テントハウスに灯る夢
2024/12/9 10:25

ピースウィンズが実施する本支援事業―食糧用現金給付と養鶏支援―の参加者の中には、テントで暮らしている人が少なからずいます。
参加者のマジガリさんも、4人の娘たちと長い間、テント暮らしを続けています。彼女の家族は、以前、パキスタンに避難していましたが、彼女の夫が亡くなった後、娘たちを連れてパキスタンから帰還しました。ほとんど着の身着のまま母国に帰ってきたマジガリさん家族のために、彼女の叔父が、テントハウス設営のための土地を提供しました。
マジガリさんは腎臓病を患っているため、彼女の一人息子は、家計を助けるために、パキスタンに残って日雇い労働をしながら、彼女に送金をしています。しかし、彼もまた、劣悪な環境下での過酷な労働のために体を壊し、病気になってしまいました。そのため、マジガリさんは、先のことを考えて大変不安な日々を過ごしていました。
彼女がこの事業に参加すると、彼女の叔父をはじめ、親せきの人たちが鶏小屋の建設の手伝いをしてくれました。鶏小屋はガイドラインと品質基準に従って建設しているので、彼女たちが住んでいるテントハウスよりも大変立派なものになりました。
鶏小屋の建設は、犬や猫などの捕食動物や、猛暑や大雨などの環境問題から鶏を守るために不可欠です。しかし、それと同時に、今後、鶏が彼女の家族の収入源となるため、何よりも優先して、鶏小屋の建設に取り組みました。
彼女は、いつか、養鶏で収入を得られるようになったら、貯金をして、マイホームを建てることが夢だそうです。
住民主体のこの取り組みが、テントハウスに夢と希望の灯をともしました。この希望の灯が消えることのないように、どうぞ皆様のお力添えをいただきますよう、引き続きよろしくお願いいたします。
← 活動報告一覧へ戻る