峠工房は、1964年に障害福祉自主事業所として開設してから、その時その時の社会課題に対し、障害児者支援からすそ野を広げ、児童やメンタルヘルス、高齢者等、総じて「生きづらさを感じている人」の支援へと形を変えていきました。
それらは、定款に掲げる主に3つの事業「知的障害者・発達障害児・者、児童支援事業」「将来に向けての充実した社会生活の自立・職業生活の自立を目指す事業」「放課後クラブ事業」、それら事業に付随する事業として「教育等相談・カウンセリングに関する事業「ともに生きる社会を目指す交流諸活動事業」に落とし込まれていましたが、日々の児童福祉自主事業、福祉指定事業運営の一環として学習支援をしている中で、今の学齢よりずっと前に教わったはずのものが理解できておらず、それが現在の学習の躓きの原因であったり、成人になっても後を引いてしまっていたりする事が発生している事に危機感を覚え、早急に支援が必要であると思い、3つの「知的障害者・発達障害児・者、児童支援事業」を連携させ、勉強に留まらず、地域の助力を得ながら将来に向けた必要な学習もできるフリースクールとして拡大していく方針となりました。
ストーリー
【この事業・活動を企画した理由】
2022年、第18期福祉助け合い基金の助成を受け、当時1階を指定福祉事業で利用していた羽太郷土資料館の2階を利用し、高齢者、児童、家族、誰でもが気軽に集まり、繋がりを作る居場所づくり事業「世代を超えた居場所づくり事業」を立ち上げたが、2023年、移転せざるを得なくなる状況があり、11月を以て現在の場所に移転しました。
指定福祉事業を運営しつつ、移転前の場所より狭い現在の場所でも「世代を超えた居場所づくり事業」が再開できないか検討していましたが、同じ内容での再開とはいかず、日々の児童福祉自主事業、福祉指定事業運営の一環として学習支援をしている中で懸念を感じている、学齢よりずっと前に教わったはずのものが理解できておらず、それが原因で現在の学習に躓きが発生している児童が多くいる事への支援が早急に必要であると思い、従来事業から派生させた「やりなおし勉強会」を開始しました。
ゆくゆくは、先々不登校、非行行動等に繋がった場合の受け皿ともなれるように「放課後クラブ事業」だけでなく、現在変更申請中の定款に掲げる事業「知的障害者・発達障害児・者、児童、生きづらさを感じている人への支援事業」にある3つの事業「知的障害者・発達障害児・者、児童支援事業」「将来に向けての充実した社会生活の自立・職業生活の自立を目指す事業」「放課後クラブ事業」を連携させ、勉強に留まらず、地域の助力を得ながら将来に向けた必要な学習もできるフリースクールとして拡大していく方針となりました。
【趣旨・目的】
学齢期に学んだ当時、理解できていなかった事をそのままにしてしまい、その解らない事への劣等感や羞恥心を、又解らない故に勉強への嫌悪感等を抱き、解らない事をごまかしたり隠してしまったりした児童達は、学年が進むにつれ、現在の学習にも躓きが発生し、自己肯定感の低さやストレスを抱えています。
その為気持ちが落ち込んだり体調を崩したり等の身体症状が現れる場合や不登校になったり非行行動をしたり等の大きな躓きに繋がっていく場合もあります。
そうなる前のケアとして、又ケアが届く前に成人し、そうなってしまった人達にも届くケアとして、集団から離れ、少人数で学び直す事により、劣等感や羞恥心等を感じる事なく、リラックスした環境で学習し直し、学習への理解と共に自信を育み、その人その人が将来的に必要としている学習に取り組めるようにし社会参加できる成長を促す場を提供します。
【地域社会に与える影響】
峠工房のある地域は、共働き世帯や一人親世帯等日中家庭に大人がいない家庭が多く、家族や地域での見守りの妨げになっています。
又、外国人世帯が多い為、地域の人達も深い関りを持つのが難しい面があり、それが躓きを抱えた児童へのケアを遅らせている一因でもあります。
誰でも利用可能なフリースクールを峠工房が運営する事で、地域情報の集積場となり、地域との情報共有や連携を作り、地域全体で人を育てられる地域を作る事ができます。
【将来のビジョン】
今まで要望に応じやっていた事業を一般的に受け入れられ易く、一福祉自主事業よりも信頼されている「フリースクール」という形に集約し、発展させて継続していく予定です。
資金の面においては、補助金や給付金等に頼らず、経済的な自立ができる事業であり、フリースクールの社会体験、作業実習の場、就労先ともなり、地域で盛んな農業、インフラ事業と連携する事で安定した運営を行う事を目標としています。

【DIY体験】みんなでフリースクール「峠工房」を作ろう
300,000円
第二教室開設時には、支援内容により、第一教室と第二教室を行き来していましたが、コロナ禍の頃から外の移動と場所を多く使う事での感染リスクを防ぐ為に行き来がなくなり、主に第二教室を利用しているため、第一教室は、居場所としては荒んでしまい、倉庫兼事務所となっていました。
しかし、コロナが落ち着いた一昨年度から、福祉自主事業所として自立する為に収益性も持つ事業ができる拠点とする為、地域の特色でもある農業やそれに伴うインフラに関わる事業の準備を始め、ゆくゆくは事業に関わる事で社会参加を果たす役割も担っています。そうしたフリースクール「峠工房」の今後の方針に大きく関わる事業を知る事も学びのうちであり、また自分達の居場所に0から関わる事で愛着を持ってもらうためにDIY体験として居場所整備を行います。

広報活動費
300,000円
1969年から地域に根差して、障害児者、児童だけでなく、高齢者や社会に出てから行き詰ってしまった人等、その時目の前で困っている人のために必要であればすぐに何かを始めていました。個別コミュニケーション教室、放課後クラブ、子育て・教育相談、誰でも参加できるキャンプやバーベキューなどのイベント、学習支援、余暇支援、就労支援などなど…しかし、峠工房が福祉自主事業所である事や事業が一般的にカテゴライズされていない事でなかなか広がりを作るのは難しいものがありました。
それらの課題を「フリースクール」という形で包括することで広がりを作る事がし易くなると考えていますので、広報活動に力を入れたいと考えています。