インドの秘境「ラダック」で、 子どもたちに「教育格差を越える授業」を、 女性たちに「手しごと支援」を届けたい。

寄付先

一般財団法人 五常

インドの秘境「ラダック」で、 子どもたちに「教育格差を越える授業」を、 女性たちに「手しごと支援」を届けたい。の画像

一般財団法人五常

支援総額

2,048,153円

/ 4,346,680円

47%
  • 支援総額

    2,048,153円

  • 支援者数

    60人

  • 残り

    28日

  • 開始日

  • 終了日

寄付して支援する

インド北部ラダック。厳しい自然と近代化の波に揺れるこの地で、多くの子どもたちが質の高い教育機会を奪われ、女性たちは自立した生活基盤を育む場を失っています。

私たち一般財団法人五常(以下、「五常財団」)とジュレー・ラダックは、ラダックの教育機会格差と女性の経済的困難の解決を目指し、子どもたちには学ぶ喜びと将来への希望を、女性たちには経済的自立と誇りを届けます。

この度のクラウドファンディングを通じた資金調達を基に、ラダックに希望の循環を創造します。みなさまの温かいご支援が、ラダックの子どもたち、女性たちの未来を大きく変える力になります。

【募集概要】                                  

★主催:五常財団

★期間:2025年6月11日(木)〜7月31日(木)

★目標:430万円

★寄付金使途:「ラダック」の子どもたちに冬を越える”学び”と、女性たちに”暮らしの力”を届けるための、下記の活動費

○子どもたちへの冬季授業

1.人件費(教師14名、スタッフ3名の給与・生活費):2,606,400円

2.文房具・教材費:140,023円

3.旅費(スタッフのプロジェクト訪問・モニタリング):273,773円

4.暖房設備費(各村落への暖房システム設置):108,600円

5.食費・宿泊費(スタッフの現地滞在):52,490円

6.その他経費(プロジェクト管理用PC等):100,000円

○女性向け職業訓練プログラム

1.人件費(インストラクター2名):131,513円 

2.材料費、食費、宿泊費:219,188円

3.旅費(スタッフの実査・モニタリング):119,405円

4.その他経費(現地NPO法人の人件費等):164,536円

ストーリー

はじめに:

慎泰俊と申します。2022年1月、金融包摂および機会の平等推進における革新的なソリューションへの資金提供と研究の実施をミッションに、五常財団を設立しました。

今回のクラウドファンディングは、その五常財団の活動の一環となります。支援先は、インド北部ラダック地方

標高3,000mを超える高地に位置し、冬は雪に閉ざされる厳しい自然環境の中で、人々は限られた資源と強い共同体のつながりを頼りに、持続可能な暮らしを営んでいます。私にとってラダックは特別な場所であり、自分の前世はここにいたのではないかと錯覚すらしてしまうほどです。

2023年度には、五常財団として現地NPOと連携し、「フィナンシャル・ダイアリー」と呼ばれる家計に対する詳細かつ長期にわたるキャッシュフローの調査に関する技術支援を行いました。家計簿の活用により詳細な家計の収入と支出、貯蓄、借入といった家計のお金のやりくりに関する情報を分析するもので、8月には現地の実査も行い、ラダックで暮らす人々の生活や、冬に直面する教育や収入の課題を、現場の目線で理解することができました。

その中で強く感じたのが、子どもたちの教育機会と女性たちの収入の選択肢が限られていることです。

そして、この課題に真正面から向き合い、長年にわたり持続可能な未来のために活動してきた団体が、現地NPO法人ジュレー・ラダックです。私自身、個人としても長年ラダックの支援に関わってきましたが、彼らほど現地の信頼を集め、活動を続けている団体は他にないと感じています。

今回のクラウドファンディングでは、ジュレー・ラダックと共に、この地に暮らす人々が自らの力で未来を切り拓くための「教育支援」「女性のエンパワーメント」に取り組みます。

現地の人々が自分たちの暮らしをよりよくしていくための、小さくとも確かな一歩を、皆さまと一緒に支えていけたらと願っています。どうかご協力をよろしくお願いいたします。


