NPOトッカビは、在日コリアンの子どもたちの勉強会から始まり、地域で50年以上にわたり多文化共生の活動を続けてきました。子どもたちの居場所づくり、日本語学習支援、地域のお祭り運営などに取り組む一方で、差別や人権課題の解決にも当事者とともに歩んできました。設立51年目を迎える今年、初めての「バースデードネーション」に挑戦します。皆さまのご寄付は、学びや居場所の継続、交流イベントの実施など、地域をつなぐ基盤として活用されます。ともに、誰もが安心して暮らせる社会をつくっていきましょう。
ストーリー
1. 50年以上、地域とともに歩んできたトッカビ
NPOトッカビは、1974年に在日コリアンの子どもたちの勉強会から始まりました。
「ここにいていい」と思える居場所を求めた子どもたちの声に応え、学びや遊びの場をつくってきました。
その後も民族クラブ活動や放課後の子ども会などを運営し、地域の保護者がキムチ売りや靴下売りで支えてきた歴史があります。
半世紀を経た今では、外国にルーツを持つ人も、そうでない人も、ともに地域で暮らす時代になりました。トッカビは「多文化共生」をテーマに、日本語教室や多言語相談窓口、地域のお祭りなどを通じ、人と人がつながるための活動を続けています。
2. 子どもたちの姿から見えてきた人権課題
活動の中で出会う子どもたちや家庭の姿からは、教育や生活のなかにある差別や困難が見えてきました。
トッカビはそうした課題に目を背けるのではなく、当事者とともに声を上げ、就職差別や国籍条項撤廃、指紋押捺制度廃止などの人権運動を担ってきました。
また、公立学校の先生方と協力し、外国ルーツの子どもたちが安心して学べる環境づくりにも関わってきました。行政への働きかけを続けた結果、今では制度として根づいた取り組みもあります。これは小さな団体であるトッカビの活動が、地域と社会に確かな変化を生んできた証です。
3. なぜ今、寄付をお願いするのか
これまでの活動は、委託事業や助成金に支えられてきました。しかし、それだけに依存していては、社会状況や制度の変化によって活動が不安定になってしまいます。
地域の人々の暮らしに寄り添う活動を「安心して続けていく」ためには、安定した運営資金が必要です。
皆さまからいただくご寄付は、特定のプロジェクトだけでなく、団体全体を支える大切な基盤になります。
- 日本語を学びたい人たちの学びの場の維持
- 子どもたちの居場所づくりや活動資金の確保
- 地域交流イベントの実施や情報発信
寄付は、こうした日常の活動を支え、誰もが安心して地域で暮らせる仕組みを一緒につくる力になります。
4. ともに未来をつくる仲間として
設立51年目を迎える今、私たちは初めて「バースデードネーション」に挑戦します。
誕生日や記念日をきっかけに寄付を届けるこの仕組みは、支援する人とされる人をつなぎ、地域に「応援の輪」を広げていきます。
これまでトッカビに関わってきた卒業生や先生方、人権活動の仲間はもちろん、まだ出会っていない新しい支援者の方々にも、ぜひこの歩みに参加していただきたいと思っています。
子どもも大人も、国籍や世代を越えて、誰もが「ここにいていい」と思える地域を。
その未来をつくるために、どうかご支援をよろしくお願いいたします。
5. これまでに寄せられた声
これまでトッカビに関わった方々から、50周年を記念してたくさんの温かいメッセージをいただきました。その一部をご紹介します。
「なんとも、もう50 年、はや50 年、えっ50年?、….といろんな思いがよぎります。その中にチョコっとの間ですが寄り添う事の真似事ができたことが嬉しいですね。特に私がお世話になった青少年会館時代には、トッカビの活動にはすごいエネルギーを感じていました。青館の子ども会との活動に一緒に切磋琢磨していたことがホンマに懐かしく思い出されます。これからの益々のご発展を祈りしています。」
「トッカビ50周年おめでとうございます。初めてトッカビに参加したのがちょうど30年前。自分が在日朝鮮人のルーツを知る大きな転機となりました。楽しかった思い出が数多くあるトッカビ。これからも邁進していくことを陰ながら応援していきたいと思います。」
「創立50 周年おめでとうございます。私がトッカビにお世話になったのは、10 周年と20周年の間でした。郵便外務員国籍条項や指紋押捺拒否、市民族教育基本方針制定などの取り組みを思い出します。あの頃の色々な人や出来事との関わりが今の自分へと繋がっていると思います。当時のコリアンの取り組みが外国ルーツ全体へと広がっていき、時代の流れを感じます。今後ともよろしくお願いします。」
「トッカビ50周年、おめでとうございます。子供の頃、トッカビで習った歌や踊りは今でも記憶に残っていて貴重な体験だったなぁと懐かしく思い出します。外国にルーツを持つ人達、いろんな背景をもつ人達が安心して暮らしていける、トッカビはそういう人達の居場所でもあると思っています。これからもトッカビはそうあり続けてほしい、これからも活動を応援しています。」
「トッカビ50周年おめでとうございます。自身のルーツやアイデンティティに誇りを持てるのは、トッカビで過ごした日々のおかげです! 多様性が広がる中、益々のご発展をお祈りいたします。」
「トッカビ50周年おめでとうございます。記念イベントに実際参加はできませんでしたが、南半球のオーストラリアから、心からのお祝いを申し上げます。私にとっては、親しい人が誕生日会を催されるような感覚で、胸が喜びでいっぱいいっぱいです。なぜなら、トッカビは、日本に在留する外国人である私たちに所属感を与えてくれるコミュニティを提供してくれる場所だからです。パクさんを初め、事務所の皆さんは、本当に暖かい人ばかりです。私は、小学から高校生までの頃に、青年の『唱*SAO*星星』隊として活動を行ったりして、スタッフさんには凄くお世話になました。もうあれから、10年以上経ちますが、今でも記憶を蘇ると、暖かい思い出ばかりです。トッカビに所属するスタッフさんの支えがあったからこそ、敏感な青春期を必要以上に苦労することなく、乗り越えられたと、今振り返るとそうしか思えません。本当に心から感謝しております。今後も引き続き、ご飛躍を願っております。」