一般社団法人眞山舎(さなやまや) 代表理事・土屋 一登の誕生日と、一般社団法人眞山舎の法人設立日にちなんで、クラウドファンディングに挑戦します。「生きづらさを抱えるひとと共に『生きやすいまち』をつくるプロジェクト」を寄付で応援してください!
ストーリー
どうもこんにちは。
一般社団法人眞山舎(さなやまや) 代表理事の土屋一登(つちやかずと)です。眞山舎は、「生きづらさを抱えるひとが幸せを感じられる暮らし」に取り組む、東京都国立市で活動している非営利団体です。
眞山舎の最も重要な課題のひとつは、「生きづらさを抱えるひとと共に『生きやすいまち』をつくる」こと。
私にとって、「生きづらさを抱えること」は、「当たり前とされていることができないしんどさを抱えること」です。
今回は、眞山舎が、地域の多様な団体や個人と協力して取り組む「生きづらさを抱えるひとと共に『生きやすいまち』をつくるプロジェクト」を応援していただきたく、クラウドファンディングに挑戦いたします。
私の誕生日である11月5日か、法人設立日の11月7日からの開始を計画していましたが、仲間と共に、使う言葉や表現など、納得がいくまで話し合いたかったため、本日のスタートとさせていただきました。
少し遅れての誕生日ですが、ぜひ寄付で応援していただけるとうれしいです!
プロジェクトの背景
私の原体験
私は20代後半から30代前半まで、双極性障害によって、当たり前のことができないしんどさに苦しんでいた時期がありました。
双極性障害は、気分が落ち込んだり、逆に、とても高ぶったりする精神疾患です。私の場合は、通勤途中に突然悲しみで涙があふれてきたり、メールを送りたいのにあたまが真っ白になり送信ボタンを押せなかったり、友人に会うことすらこわくなってしまい、がんばって笑っていました。
逆に、覚醒して眠れず深夜から朝まで飲み歩いたり、偉そうに振る舞い攻撃的なことを口にしたり、衝動的な行動が抑えられずに何度も後悔してきました。
家族や友人、職場の先輩・上司の助けによって、なんとか社会生活を送ることはできていましたが、心の不安は常にあり、「自分のように当たり前のことができない人間は、どうやって生きていけばいいのだろうか」という悩みが消えませんでした。
国立市への移住と新たな活動
症状はありつつも仕事はつづけられるようになっていた2020年、妻と共に国立市に移住しました。
そして、元々NPOの活動に関わってきたこともあり、地域の暮らしにかかわるNPO/市民活動に興味を持つようになったのです。
当初は人と関わること、義務や責任の生じる仕事などにまだ大きな不安がありましたが、元テレビディレクターで農園を営むNPO法人のひと、出版社を飛び出して市民活動をサポートするようになったシニアのひと、シェアカフェでチャイを販売する20代のひとなど、ここに書けないくらいたくさんのひとと言葉を交わすなかで、気持ちが軽やかになっていきました。
彼らのしんどかった体験を聞いたり、自分の思いを実現しようとする姿を見ていて、「自分も、このまちでならやっていけるかもしれない」と感じられるようになったのです。
そして、2022年に地域の仲間と共に「一般社団法人眞山舎」という非営利団体を立ち上げました。
活動のテーマは「『わたし』が幸せを感じられる暮らし」。私自身がこんな場があったらいいな、と願う場だけでなく、眞山舎に関わるひとや、地域に暮らす一人ひとりの「わたし」を大切にしながら、多様な背景の市民と共に実現していく団体です。
NPO/市民活動、社会教育、地域福祉、行政など、さまざまなひとと出会い、ともに事業や企画に取り組んだり、自ら提案したりするプロセスを通して、私の症状はだんだんと落ち着いていきました。
疾患と付き合いながら生きているという意味では、いまも生きづらさはありますが、現在は新たな働きがいを得て、幸せを感じながら日々を暮らしています。
このような自分自身の体験から、「私のように生きづらさを感じてきたほかのひとも、自分自身の中にある思いや願い、チカラに気づくことで、生きづらさによるしんどさが、やわらいでいくのではないか」、そして「自分の思いや願いをカタチにしていくことは、ありのままの自分を受け止め、自分の可能性を信じることにつながるのではないか」。
そのような感覚を抱くようになり、現在は、複数の事業を運営しています。
これまでの活動と見えてきたこと
(1)眞山舎の活動内容
2023年から始めた「リカバリーの学校@くにたち」は、眞山舎が文部科学省から「学校卒業後における障害者の学びの支援推進事業」を受託し、国立市公民館と連携して取り組んでいる講座プログラムです。
この取り組みでは、生きづらさを抱えるひと、大学生、地域住民、ソーシャルワーカー、大学教授、行政職員など、さまざまな立場や背景のひとと協力しながら、複数の講座プログラムを提供しています。
自分の「生きづらさ」を安心して言葉にし、ほかのひとと共有し合う場。苦手なことがあっても「サッカーを一緒に楽しむこと」を目指して、ルールを変えるために話し合ったり、表情や身体の動きをみながら言葉によらない対話を実践する場などを、たくさんのひとの協力のもとつくっています。
また、生きづらさを和らげ、そのひとらしく生きる糸口として哲学を学ぶ「より善く生きる哲学の学校」という約20回以上の連続講座も開催中です。
これまで眞山舎が主催してきた講座には、1年半ほどの間に延べ約500名、実数としては約150名のひとがご参加くださいました。
参加者からはこのような声をいただいています。
