能登半島豪雨災害では初めて被災地に出動し、捜索活動を行ったカミーノ。
「みっちゃん」という愛称で親しまれみんなから愛される彼女が、2月1日に7歳のお誕生を迎えます。
みっちゃんのお誕生日を、一緒にお祝いしませんか?
皆様の応援が、救助犬達の育成に繋がります。
ご支援、心よりお待ちしております。
ストーリー
日本レスキュー協会の歩み
阪神・淡路大震災
1995年1月17日阪神・淡路大震災。
兵庫県南部を中心に近畿圏の広域で大きな被害を出し、6,434人というあまりにも多くの命を奪いました。
一瞬にして日常が崩れ去り、日本国内のみならず世界中に衝撃を与えた出来事に。

発災当時、海外では災害救助犬の育成が進んでおり、多くの救助犬たちが派遣されてきました。
しかし、日本国内には救助犬がほとんどおらず認知度も低かったことから、スムーズに受け入れることができず救助犬による捜索活動は大幅に遅れを取りました。
日本国内でも災害救助犬が育成・運用されていれば、迅速に現場に向かうことができ、助けられた命があったかもしれません。
救命できたかもしれない命を「防ぎ得た死」と呼び、この震災では500名以上もいたとされています。
この阪神・淡路大震災の教訓から日本レスキュー協会が発足し、災害救助犬の育成が始まりました。
そのため、1月17日は協会にとって原点に返る大切な日でもあります。

救助犬の育成と、これまでの道のり
優れた嗅覚で人を捜し、発見すると吠えて知らせる災害救助犬。
1分1秒が生死を左右する災害現場では、迅速な捜索・発見が人命救助のカギとなります。
すばやい捜索活動で要救助者の発見につなげるには、レベルの高い災害救助犬の育成と救助犬を運用できる環境や仕組みが必要不可欠です。
災害現場で救助犬を最大限有効に運用できるようにするため、協会発足から現在まで様々な活動を行って参りました。
ー災害救助犬の育成ー
救助犬の候補犬は生後2、3か月頃からたくさんの人と関わり、いろんな初めてを経験することから訓練が始まります。

日々の積み重ねを通してハンドラ―との信頼関係を築き、犬達もそれぞれの課題と向き合いながら訓練に励みます。
3年から4年ほど訓練を積む中で、救助犬として適性があると判断された犬達だけが、実際に被災地で活動できるようになるのです。
育成を進めていく中で、実際に救助犬として活動できるようになるのは全体の約4割ほど。
国内で活動している救助犬は決して多くなく、救助犬不足や育成するハンドラー不足が課題となっています。
救助犬になれる犬達が限られている上に、育成にも3、4年という長い年月を要するため、1頭でも多くの犬達を救助犬に育てる必要があります。
様々な現場で活動できるよりレベルの高い救助犬を育成するため、所有する瓦礫施設での訓練に加え、各地方にある瓦礫施設をお借りするなど、遠征訓練も行っています。

近年では山岳での活動も増加しています。
広範囲の捜索が可能な救助犬の能力は山岳捜索において必ず活かされるため、山での捜索訓練にも積極的に取り組んでいます。
ー連携訓練ー
被災地にて、私たち民間団体は必ず公的救助機関と連携し捜索活動を行います。

現場で救助犬達が活動する際に重要になってくるのは、最大限の力を発揮できる環境を少しでも整えておくことです。
それは私たちだけで出来ることではなく、連携する救助機関の方々のご理解と、ご協力があってこそ成り立ちます。
そのためにはまず、救助犬の特性や運用方法を救助隊の方々に知っていただくこと、その上で迅速に捜索活動にあたれるよう平時から連携訓練を積んでおくことが非常に重要です。
災害救助犬の特性や運用方法等を救助隊の方へ事前にお伝えし、連携訓練では実際の現場を想定した捜索活動を行います。
救助犬をより有効に運用できるようにするにはどうすればよいのか、救助隊の方々と意見交換をしながら最善の方法を検討し、訓練を行います。

