施設を退居した子どもたちが 気軽に立ち寄れる居場所『とらいあんぐる』を地域社会との架け橋に

寄付先

NPO法人 青少年の自立を支える奈良の会

青少年の自立を支える奈良の会

支援総額

1,328,904円

/ 1,000,000円

133%
100%
  • 支援総額

    1,328,904円

  • 支援者数

    89人

  • 残り

    終了

  • 開始日

    2024年3月7日

  • 終了日

    2024年3月31日

キャンペーンは終了しました

こんにちは。NPO法人 青少年の自立を支える奈良の会です。

 私たちは2013年4月に奈良で初めての自立援助ホーム「あらんの家」を開設しました。現在は「あらんの家(男子ホーム)」に加え「ミモザの家(女子ホーム)」の2つの事業を柱に、様々な理由で家庭に居場所がなくなった青少年(原則15歳~20歳)の自立を支援する活動に取り組んでいます。

 前回までのクラウドファンディングでは、私たち法人の11年目のプロジェクトとして、ホームを巣立った子どもたちが「ただいま」と帰って来られる「新しい居場所」を作るための第一歩を踏み出すサポートをお願いしました。様々な形で支援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。

 皆様からの支援のおかげで、居場所は「とらいあんぐる」と名付けられ、2023年11月から試験的にオープンしています。しかし、その活動のほとんどが皆様から頂いた寄付などの自主財源でまかなっているのが現状です。「また、クラウドファンディング…」と思われる方もいるかもしれないですが、子どもたちに寄り添い続けられる居場所になるためにも継続的な支援を必要としています。

 2024年4月から「社会的養護自立支援拠点」として奈良市内に居場所『とらいあんぐる』を本格的にスタートするためにクラウドファンディングに挑戦します。

 皆さまの気持ちが集まって様々な形で応援していただくことで子どもたちに提供できる支援の幅が広がります。ご協力どうぞよろしくお願いいたします。

ストーリー

【今回の目的】

昨年のクラウドファンディングにご協力いただきありがとうございました!

皆様のおかげで、「とらいあんぐる」を設立することができました。

 2021年度に皆さんからの寄付金や助成金を活用して退居者支援事業を本格的に始動し、退居者支援の専任スタッフを配置することができました。またホームページを開設することもできました。

 前回までのクラウドファンディングであわせて、170万円以上の寄付をいただいたおかげで、2023年4月から居場所開設の準備をすすめることができました。自立援助ホーム「あらんの家」の近くの近鉄奈良線新大宮駅前に45平方メートルのスペースを借り、2023年11月から「社会的養護自立支援拠点事業」=退居者のための居場所「とらいあんぐる」を週2日のペースで仮オープンしています。

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 “入居から退居後まで継ぎ目のない、そして、子どもたちが自ら生活の場で出番を作っていける自立支援”を目指します。

 

 今回のクラウドファンディングでは、ホームを巣立って毎日の生活を忙しく過ごしている子どもたちのために、

  1. ほっと一息つくことで明日への活力につなげること

  2. 相互交流の場を提供し、生活に役立つ情報提供、相談支援や助言をおこなうこと

  3. 仕事探しを手伝ってほしいといった困りごとをスタッフとともに解決していくこと

  4. 若年出産やオーバードーズなど女の子固有の課題に取り組むこと

  5. 「誰かのために役立ちたい」といったボランティア精神の涵養を行うこと

の5つの事業を運営する資金とします。

 この5つの事業を行う「社会的養護自立支援拠点」として奈良市内に「居場所『とらいあんぐる』」を2024年4月から本格的にスタートします。

今後の活動イメージとして…

①ホームを退居した子どもを対象に、"ほっと一息つける場"として活動を開始します。

(今年度1.5名であった、自立支援担当職員を2名に増員し、安定して開くことを目指します)

②将来は奈良市内の施設退所者、里親家庭出身者も集まることができる場所として地域の皆様とつながる場にしていきたいと考えています。

【背景】

新型コロナ感染症の流行、エネルギー不足による物価上昇等が子どもたちの生活を脅かしています。昨年から緊急貸付の返済も始まり生活が行き詰っている子もいます。

 ホームを退居した子どもたちは保護者に頼れないまま仕事に就き、1人暮らしをしています。1人暮らしを始めた地域に、知り合いはおらず、頼れるのは出身施設だけという子どもがほとんどです。身寄りのない子どもたちを支援してくれる仕組みは地域にないと言っても過言ではありません。こうした社会的環境は、ホームを退居したものの安定した生活を送ることができず、犯罪に走ってしまう子どもを生んでいます。

「とらいあんぐる」を正式にオープンして、退居者が自らの力で社会の中で生きていけるためのステップを支援しようと考えています。

 退居者へのアンケートより

・退居後の生活のこと・お金のことを学べる機会がほしい

・四季折々の行事に参加したい

・成人式をしてほしい

・入居中の子どもたちにアドバイスを送りたい

・あらんの家が地域で行っていることを手伝いたい

・交流できる場所が欲しい…などの意見が出ました。

 退居者のニーズを尊重し、今後、定期的に研修会を企画し講師を招いたり、自助グループで話し合う場を設けていきたいと考えています。

【私たちの取り組み】

  私たちは、虐待や貧困、非行など様々な事情により、家庭にいられなくなった子どもたちに寄り添ってきました。子どもたちが自分自身を確立するために、必要な安定した衣食住を提供し、子どもたちが自らの力で社会の中で生きていけるように支えていきたい、と考え、2013年5月1日奈良県で初めての自立援助ホームを開設しました。