◆ 今回のパートナー団体である現地NPO法人ジュレー・ラダックの実績

ジュレー・ラダックは、代表のスカルマ・ギュルメットによって2004年に設立されて以来 、20年以上にわたり、ラダックの厳しい自然環境と変化し続ける社会の中で、現地の人々に深く寄り添った支援活動を展開してきました。ジュレー・ラダックの活動は、ラダックが直面する教育、女性の地位向上、文化継承、環境保全といった複合的な課題に対し、長期的視点から多角的にアプローチしてきた歴史そのものです。


教育支援:

  • チョグラムサル寄宿舎運営支援(2019年まで): ラダック中心部から最も離れた山岳地帯の一つであるレー県トランシンゲラ地域の子どもたちが、厳しい冬でも学校に通い続けられるよう、寄宿舎の運営費を長年にわたり支援しました。これにより、遠隔地に住む子どもたちの教育機会の保障に貢献しました。  
  • マンジュシュリ中学校奨学金支援: サクティ村にあるマンジュシュリ中学校は、子どもたちの心の教育にも力を入れている学校です。私たちは、経済的に困難な状況にある家庭の子どもたちがこの学校で学び続けられるよう奨学金を提供しています。支援者の皆様には、支援している子どもからの手紙や年間の成績報告書などをお届けし、子どもたちの成長を共に見守っていただいています 。  
  • 冬季学校の運営支援: 近年、特に力を入れているのが、冬季の学習機会が途絶えがちな村々での冬季学校の運営支援です。2024年には、子どもたちのための学習用具や文房具を届けるなどの活動を行いました 。  

女性の手工芸品販売支援: ラダックの女性たちの伝統技術を活かした経済的自立を支援するため、現地の女性団体「Women's Alliance of Ladakh (WAL)」と協力しています。2019年には、彼女たちが制作した手工芸品を販売するためのショップ建設資金を集めるクラウドファンディングを実施し、106人の支援者様から1,168,500円のご寄付を賜りました 。新型コロナウイルスの影響で建設に遅れが生じましたが、このショップが地域に根ざした経済活動の拠点となることを目指しています 。  

その他、ラダックの伝統作物であるそばの栽培復活を目指すプロジェクトや、日本とラダックの相互理解を深めるためのスタディツアー、文化交流イベントの開催 など、多岐にわたる活動を継続しています。


なぜ、本プロジェクトをやるのか:

インド北部、標高3,000〜5,000mのヒマラヤ山中に広がるラダック地方

「小チベット」とも呼ばれるこの地域は、チベット仏教の文化が色濃く残る、豊かな精神性を持つ土地です。インド最北の”秘境”とも呼ばれる地域です。

村によっては電気や道路が整備されたのはほんの数年前。

それまでは現金もインターネットもなくても、幸せに暮らせていた人たちが、近代化の波によって「自分たちは貧しいのかもしれない」と感じ始めています。貨幣経済の浸透は、かつてラダックの精神的支柱であった相互扶助の精神を薄れさせ、人々を物質的な豊かさへと向かわせています 。この変化は、単に生活様式が変わるというだけでなく、地域社会の絆や困難な環境を共に生き抜いてきた人々のレジリエンス(困難から回復する力)をも揺るがしかねない、深刻な課題を内包しているのです。   

ラダックでは、古くから女性たちが羊毛やヤクの毛を使った織物や編み物といった、高度な手工芸技術を担い、家庭を支え、地域文化の重要な継承者としての役割を果たしてきました。しかし、近代化と貨幣経済の波は、現金収入に直接結びつきにくい織物や編み物といった伝統手工業の価値を相対的に低下させ、各世帯の経済的な収入が下がりつつあります 。観光客が増加する一方で、市場に並ぶお土産の多くはラダック域外で作られたものであり、地域の女性たちがその技術を活かして収入を得る機会は限られています。   

生活に必要なお金を得るために、本来は暮らしの命綱である家畜を売らざるを得ない家庭も増え、その後は日雇い労働でなんとか食いつなぐ……

そんな長く、苦しい時間が流れています。

その状況の中で、人々の生活を向上させるために、最も費用対効果が高いとされるのが「教育」です。上述のフィナンシャル・ダイアリーに参加した母親との会話のなかで、最も家計の負担が大きく、同時に家計が苦しいときであっても犠牲にしたくない支出が「教育」であることも分かりました。

