一緒に治るんだ!!
2019/12/23 13:43
はじめまして、日本IDDMネットワーク職員の笹原加奈子です。
私自身は、1歳から1型糖尿病を発症しました。
小さい時からインスリン注射、低血糖、高血糖、トイレ、子どもながらなにか友達と違いを感じながら1型糖尿病と共に生きてきました。
発症当時、治らない、長くはない、50歳になったら透析になる。医療者から言われた時、母は何度も泣いたと思います。
小さな山も、大きな山も、家族や友達の支えがあり何とか越えてきました。
20代半ばも過ぎ、山は少しずつ平坦になって友達と過ごし、結婚し、仕事も順調に進んでいました。妊娠し出産時に緊急帝王切開になりましたが、大事には至らず息子と楽しくドタバタな毎日を進んで行きました。
息子が4歳になった年の2月8日、今までの最大級の山が。
『息子の1型糖尿病発症でした。』
胸が痛く、涙が止まらず、何より自分の存在を責めました。どうにかなりそうでした。
注射が大嫌いな息子に、血糖測定・注射、全てが針でのコントロール。
何も悪い事をしていないのに、なぜ息子が苦しい想いをしなければならないのか。
全身で泣き叫ぶ息子と私の、命との向き合いと葛藤の始まりでした。
息子にとって私の存在は、母親であり1型糖尿病の先輩でもあります。
息子は、弱音を吐くことはほとんどありません。私が注射も測定もやるのが当たり前として生きて来てしまっているので、なかなか言えないのかもしれません。
でも9歳になって、私と同様に友達と違うと感じることがあった様です。
「高血糖になって麦茶を飲みたくて先生に聞いたら、○○君がまだ駄目だよ!授業が終わったらにして!あっ、病気だからしょうがないか。って言われたんだ」
「ぼくは、何かみんなと違うんだなって思ったんだ。少し苦しくなった。」
「1型のみんなと出会えて嬉しいけど、やっぱり…ちょっと治りたい。」
そう言ってきました。
ちょっとではなく、すごく治りたい。低血糖も高血糖も嫌。授業中に喉が渇いたりトイレに立つのも嫌。
息子の気持ちが痛いほどよくわかります。すぐには止められないんだもの。
皆さんご存知の通り、研究にも活動にも費用がかかります。1型糖尿病の根絶を実現するのであれば、日本IDDMネットワークの仲間である皆さんにマンスリーサポーターへ参加して貰わなければ、活動・運営費が底をついたら全てストップしてしまいます。
日本IDDMネットワークが活動を続けなければ、1型糖尿病根治実現が、極めて困難だと思っています。
私は1型糖尿病当事者でもあり、親でもあります。治らない病気と共に生きているのは、本人であり家族です。時には、とても近い存在の友人も関わってくれるでしょう。
子供たちに「まだ治らないけど、一緒に頑張って行こう!」ではなく!
「治るよ、大丈夫!」この一言を伝えたい!!!
「みんなで治す!!!」を合言葉に!マンスリーサポーターにご参加ください。よろしくお願い致します。
笹原加奈子
← 活動報告一覧へ戻る