・「いろんな人がいて、いろんな考えがあり、どんな考えも受け入れてくれる場所があることの素晴らしさを、初めて講座を受けて感じました」
・「自分の生活の中で問題を持ちながらも、自分を表現し他の人とシェアすることで人との交流を持つ事、生きている実感がもてる時間」
・「生きづらさは、なんとかなるかもしれないと希望をもてた」
・「この場所があってよかった」
(2)眞山舎が出会った、生きづらさを抱えるひと
参加者のなかには、「長年、就労継続支援の施設に通っている」というひとや、診断名はないけど「生きづらい、しんどい」というひと、そして、私のように障害福祉サービスを受けずにしんどさを味わってきた精神疾患当事者もいます。
また、「ありたい姿はあるけど、自分をあきらめてきた」、「自分はなにものでもないと感じている」と語るひとも。
しかし私は眞山舎の活動のなかで、そのようなひとたちに何度も助けられ、励まされてきました。実際に、生きづらさを抱えるひとがぽろっとこぼした一言で、新しい企画や講座も生まれています。
例えば、「食をとおして集まり、語り合える場があったら」という一言から、講座参加者による料理・食事の企画が生まれました。その取り組みは、いま、任意団体として活動をはじめています。
また、「この前Aさんがおもしろいアイデアを話してたよ!みんなのやってみたいと思うアイデアをシェアする場があったらいいな」という言葉によって、実際に、それぞれの「やってみたいこと」をシェアし合う場が生まれ、いままさに複数の企画が計画されています。
さらに、「私として生きることや、他者と共に生きることについて、もっと深く学んでみたい」という言葉から、人権やケアの哲学原理を学ぶ「より善く生きる哲学の学校」という事業が生まれました。
眞山舎の活動を通じて、生きづらさを抱えるひとたちとかかわる中で、どのひともそれぞれにチカラをもっていることに改めて気付かされました。
生きづらさやしんどさ、困難と向き合った経験に裏打ちされた、他者を受け入れるスタンス、自分だけでなく他者の安心安全も考える視点、生きるための試行錯誤から生まれた言葉、特性がゆえに生まれる細部へのこだわりなど、本人も気づいていないところに、多くの魅力やチカラがあるのです。
こんな自分はダメだと感じて安心できないでいるとき、人はなかなか自分の思いや願いを言葉にできません。でも、安心して自分のままでいられる場があれば、内側に抱えていたものが言葉となって生まれてきます。
その言葉を肯定的に受け取り、実践の後押しをする環境があれば、個人の思いや願いはより多くの人と共有できるアイデアとなり、いつしかそのひと自身が、生きやすいまちをつくっていく主体者となっていくと私は確信しています。
生きづらさを感じている人にとって生きやすいまちは、多くの人にとって生きやすいまちに近づくこと。
生きづらさを抱えるひとと共に、生きやすいまちづくりを目指す眞山舎の活動をさらに進めるために、寄付をお願いします!
プロジェクトの目的
このプロジェクトは、国立市で「生きづらさを抱えるひとと共に『生きやすいまち』をつくる」ための取り組みです。
具体的には、次の3つの目標を掲げています。
(1)プログラムの拡充・開発
眞山舎が自主事業として取り組む哲学講座など既存の講座プログラムを改善したり、NPO/市民活動の実践講座など新しい講座プログラムの開発をすることで、共に学び合う場所をさらに広げ充実させていきます。
(2)運営基盤の強化
眞山舎の活動をさらに前に進めることができるように、事務局業務を分担します。現在、講座プログラムの開発や運営、NPO/市民活動の専門的支援だけでなく、事務局業務を含めた眞山舎の運営の大部分を代表理事が担っています。事務局業務を他の方と分担することで、眞山舎の活動をさらにまえに進めることができます。
(3)生きづらさを抱える方々によるNPO/市民活動の広報支援
生きづらさを抱えるひとが、自身の思いや願いを実現するために自身のNPO /市民活動の実践に動き出した際の支援として、広報物のコンセプトづくりや文章作成のサポート、眞山舎がもつ広報媒体の活用などを行います。
寄付金の使い途
寄付金は、次のように活用させていただきます。
- 講座プログラムの拡充・開発 既存講座の改善や、新規講座などの開発、企画コーディネートに係る講師謝金、人件費、業務委託費など
- 運営基盤の強化 進行管理及び経営管理業務に係る人件費や業務委託費など
- 生きづらさを抱えるひとによるNPO/市民活動の広報支援 広報物のコンセプトづくりや文章作成のサポート、眞山舎の広報媒体の活用等に係る謝金、人件費、業務委託費など
眞山舎は、このように活動を改善、発展させることで、生きづらさを抱えるひとと共に、「生きやすいまち」をつくりたいです。
ぜひ、ご寄付をいただけますとありがたいです。
寄付をご検討の方へのメッセージ
生きづらさを抱えるひとが、自由に、幸せを感じながら生きられるまちをつくりたい。それが私の思いです。
かつての私は、自分の内から湧き上がる思いや願いにふたをして、こころの奥の方に押し込めて、何度も何度も自分自身をあきらめようとしていました。
しかしその一方で、生きづらさを抱えながらも、その生きづらさこそを頼りに、生きやすさを探し続けてきたようにも思います。
そんな中で自らの思いを実現することでまちをつくっているひとたちと出会い、いま私は、「生きづらさ」を掲げて眞山舎の活動を進めています。
ぜひ、生きづらさを抱えるひとがもつチカラを発揮できる環境を共につくっていただきたいです。あなたのご寄付をよろしくお願いいたします。