女性の医師に診察してほしい
2025/2/13 20:31

妻や娘が医療機関を受診する必要があるとき、宗教や国籍によっては本人である女性や母親からではなく、夫や父親が相談電話をかけてきます。妊娠や生理に関することでも男性が電話をかけてきますので、日本の感覚のままでいると少し違和感がありますが、相談を受ける経験を重ねていくと普通のことになっていきます。
女性が受診する際の相談を男性がしてきたとしても、必ずしも女性医師でなくともいい文化のこともありますが、必ず女性の診察には女性医師でなければならない文化のこともあります。診療科目によっては日本ではそれが非常に難しいことがあります。
とくに困るのが出産を日本で希望する場合です。日本では妊娠経過に問題のない場合、自然分娩を選択するのが主流のため、いつ出産になるかわかりません。近年、女性医師の割合が多くなってきているとはいえ、どの診療科目においても日本ではまだまだ男性医師のほうが多いのが現状です。これは長らく男性優位の社会だった日本の文化的背景が影響しているのに加え、最近では職場の働き方改革が進められているため、医師が長時間の時間外労働をすることのないように配慮がされてきつつあります。こうしたことから、妊婦検診時に女性医師を指定することはできても、分娩時までは保証できないとしている医療機関が多くあります。
医療は文明ですが、女性医師を希望するのは文化です。文明は論理的な考えで進みますが、文化は感情面の要素が強いものです。分娩時まで女性医師を指定することはできないことを説明されて理解はできても、感情面ではなかなか受け入れられないということが医療の現場では起きているようです。
外国の方の文化に配慮しましょうとよく言われるのですが、男性優位の社会だった影響が残っている日本文化には配慮してもらえないのだろうか、と思いたくなるときがあります。
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