このように日頃から顔の見える関係性を築いておくことで、現場で連携する際にスムーズな捜索活動につながり、ひいては1人でも多くの命を救うことに繋がります。
いざという時に、現場で救助犬が最大限有効に運用され人命救助の一助となれるよう、日々訓練を行っております。
能登半島地震
2024年1月1日。
新たな年のはじまりの日に、石川県能登半島地方をマグニチュード7.6の地震が襲い、一瞬にして日常が崩れ去りました。

日本レスキュー協会は災害救助犬の「太陽」「陸」とともに、発災当日に石川県珠洲市へ向かい、1月2日から捜索活動を実施。
出動から10日間、犬達とともに現地で活動いたしました。

不安定な足場や狭い空間、夜間など困難な状況の中でも、捜索活動を行ってくれた救助犬たち。
瓦礫や土砂に阻まれにおいが取りにくい状況でも、懸命に捜索する姿はとても頼もしく、誇らしい存在でした。
現場では、ガラス・釘などの危険物の除去やベニヤ板の設置、また倒壊リスクの高い家屋の補強など、救助隊の方の様々なサポートにより、救助犬の活動を支えていただきました。

1月6日、この日も救助隊の要請を受け出動し、倒壊家屋の現場で捜索活動を実施。
活動を終え救助犬の反応をお伝えした後に、「救助犬の捜索後、反応付近ですぐに発見されました。」と救助隊の方から教えていただく場面がありました。
10日に活動した現場でも同様に連絡があり、残念ながら亡くなられていましたが、救助犬による反応が救助活動の一つの情報源となって迅速な発見につながったそうです。

近年では、災害救助犬が認知され始め活動の場も増えて参りましたが、やはりどの災害においても見えてくる課題があります。
能登半島地震の現場では、活動するほとんどの救助隊が災害救助犬をどのように運用すればいいかを知らず、救助隊の方の不安を取り除くことの重要性をこの災害対応で再認識しました。
また自己の安全確保の徹底、自己完結型であることなど、現場に向かう隊員の知識や技術、意識の向上および標準化も今後の課題です。
発災から2年が経とうとしている今、この災害を通して浮き彫りになった多くの課題は今もなお、私たちの前にあります。
これら一つ一つに丁寧に向き合いながら未来につなげ、今後もより多くの命を守れる社会の実現に向け、活動を続けて参ります。
現場を支える仲間たち
当協会では、現在4頭の災害救助犬と7頭の訓練犬を管理しており、日々訓練に励んでいます。
現場で活動する1頭が、災害救助犬「カミーノ」です。

【災害救助犬カミーノ】
名前:カミーノ(スペイン語で”道”という意味があります)
犬種:ボーダー・コリー / 女の子
誕生日:2019年2月1日
「みっちゃん」という愛称で親しまれており、とても賢くて訓練が大好きな女の子。
令和6年能登半島豪雨災害の現場で初めて出動し、被災地で活動しました。
ボーダーコリー特有の脚力と俊敏さ、そして人を捜すことに向けられた集中力。
捜索時に見せてくれるその姿は、私たちの想いをまっすぐに体現してくれています。


いつか誰かを救う、その瞬間のために
このプロジェクトの実施期間には、阪神淡路大震災の 1月17日、そして石川県能登半島地震から2年の1月1日を迎えます。
過去の災害を振り返り、未来へつなげられるように。
そしていざという時に、災害救助犬が被災地で活動できるように―。
そんな想いを胸に、私たちはクラウドファンディングに挑戦します。
寄付金の使い道
私たちの活動は皆様からの温かいご寄付により成り立っています。
頂いたご寄付は、11頭の救助犬・訓練犬たちの育成費や管理費に使用いたします。
・狂犬病予防接種(1頭) 約3,000円
・混合ワクチン接種(1頭) 約8,000円
・毎月のフード代(1頭分) 約5,000円
・災害救助犬育成費(食費・医療費・旅費交通費・備品代等) 30,000,000円(11頭/年)
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災害救助犬 カミーノは、2026年2月1日に7歳の誕生日を迎えます。
災害救助犬の育成を応援してみませんか?
画面の「寄付して支援する」ボタンで500円から寄付ができますので、是非気軽な気持ちでご協力頂けますと嬉しいです!
※ 寄付金は決済にかかる手数料と利用料を除いた全額が団体へ寄付されます。
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