今年もこの時期がやってまいりました…
キニティウスクールを巣立ち、学び続けたい!という子どもたちのための、中学校進学・進級をサポートするキャンペーンです!!
この子たちの成長を一緒に支える「キニティウファミリー」になりませんか?
ストーリー
チョトベラは、チッタゴン丘陵地帯(バングラデシュ)のバンドルボン県で、寄宿舎小学校キニティウスクールの運営を行なっています。
チッタゴン丘陵は、この国でマイノリティの民族が暮らす国境地域であり、また、政府との紛争の歴史や軍の駐屯地化といった複雑な環境のせいで、国内外の支援が行われづらく、最貧地域となっています。
キニティウスクールは、当地域の先住・少数民族の中でも、教育へのアクセスがとても困難な子どもたちのために開いており、教育を受けるために、5〜12歳の子どもたちが親元を離れ、ここで寄宿生活を送っています。
家族は伝統的な焼畑農業を生業とし、自給自足や物々交換するようなかたちで、現金収入はほとんどありません。一家族平均5〜8人程いる子どもたちに教育を受けさせることは金銭的に難しく、また、無料だとしても生業や家事を行う労働力として子どもが必要な状況で、キニティウへ来ている(教育を受けることができている)子どもでさえ、きょうだいから選ばれた1〜2人である現状です。
彼らの素朴で、自然と調和した生き方は、時に理想で、尊く、そのままであってほしいと願う気持ちもある一方で、
都市やマジョリティとの格差が広がっていけば、当地域の人々が望まない開発、土地の略奪、気候変動や災害に追い詰められたり、先祖伝来の土地を安直に売り払ってしまったりと、生計だけではない彼らの生き方・アイデンティティに影響を及ぼし、真っ当に闘うこともできないでしょう…

チッタゴン丘陵の土地や民族を未来へ、延いては、みんなの未来へ繋げていくために必要で、且つ私たちができることは、こうした支援の末端であり問題・課題の最前線にいる子どもたちが、教育を受け続けられ、もう一つのファミリーの存在に共感されたり支えられたりしながら、自分自身やその力に気づいていくのを応援することだと考えています。
キャンペーン開始日から、Instagram の ChotoBela アカウント(以下のリンク)の方で、進学支援生数人のミニインタビューや家族紹介等をアップしていきます。
https://www.instagram.com/chotobela_kinitheu/
少数民族の子どもたちの進学支援
チョトベラは、バングラデシュのチッタゴン丘陵地帯で運営している寄宿舎小学校キニティウスクール(就学前教育の0年生と、初等教育の1年生から5年生まで)から卒業する
少数民族の子どもたちの中学校への進学支援を、活動の一環として行なっています。
1人(以上)の子ども「里子」を、5年間(中等教育の6年生から10年生まで)継続して支えてくださる「里親さん」、
1年間または部分的に(例えば寄宿費だけ、教育費だけなど)支えてくださる方も含めて「キニティウファミリー」と呼んでいます。
今年(2025)は、8人の子どもの進学支援を行なっています。

本活動を行う理由と目的
キニティウから、毎年12月※ に5~7人ほどが卒業します。
ほとんどの子どもたちは中学校へ進学することを望みますが、そのためには、実家からキニティウよりもさらに遠方へ、または、街へ出ていかなければならず、さらに寄宿費がかかります。
子どもたちの家族は焼畑農家(営農マインドが低い小規模農家)で、現金収入はあまりなく、一般的な学校でかかる教育費を支払うことが困難です。子どもに教育を受け(続け)させたいと思うようになった家族は以前より増えていますが、必要ないと頑なに教育や変化を受け入れない姿勢の家族も未だにいます。
当初、チョトベラは、当地域で一人でも多くの子どもが、豊かで生き生きとした子ども時代を過ごせるように、私たちが運営するキニティウに集えたらいいなと学校運営を開始しました。しかし、初年度が終わり、新年度が始まって数ヶ月後、卒業生たちの近況を知ることとなり、家族の決断(一人は結婚)や、進学の情報と伝手の有無によって、子どもたちの進路が続いていたり、閉ざされていたり、私たちの考えが至らなかったと気付かされました。私たちは、キニティウで過ごす6年間のためだけに活動しているわけではない、その先も、できるだけ子どもたちの成長を支えなければいけないと、本活動も行い始めました。