 2023年度、あらんの家は開設11年目、ミモザの家は4年目となりました。これまでの期間で入居者79名の子どもたちへの支援を行ってきました。入居中の就労・就学・生活支援はもちろんのこと、退居後も、来所時やLineなどによる相談活動、誕生日のお祝いや・行政窓口への同行、物資支援など多岐にわたり支援を行っています。

 今年度は入居相談が54件(2024年2月15日現在)となり、コロナが5類になった後、とくに女子の入居相談が昨年度比2倍に増加しています。また退居したものの安定した生活が送ることができず、1人暮らしをしていても地域で孤立し、頼れるのは出身施設だけだという子どもがほとんどです。

 退居者支援件数は、昨年度、両ホームで1300件を超え、今年度は1500件を超えるまでに拡がりました。おかげさまで、2023年4月からは自立支援担当職員1.5名の加算が認められました。皆様からの寄付金や助成金が大きな信用となりました。

 あらんの家とミモザの家の、開設当初は奈良県内の児童養護施設からの措置変更の受け入れがほとんどでしたが、現在は入居ルートが激変しています。家庭から直接受け入れるケースが激増し、18歳から20歳のハイティーンの入居受け入れが増えています。また、児童養護施設を円満に退所していないケースや奈良県外の受け入れが増えています。さらには、オーバードーズ・自死企図や若年出産・中絶などの課題も増加しています。今までの自立援助ホームの特色である、就労自立を支援していく営みに加えて、1人1人の特性に配慮した支援が求められており、今まで以上に手厚い支援が必要となっています。

また、大学に進学にする子も増加したことで、入学から卒業までの長期的なサポートが必要になっており、「とらいあんぐる」のように退居後も長期的にサポートができる場を必要としています。

【退居者支援と理事長挨拶】

 こんにちは!「NPO法人 青少年の自立を支える奈良の会」の理事長の浜田進士と申します。

私たちのページを訪れて下さりありがとうございます。

 私は、退居者支援の意義について、以下のように考えています。

 第1の意義は、退居後も戻って来られる「居場所」を提供することで、「だれかから支えられている存在」と、その子が思えることです。

 自立援助ホームは、ホームで暮らしている時の支援も大切ですが、子どもたちが巣立った後からこそが本番だ、と考えています。いったんホームを離れても「おかえり」と言ってくれる居場所があること、実家がわりにお米など「おせっかいBOX」を年2回受け取ること、同じ体験をした仲間とのつながりが保たれていることの3つを通して、自分がだれかから支えられていると実感できるのだと思います。なぜなら、だれかたった一人でも、自分を否定せずに、ともにいてくれる関係に気づけば、人は生きていくことができるからです。

 第2の意義は、退居後の「出番」の機会をつくることで、だれかの支えとなれる存在・だれかから必要とされる存在だと思えることです。

 子どもは存在するだけでチカラがあります。子どもは、赤ちゃんのときから自ら行動し、環境と相互作用する存在です。おなかの中にいるときから、泣き声・指しゃぶり・舌だし、足でける、など自ら外の世界へ働きかけています。決して無力な存在ではありません。まわりの社会に積極的に関わる主体なのです。私たちは、入居の段階から「出番」づくりを大切にしています。つまり、だれかの「あてにされること」が大事だと考えています。だれか好きな人のためにお菓子をつくること、地域の防災訓練に参加すること、桜まつりのお手伝いをすること等「出番」をつくることで、人間が本来持っているチカラを発揮することができます。これからは、退居者の居場所「とらいあんぐる」において、当事者が自分の経験を語る場をつくりたいと願っています。

 以上、「居場所」と「出番」その2つを通して、子どもたちは、彼女・彼らが暮らす地域社会の一員=自分自身を「価値ある大切な存在」だと思えるようになると考えます。

 しかし、そんな簡単に自分のことを「価値ある大切な存在」だと思えるようにはならないでしょう。私たちは、継続した支援をしながら、子どもの「ゆらぎ」と自分のなかにある「ゆらぎ」の両方と向き合う覚悟が必要かもしれません。「ゆらぎ」とは、対人援助の現場で、支援者が直面する不安・動揺・葛藤の総称です。

 子どもの心を無理にこじあけるのではなく、子どもの自己回復力を信じ、ゆっくりと語られる言葉を待つことが大切だとわかっていても、私たちは、待てずにゆらいでしまいます。

 「ゆらぎ」は動揺や混乱をもたらす危機的状況でもありますが、「変化・成長・再生」の契機となります。「ゆらぎ」は、自分をふりかえりことや、それに向き合うことで「ゆらがない力」としての専門性を獲得することが可能になると信じています。

 退居者支援の意義は、ゆらぎを通して、支援者と子どもの関係が、支える・支えられるという関係が一方的ではなく、お互い様だと変化していくことではないでしょうか。

 支援とは、関わり続けることです。もうただひたすら関わり続けることです。子どもを無理やり変えようとしても何も変りません。むしろ、支える側が変わることで、子どもたちが変わっていくのかもしれません。

 「私がありのままの自分を受け入れたときに、私は変わることができる」

 人を信じる力を育てるには、実際に人と関わらなければなりません。「人とかかわって安心する、助かった」という経験を重ねて、初めて人と関わるチカラが出てきます。

 それは、子どもにとっても、私たちにとってもいっしょですよね。

 入居から退居後まで継ぎ目のない、そして、子どもたちが自ら生活の場で出番を作っていける自立支援を目指すために。皆様のご協力をお待ちしております。

NPO法人

青少年の自立を支える奈良の会

〒6308114

奈良県奈良市芝辻町3-5-19

0742332006

https://www.naranokai.org/

代表:濱田進士

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