地域での一人暮らしへ移行するための「中間的な住まい」 です。

・アパートでの1人暮らしの生活を体験できる

・家計管理や生活リズムを身につけられる

・困ったときに、すぐ戻れる場所がある

「安心付きの一人暮らし」を可能にすることで、自立への一歩を支えています。

このクラウドファンディングで実現したいこと

新たに、ステップハウスを1室開設します

現在、ミモザの家にはステップハウスが1室あります。

これまでは何とかやりくりしてきましたが、近年は学生として在籍する入居者が増え、同じ時期に卒業や自立を迎える可能性が高まっています。

自立のタイミングが重なったとき、選択肢がひとつしかないことで、「1人暮らしはまだ不安が大きい」「練習してから1人暮らしをしたい」そんな声に応えられなくなることも、想定されます。

若年女性が、自分のペースで次の一歩を選べるように。そのために、今のうちから環境を整えておく必要があると感じています。

今回のクラウドファンディングでは、

  • 新たなステップハウスの契約・初期費用
  • 一人暮らしに必要な生活用品の整備

にご支援をお願いしたいと考えています。

資金の使い道

  • 電化製品
  • ベッド・収納家具
  • カーテン・台所用品 など
  • その他(ミモザの家を含む法人全体の取り組みにも活用させていただく可能性があります)

100万円で、若年女性が「安心して自立の練習ができる部屋」を整えることができます。

Sさんのエピソード

Sさんは、18歳になって初めてSOSを発信しました。

「母に傷つけられてきたが、母のことは嫌いになれない」

「卒業できるのか、ひとりで生きていけるのか不安」

 そんな言葉から、私たちとの関わりが始まりました。

面談や電話でのやりとりを重ねるなかで、Sさんが幼少期から過酷な逆境体験を重ねてきたこと、

医療機関と連携したトラウマケアが必要な状態であることが、少しずつ明らかになっていきました。

児童相談所の許可を得て、ミモザの家での生活が始まりました。

入居当初は不安の強さを抱えていましたが、安心できる生活環境の中で過ごすうちに、昼夜逆転は徐々に解消され、通学もできるようになっていきました。日々の暮らしの中で「決まった時間に起き、学校に行き、帰ってくる」という「あたりまえの生活ができている」それが少しずつSさんの力になっていきました。

夜遅くまで話をすることもありましたが、私たち職員が答えを与えたり、方向を決めたりすることは、ほとんどありませんでした。

話して、立ち止まって、また話す。

その過程の中で、Sさん自身が「自分はどうしたいのか」「今は何がしんどいのか」を、少しずつ言葉にしていきました。

ミモザの家で大切にしていたのは、 安心して考え、迷い、選び直せる関係を保つことでした。

アルバイトが続かなかった時期も、 「向いていない自分はダメだ」と切り捨てるのではなく、 話を重ねる中で、「自分には合わない働き方だったのかもしれない」と捉え直していきました。

家族との関係についても、 Sさん自身の気持ちを大切にしながら、「今は距離をとる」「会いたくなったら会う」という選択を、自分で決めていきました。

ミモザの家に入居して2年目の後半、Sさんはステップハウスでの一人暮らしに挑戦しました。

ステップハウスで生活する中で毎月の支出を把握し、貯金の計画を立てながら、少しずつ生活を整えていきました。就職活動や人間関係では、つまずくこともありましたが、そのたびにミモザの家を訪れ、「なあ、聞いて」と話してくれる関係が続いていました。

私たちがしていたのは、 解決することではなく、Sさんが自分の力で考え、選び、前に進めるよう、そばに居続けることだったのだと思います。

不安のなかでも、自分の内側にある力を発揮し、Sさんは学校と就労の両立を2年間やり遂げ、卒業を迎えました。卒業制作は「母」をテーマにした作品でした。

当初は諦めていた正社員としての就職も、最後に採用が決まりました。

現在は奈良を離れ、一人暮らしを続けながら、ときどきミモザの家に立ち寄っては、近況を話してくれます。それがスタッフの元気のもとです。

「ひとりで暮らす前に、安心して生活を整える時間があった」

 それが、Sさんの歩みを支えてきました。

Sさんの歩みは、特別なものではありません。

ミモザの家に来る多くの若者たちは、幼少期からの逆境体験によって、「安心できる関係」や「自分を大切にする感覚」を十分に育てられないまま、自立を求められる年齢を迎えています。

