ストーリー
杉さんのこと
見ず知らずの他人が苦境にあるときでも、人生を懸けて他者を支え続けるひとたちがこの社会にはいます。
若者がひきこもりから抜け出せなければ、深夜だろうが駆けつける。
ひとり親家庭がいるとわかれば、暖かいお弁当を持って駆けつける。
子どもがお腹を空かせていれば、うまい焼きそば焼いて駆けつける。
地震や津波に襲われた地域があれば、車を走らせ何度も駆けつける。何度も。
それが、僕が知っている「杉さん」です。
他者の苦境を支え続ける
困っているひとがいれば、手を差し伸べる。小学校時代にみんなが習ったことです。
それを大人になっても、地道に続ける「杉さん」の姿は、自分には到底できないことばかりです。
もともとの出会いは、若者支援の領域でした。そのなかでも、僕が「できない」と思うモデルが共同生活型支援。
なぜできないと思ったかというと、共同生活を通じて自立を支援する両親のもとで育ったことが一番の理由です。
24時間365日、一緒に暮らし、生きていく。喜びもあるけれど、苦しいこともたくさんあります。だから「できない」と思っています。
しかし、2000年代前半、「杉さん」は、それをやっていました。そこで出会いました。
その後、連絡もあまりしなくなった時期がありましたが、2011年、東日本大震災が起こったとき、「杉さん」は東北の各地にいました。
本当に何度も岐阜から車で、食糧や食材を積んで、現地で食事を作って提供していました。
あるときは、岐阜で勉強する環境が得づらい子どもに勉強を教えていました。そしてお腹を満たすことが十分にできない子どもたちに食事を出していました。
気が付くと、ひとり親家庭など、親と子どもを見守る活動をしていました。100世帯以上、毎週訪問していました。手にはお弁当を持っていました。
食事を届けることは、お腹を満たすだけではなく、買い物をする時間、ご飯を作る時間、片付ける時間も、その日はいりません。
ただ食材を届けるだけではなく、できあがった食事を届けることで満たされるのは、空腹だけじゃないと「杉さん」は言います。
能登を地震が襲ったとき、僕の知っているひとたちのなかでも、相当早く現地で食事をふるまっているのが「杉さん」でした。
炊き出しも7,000食以上、それも現地で作って出しているわけです。
誰に対してもフェアで、どんなひともリスペクトして接する「杉さん」の背中は、後ろでどうしようと思っている私たちを引っ張ってくれます。
その「杉さん」が苦境
「杉さん」の活動は、屋台やお弁当販売などの利益を、非営利活動に投入するモデルです(一部、助成金や行政の単年・少額の事業もあります)。
しかし、物価高騰やエネルギー価格の上昇、みんなが食事にかける費用を抑制するなか、じわじわと「杉さん」の活動を苦境に追いやってきました。
売上が厳しくなれば、利益が残りません。利益が残らなければ、困っているひとたちの支援ができなくなります。
今日(2025年3月13日)、僕は「杉さん」からオンラインで話を聴きました。
寄付を集めようとされているポストは見たのですが、そこに書かれている情報が多くなく、しかし、いままでそんな話を聴いた記憶もなかったからです。
現在、いくつか取り組んでいる活動は、活動そのものが売上・利益が出づらいことで閉じるということでした。
そして、次の活動の準備をしていて、5月くらいからスタートできる見込みです。
しかし、活動を閉じるにも少し費用がいります。新しい活動にも少し費用がいります。
閉じている期間には収入がなくなり、新しい活動は仕入れを含めた先行投資が少しいります。
この間の数か月がかなり厳しいと教えてくれました(比較的無理に質問したところは謝ります)。
総額は聴いていませんが、僕個人として10万円くらいの応援を募ることができれば、かなり助かりそうだということがわかりました。
本当はもう少しあった方がよいとは思いますが、僕がみなさんにお願いをして、僕も寄付することを含めても、これくらいが精いっぱいではないかと思います。
それでも、他者の苦境を支え続けた「杉さん」が、その支援活動を継続できなくなることに、1ミリでも貢献したいと思います。
2025年度以降も、「杉さん」が「杉さん」でいられるよう、みなさんのお力をお借りできませんか。
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※ご寄付は、僕ではなく、「杉さん」が代表のNPO法人コミュニティサポートスクエアに届きます。
※もし、直接銀行口座への寄付の方が安心という方がいらっしゃるかと、寄付の受付口座情報をいただきました。
十六銀行三田洞支店
普通預金1291483
特定非営利活動法人コミュニティサポートスクエア
※個人的なつながりのある方でしたら、それ以外の方法も検討しますので、お声掛けください。