イラクで難民として特に孤立するがん患者の薬代を支援したい!

寄付先

NPO法人 JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク)

イラクで難民として特に孤立するがん患者の薬代を支援したい!の画像

牧野アンドレ

支援総額

542,300円

/ 600,000円

180%
100%
  • 支援総額

    542,300円

  • 支援者数

    84人

  • 残り

    終了

  • 開始日

  • 終了日

キャンペーンは終了しました

シャハワンさんの緊急手術費(約7万3,000円分)を支援しました

2020/5/1 16:37

シャハワンさんの緊急手術費(約7万3,000円分)を支援しましたのメインビジュアル

「イラクで難民として特に孤立するがん患者の薬代を支援したい!」をご支援いただいた皆様

先日、当クラウドファンディングで集めさせていただいた支援金の内の825,000イラク・ディナール(約73,000円)を、イラン人がん患者シャハワンさんの総胆管結石を除去する内視鏡手術費に充てさせていただきました。

シャハワンさんはCML(慢性骨髄性白血病)を患い治療を続けていましたが、今年初め頃から胆嚢結石を発症しがんの治療継続が困難となっておりました。4月初めに行われた1回目の手術は別の方が支援いただき実施できたそうなのですが、その後合併症をおこし2度目の手術が必要と判断されました。

本来であれば、がんの治療のために集めさせていただいた支援金ですので手術費に充てることはできません。しかし今回は、手術を行わなければ命に係わるといった事情に加え、本来の目的であったがん治療の継続もできなくなるとのことから、特例として支援を決定しました。

ご支援をいただいた皆さまには、事後の報告となり大変申し訳ございません。また、本来の目的とは外れた支援となったことをご理解いただけますと幸いです。

以下の文章は、一緒にクラウドファンディングを行ったサヘル・ローズさんの言葉です。今回の手術に至った経緯、手術費の支援を決断した経緯も説明しております。

また、シャハワンさんの妹のアレズさんから日本の皆さまへのメッセージも受け取っています。

どうぞご一読ください。

----------------

シャハワンさんご一家をサポートしてくださる皆さまへ

お久しぶりです。

お元気でしょうか?

コロナという見えないウィルスとのたたかい。

心が疲弊していませんか?

この言葉を私に託したのはシャハワンさんの妹のアレズです。

去年イラクで出会ったクルド系イラン人のシャハワンさんは、過激派組織IS(イスラム国)がイラク国内で支配地を拡げていた2014年、同胞のクルド人が苦しんでいることを見過ごすことができず、イランのクルド人政党の軍事部門を通して対ISの軍事作戦に参加していました。

しかしその中で、CML(慢性骨髄性白血病)を発病。イランに戻ろうとしましたが、イラン国内で禁止されているクルド人政党に所属していたため、迫害を恐れて帰国を断念しました。そのためイラク国内で治療を開始。家族も彼を看病するためにイラクに渡航、イランへ帰国できなくなってしまいました。

シャハワンさんは現在も治療を続けていますが、その薬は2ヵ月で約10万円もかかる大変高価なものです。またイラン人の彼ら一家はイラクでは外国人という立場であり、言語もなかなか通じない中で孤立していました。

長女のアレズは私にとって妹のような存在。

彼女1人が家族の生活費から弟の治療費までをサポートするのには限界でした。

彼女の心の負担を考えると少しでも治療費=薬代だけでもサポートしていきたいと

思い、去年クラウドファンディングを実施しました。

予想をはるかに超えました。

本当に多くの皆さまからたくさんのご支援をいただきました。

心から感謝をしています。

皆さまのご支援があったからこそシャハワンさんは治療を続けて来る事が出来ていました。

しかし、今月のはじめにアレズから『助けてほしい』とメールをいただいたのです。

いま、がんの治療薬を飲めない状況にあり、別の手術をしてからでないと治療は再開できないとの事でした。アレズは仕事を二つ掛け持ちし、朝から晩まで必死に働いていました。

そんな中で新型コロナウィルスの影響が彼らの暮らすイラクのアルビルにまで。

外出禁止になりアレズも職を失い、お父さんも今も仕事はありません。

なんとか大家さんのご好意で今は家賃を払わなくてもいいと。

そのおかげでなんとか住む場所は確保できていますし、

食事もツケにしてもらい食材を分けてもらってる状況らしいのです。

そんな中、お兄さんの容体が急変、緊急手術を余儀なくされました。

一回目の手術の時、アレズはお金がなく

途方にくれて病院の外で泣いていたそうなんです。

その時にアレズに声をかけ、

事情を理解してくれた男性が全額サポートしてくれたそうなんです。

しかし、再手術が必要になり今度こそアレズは

もうどうしたらいいのかがわからなくなり

私に『助けてほしい』とSOSをだしました。

アレズからお願いされたのは、

『支援いただいた1ヶ月分のお薬代をこの手術代にあてさせていただけないでしょうか?』

という事でした。すごく悩みました。

皆さんから募った支援はがん治療のためのもので、

今回の手術は目的から外れるのではないのかとすごく悩みました。

でもお金が全くないこの状況下では

シャハワンさんは生きられなくなってしまう。

薬の投与をしたくても手術しなければできない。

きっとシャハワンさんご一家を救いたいという皆さまの願いは

私と同じだと思います。

生きていてほしい。

そのためにはサポートをする。

支え合うのが今、もっとも必要な心。

手術当日の数時間前まで私たちは悩みました。

緊急事態で、いま皆さまに事前にご説明もできない。

このような事後報告となってしまった事をお許しください。

救いたい一心で、私たちは支援を決めました。

もし、この事でいま傷つけてしまった方がいらしていたら

本当に本当にお許しください。

私が責任を持ちます。

ただ、シャハワンさんは手術を無事に終えました。

そして昨日から抗がん剤治療を再開しています。

手術ができていなかったら治療もできず、

シャハワンさんの命はどうなっていたかわかりません。

生きるために、皆様のお力をお借りしました。

本当に本当にありがとうございます。

このご一家を忘れないで共に生きていていただけたら嬉しいです。

最後にアレズから皆様へ

「日本で私たちをサポートしてくださる皆さま

この度は急な事でご迷惑をおかけしてしまいごめんなさい。

しかし、誰にも助けを求める事が出来ない中で

日本の皆さまが兄のために集めてくださったお金を

今回、緊急手術費に当てることになった事はお許しください。

兄は私たち家族の生き甲斐であり宝物です。

1日でも長く生きていてほしい。

そのために私も生きています。

日本の皆さまがいなかったら兄は亡くなっていました。

JIM-NETを始め、多くの皆さまへ感謝申し上げます。

いつか、日本に行ける日を夢見ています。

その時に会えたら直接、感謝を伝えさせてください」


サヘル・ローズ


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