実際は、本活動の負担が大きく、自分たちの役目はキニティウまでにすべきかどうかと思い悩んでいます。
本活動の目的は、いつかこの子どもたちが、チョトベラのビジョン(ページ下部に記載)である未来を生きること。また、当地域のために活動し、次の世代を支え・導き、これらの活動を引き継ぐような存在となること。
マジョリティの人々から成る社会、軍や政府に、教育格差などのせいで、マイノリティの彼らの先住地域・故郷、文化、アイデンティティ、大切なものを容易に奪われてしまわないようにするためです。
※バングラデシュの学校年度は1月に始まり12月に終わる
進学支援する子どもの選出
残念ですが、キニティウから卒業する子どもたちの進学を、費用において全員分・全面的に支援することはできません。
毎年1〜2人を選出する際、
◻︎家族や兄弟姉妹の構成
◻︎キニティウでの生活態度(挨拶、感謝、受け答え、お手伝いなどがきちんとできること)
◻︎各種アクティビティクラス(歌、ダンス、アート、カメラなど)や課外活動(ゴミ拾いなど)への参加
◻︎家族のキニティウ・チョトベラへの協力体制
など
費用において支援することができない子ども・家族へも、キニティウ・チョトベラスタッフが進学先の情報を共有したり、伝手となったりし、みんなが進学していけるように努めています。
これまでの進学支援状況
2019 クミ族の女子2人とチャクマ族の男子1人 ⇨2025年 2人が高校へ進学※、1人は来年再受験に挑む。
2020 コロナ禍でバングラデシュ全土の教育機関が一年半の間閉鎖となったため、キニティウでは全員の進級を見送る。
2021 ムロ族の男子1人 ⇨2024年 本人の決断でドロップアウト
2022 ムロ族の女子1人 ⇨2025年 クラス8【日本(長野県)に里親さん】
2023 ムロ族の男子4人・ムロ族の女子1人・クミ族の女子1人 ⇨2025年 5人がクラス7【日本(東京都)に2人の子どもの里親さん】、1人が家族の都合でドロップアウト
2024 ムロ族の男子1人・ムロ族の女子1人 ⇨2025年 クラス6
【里親さん】がいない子どもの進学費は、チョトベラの活動費から賄っています。
※クラス10を修了するとSSC(Secondary School Certificate という国家統一試験)の受験生となり、合格すると高等教育(Intermediate College)への入学資格が取得できる。
進学先の中学校と費用の詳細
チョトベラは、進学支援する子どもたちの中学校を、現状は一校、チッタゴン丘陵地帯のランガマティ県にある寄宿舎小・中学校モノゴールと定めています。
モノゴールの進学・進級費[2025 現地通貨タカ]
①寄宿費 26700タカ ②学費 11200タカ
合計 37900タカ ≒ 48,008円(JICAの2025年11月精算レート)
♧モノゴールを選ぶ理由
チッタゴン丘陵で生まれ育ち、境遇を同じくした少数民族11コミュニティから1300人以上の子どもたちが、教育を受けるためにここに集います(寄宿は800人程)。マジョリティのベンガル化を免れ、少数民族の伝統を引き継ぐための、また、未来を築くための各クラスや文化活動も盛ん。世界各地からの教育支援や訪問者も多く、子どもたちのコミュニケーション能力が養われたり、国公立の大学まで進み、故郷のために活動しようという意識の高い卒業生たちを輩出したりしている。
当地域の人々にできるだけ寄り添った、良心的な教育費です。
⇩こちらは2015年に私が制作した5分の映像です。モノゴールのことがもう少し詳しく分かります。
■ NGO ChotoBela・NPO法人チョトベラ
どんな境遇にあっても、子どもたちが夢を描き、成長と挑戦を応援される環境を実現します。幸せを感じられる感性や、人生の礎となる体験は「子ども時代」にあったといつか思える未来、それが私たちのビジョンです。
取り組む事業は、同Syncableのページ
https://syncable.biz/associate/chotobela/business
をご覧ください。
昨年(2024)の同キャンペーンはこちら