しかし近年の調査では、ラダックにおいて生徒数がゼロの学校や、教員が一人しかいない学校が多数存在し、それらの学校が閉鎖の危機に瀕しているという報告もなされています 。これは、教員不足や教育の質の課題に加え、都市部への人口流出による村落部の過疎化が教育現場に複合的な影響を与えていることを示しています。

子どもたちは、基礎的な学力を十分に習得する機会を奪われ、将来の夢や選択肢を狭められてしまう危険性があります。



厳冬期(11月〜2月)には気温が-20℃以下となり、大雪で道路は封鎖

農村部の学校は閉鎖を余儀なくされ、子どもたちは3か月間も学ぶ機会を奪われています

この影響により、進学や就職に関わる全国統一試験「Board Exam」の合格率は、都市部のデリー(96%)に対して、ラダックでは53%と、大きな格差が生まれています。

教育が受けられないまま成長すれば、子どもたちの将来の選択肢は狭まり、貧困の連鎖から抜け出せません

さらに、地域の女性たち──特に高齢の女性──は冬の間、農業や日雇いができず、収入を失ったまま厳しい寒さに耐えています。

お金を借りる余裕もなく、生計手段が限られる中で、生活はより困難を極めています。

ラダックでは、もともと女性たちが地域経済や文化継承を支えてきました。伝統的には社会的地位が高かったラダックの女性は、家庭のみならず地域社会全体の中心的役割を担い、尊敬される対象でした。

しかし近代化の波により、「外で稼ぐ男性」と「家にとどまる女性」という西洋型の価値観が持ち込まれ、現金収入に結びつかない手工芸や家庭内労働が「評価されない労働」と見なされるようになっています。

この変化は、女性たちの経済的自立を難しくし、地域社会の持続可能性にも影を落としています。

女性たちが自らの手で「暮らしを守る力」を取り戻すことは、個人の自立だけでなく、地域再生と伝統文化の継承にもつながります。

手工芸を単なる「過去の技術」ではなく、地域経済を循環させる持続可能な産業へ。

それは、ラダックの人々が誇りを持ち、自ら未来を切り拓く一歩になると私たちは考えています。


本プロジェクトの目的:

本プロジェクトは、冬の間も子どもたちが学びを止めず、女性たちが安心して収入を得られるように支援することを目的としています。単なる一時的支援でなく、持続可能な未来を見据えた仕組みづくりを目指します。


  • 子どもたちへ冬季授業を提供し、教育格差を解消する

学びの機会を一過性の支援にせず、将来的には持続可能な奨学金モデルを構築することも目指しています。

  • 女性たちに手工芸の技術支援を提供し、持続可能な収入を創出する
  • 地域の伝統とコミュニティの再生につながる取り組みとして、未来のラダックに希望をつなぐ


具体的に何をいつ実施するのか:

寒さと孤立の中にあるラダックの村々へ、教育と仕事を届けます。子どもたちへの冬季授業と、女性たちへの職業訓練プログラムを、現地の声に根ざして具体的に展開していきます。


【子どもたちへの冬季授業】(2025年11月~2026年1月)

  • 雪に閉ざされやすく、教育機会が最も不足しているシンゲラ峠周辺の山間地域の10村に、それぞれ1名の民間教師を派遣。
  • ジュレー・ラダックによる現地ニーズに即したカリキュラムを、集会所などのコミュニティスペースで提供します。
  • 授業料は無料で、地域のすべての子どもが参加可能。
  • 前年度のインドにおける全国統一試験「Board Exam」との比較を通じて、プロジェクトの学力向上へのインパクトを可視化します。
  • 授業により生徒たちが自信を持ち、将来に希望を持てるようになることをめざします。

【女性向け職業訓練プログラム】(2025年9月~2026年1月)

  • 財団が関わってきたフィナンシャル・ダイアリー参加女性を対象に、冬季の在宅でも可能な手工芸品づくりを通じた持続可能な収入源の確保を支援します。
  • 歳を取ったり、体力的な理由で日雇い労働が難しくなる中、自分のペースで働ける手段を提供します。
  • 厳しい冬のあいだでも、家の中で手を動かして暮らしを守る力を届けます。