ミモザの家では、自傷行為やオーバードーズ、性被害や望まない妊娠をめぐる不安、誰にも相談できないまま限界を迎えてしまう状況とも、向き合ってきました。

こうした出来事は、女性であることと、逆境を生き延びてきた経験が重なったとき、より起こりやすく、そして深刻化しやすい課題でもあります。

私たちは、すべての問題に専門的に対応できる場所ではありません。

それでも、「ひとりで抱え込まなくていい」「ここに戻ってきてもいい」そう思える居場所でありたいと考えてきました。

だからこそミモザの家では、「早く自立させること」よりも、安心して暮らし、人との関係を取り戻す時間を保障することを大切にしています。

自立の前に、安心があること。

それが、若年女性の生きづらさに向き合う支援だと、私たちは考えています。

自立援助ホーム「ミモザの家」

ミモザの家は、2020年、奈良市に開設した女子自立援助ホームです。

5年前、2020年の春。

新型コロナウイルスの世界的流行は、自立援助ホームで暮らす子どもたちの日常を大きく変えました。

もともと不安定な環境で生きてきた子どもたちは、外出自粛や休業の影響で、アルバイトや通学の機会を早い段階から失い、生活の土台そのものが崩れていきました。

さらに、学校行事やライブ、友人との集まりなど、「若者として当たり前に経験できるはずの時間」も奪われていきました。

とくに女の子たちの中には、家庭での不適切な養育や性被害から逃れるようにして、遠方から奈良の自立援助ホームにたどり着いた人もいます。

コロナ禍以降、 自傷行為やオーバードーズ、強い希死念慮を抱えた状態での入居相談が増え、近年では、性被害や性暴力の経験を抱えた女の子の相談も目立つようになりました。

SNSを通じた被害、身近な人からの性被害など、表に出にくい問題を抱えたまま、ひとりで限界を迎えてしまうケースも少なくありません。

2024年度、当法人に寄せられた入居相談は、男子ホーム27件、女子ホーム38件。3年連続で増加しています。

コロナ禍が落ち着いた今も、生きづらさを抱えた子ども・若者たちは、確実に増え続けています。

これまでのご支援への感謝と、今回の挑戦

 

私たちNPO法人 青少年の自立を支える奈良の会は、これまで5回にわたりクラウドファンディングに挑戦してきました。これまでの5回は主に、退居者の居場所「とらいあんぐる」の運営や、自立援助ホーム「あらんの家」「ミモザの家」の生活環境整備など、法人全体の活動を支えるために、多くの方からご支援をいただいてきました。

これまで支えてくださった皆さまに、心より感謝申し上げます。

今回のクラウドファンディングは、ミモザの家での6年間の実践から見えてきた「女性の生きづらさ」という課題を社会に発信し、具体的な支援につなげるための挑戦です。

期間中の3月8日は国際女性デー。

女性の権利や尊厳について考えるこの日に向けて、逆境を生き延びてきた若年女性たちの声と現実を、多くの方に届けたいと考えています。

あなたのご支援で、次の一歩を支えてください

「自立しなさい」と突き放すのではなく、「ここで練習していいよ」と言える場所を。

あなたのご支援が、若年女性の「安心」と「未来」につながります。

どうか、私たちの取り組みに力を貸してください。



〒6308114

奈良県奈良市芝辻町3-5-19

0742332006

https://www.npo-naranokai.org/

代表:濱田進士

団体を見つける
  • 社会課題から探す
  • すべての団体から探す
  • キャンペーンを探す
Syncableについて
関連サービス

Syncable Logo Image
© 2021 STYZ Inc.All rights reserved