ストーリー
誰もが役割を持ち誰かの役に立つ場所
こんにちは。北海道江別市の小さな小さな商店街「大麻扇町商店街」の空き店舗で、子ども食堂や地域の居場所開放などを行っているNPO法人恩おくりです。
私たちは2022年12月から居場所づくり活動をこの空き店舗で行ってきましたが、建物の老朽化で騙し騙し過ごしてきたがために、外の階段にひびが入っていたり天井が剥がれていたり‥と地域の居場所として過ごすのに不安要素や危険因子が増えてきました。
また、屋内外に段差もあり、高齢の方を中心に入りにくい構造です。
開始から今まで、徐々にこの場所に来る人は増えてきました。
子どもたちだけでなく、地域の高齢者の方が「ボランティア」を志願して集まってきてくれます。
子どもたちの居場所を高齢者の方々で作る、そこに高校生や大学生などの若者も加わったり、
外国人の方も参加したり、障がいのある方も来て、互いに語り合って認めあう。そんな場所になりました。
でも、今の施設のままでは安全に継続していくことが難しくなってきました。
台所も家庭用サイズ・設備のため、たくさんの方のボランティア参加希望があったり子どもたちにもっと経験してもらいたくても、それも叶わない状況です。
そして、この地域の高齢化は急速に進み高齢者がたくさん暮らしている地域にもかかわらず、「行く場所」「過ごし場所」がありません。
もっと地域の人たちが生き生きと健康を維持しながらゆるやかに参加して役割を感じられる場所の必要性を感じています。
コミュニティカフェにしてより多くの人が集う場に
そんな大麻扇町商店街に、誰もがふらっと立ち寄りほっとできる「コミュニティカフェ」を作ろうと立ち上がりました。
カフェの担い手は地域のおじいちゃん、おばあちゃん、若者たち。多世代協働で学び合い、温かい雰囲気のカフェにします。
独り暮らしの高齢者には見守り弁当の配達も。
子どもの居場所を開放し、お腹が空いたら誰かのご寄付でいつでもご飯が食べられる仕組みを。
商店街の昔懐かしメニューや多国籍料理デーなど、世代も国も超えたつながる食イベントも考えています。
福祉事業所のお菓子販売やカフェ設備を活用した様々な挑戦も後押し。
たくさんの喜びを作る拠点になります。
誰もがゆるやかな役割を持ち、いくつになってもどんな状態になっても生き生きと暮らせるまちの安心拠点を、皆様のご支援で実現させて日本全国から参考にしてもらえるよう発信していきたいです!
コミュニティカフェにするためには、内装の改修、カフェ設備の導入が必要です。
安心して足を運べるように入口や屋内の段差問題も解消したいです。
ぜひ皆さんのご支援で実現させてください。
私が大学教員を辞めてまでこの活動を始めた理由
最後に、少しだけ余談にお付き合いください。
私は元々、大学で福祉を教える大学教員でした。
自分らしく暮らし続けられない理由、支える仕組み、さまざまなことを学問から追究し、教える立場でした。
でも、もっとリアルな地域の実践を通して本当の意味で「誰もが暮らし続けられるために必要なこと」を追究したくなりました。
なので、大学教員を辞めて、地域に入り込んで、自分で見て、考えて、動いて‥人の優しさに懸けてみようと思いました。
法律や制度に沿ったサービスや生活支援サービスは確かに必要です。でも、そればかりが増えて退化したものもあります。
それは、人と人の当たり前の助け合いです。
ちょっと隣近所の人が手伝ってあげれば済むことも、外部のサービスに頼める時代になってしまった。
それは、今の若い世代の人たちが、困っている人を見つけた時に自分にできることを探すのではなく、助けてくれるサービスを探すことを選択するようになることを意味しています。
私は、人は本当は優しいのだと信じています。でもその優しさを差し出すことが躊躇われる世の中になりました。
一人ひとりが躊躇いなく優しさを差し出せれば、世の中はもっと暮らしやすくなるはずです。
私は、人生をかけて人の優しさこそ人を救う最大の福祉だということを証明していきたいと思っています。
誰もが誰かに優しい社会、ちょっと困った時に誰でも絶対に助けてくれる社会は、絶対に安心して暮らしていける社会です。
そう、信じて取り組み続けます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
応援、よろしくお願いします。