◆ 成果の測定と報告

【子どもたちへの冬季授業】

  • 全国統一試験「Board Exam」における英語・数学・理科の前年度からのスコアの向上、教育機会の格差の是正、長期的にはより良い生活習慣や就業機会につながることが期待されます。
  • 五常財団とジュレーラダック間で進行状況を緊密に連携し、2026年1月頃をめどに中間報告を、2026年春頃をめどに最終報告を実施します。

【女性向け職業訓練プログラム】

  • 参加者が習得した技術を活用した手工芸品の品質の向上や販売実績を測るだけでなく、得られた収入を活用して家計のやりくりや社会的自立の向上につながることが期待されます。
  • 五常財団とジュレーラダック間で進行状況を緊密に連携し、2026年1月頃をめどに中間報告を、2026年春頃をめどに最終報告を実施します。

ご寄付の目標金額と使い道:

目標金額は430万円となります。子どもたちの学びと女性たちの仕事を支えるために、すべて現地で直接使われる資金の内訳をご説明します。

皆様からの温かいご支援は、ラダックの子どもたちと女性たちの人生に、直接的で、そして大きな変化をもたらす力となります。

【子どもたちへの冬季授業】

  • ¥5,000 : 子どもたちが学ぶためのホワイトボードに相当します。
  • ¥10,000 : 子どもたちが学ぶための教科書20冊分に相当します。
  • ¥30,000 : 冬季授業に教師1人を1カ月派遣に相当します。
  • ¥50,000 : 30人の子どもたちが学校に行くための交通費に相当します。
  • ¥100,000 : 暖房システムを1つの学校に作る費用に相当します。

【女性向け職業訓練プログラム】

  • ¥5,000 : 3日間の職業訓練の場所のレンタル費用にに相当します。
  • ¥10,000 : 4人分の職業訓練用の素材に相当します。
  • ¥30,000 : 職業訓練スタッフ1人の派遣に相当します。
  • ¥50,000 : 職業訓練スタッフのプロジェクト全期間の生活費に相当します。
  • ¥100,000 : 全ての女性たちが職業訓練所に通うための交通費に相当します。

これらの支援は、単に物質的な援助に留まるものではありません。子どもたちにとっては、未来への希望と可能性を広げる扉を開き、女性たちにとっては、失いかけていた自信と尊厳を取り戻し、自らの手で人生を切り拓くための一歩となります。皆様の一つひとつのご支援が、ラダックの地に確かな変化を生み出します。


※寄付金額ごとに記載している項目は、あくまでも現地の物価水準を鑑みた目安であり、記載項目の購入に充当する意味ではございません。プロジェクトを完遂するには、目標金額が必要になります。


【子どもたちへの冬季授業】

資金使途:

  • 人件費(教師14名、スタッフ3名の給与・生活費):2,606,400円
  • 文房具・教材費:140,023円
  • 旅費(スタッフのプロジェクト訪問・モニタリング):273,773円
  • 暖房設備費(各村落への暖房システム設置):108,600円
  • 食費・宿泊費(スタッフの現地滞在):52,490円
  • その他経費(プロジェクト管理用PC等):100,000円

小計:3,281,286円


【女性向け職業訓練プログラム】

  • 人件費(インストラクター2名):131,513円
  • 材料費、食費、宿泊費:219,188円
  • 旅費(スタッフの実査・モニタリング):119,405円
  • その他経費(現地NPO法人の人件費等):164,536円

小計:634,642円


【プラットフォーム手数料】

上記の11%=430,752円


【合計目標金額】

4,346,680円


応援メッセージ:

▼Manabie 代表取締役 本間拓也さん


▼サヘル・ローズさん


ご支援のお願い:

ラダックは、地理的・経済的・制度的に「届きにくい」三重の困難を抱える地域です。

だからこそ、ひとりひとりのご支援が大きな光となり子どもたちには未来への学びを、女性たちには暮らしを支えるスキルを届けます。

みなさまのご寄付が、ラダックの「これから」を支える力になります。

どうかご支援・ご協力のほどお願いします。

https://gojofoundation.org/

代表:高橋孝郎

団体を見つける
  • 社会課題から探す
  • すべての団体から探す
  • キャンペーンを探す
Syncableについて
関連サービス

Syncable Logo Image
© 2021 STYZ Inc.All rights reserved