気づけば子どもよりも私が田中さんや得津さんにたくさん相談していました。
2024/2/13 19:03
私たちが伝えたい2つめのストーリーです
5年前の夏ごろ、中学3年生の生徒が私たちのフリースクールに通い始めました。
他の生徒たちに馴染まないわけではないけれど、どこか一歩引いた様子。
勉強は得意じゃありませんでしたが、真面目に取り組む。そんな生徒でした。
「悩みごとはない?なんでも言ってね。」
保護者さんがたびたび声をかけても、「大丈夫」と答えるばかり。保護者さんはなにかと心配になることが多かったそうです。
フリースクールに入会する前から、お子さんの進路についても悩んでいました。
「こんな状況で本当に進学できる学校があるんでしょうか?中卒で働くと子どもが言ったら、私はどうしたらいいんでしょう。」
放課後にスタッフと何度も面談をしました。
進路のこと
お子さんとの距離の取り方や関わり方
ご兄弟のこと
「こんな風に話してみますね!」と方針が決まった日もあれば、頭を抱えて「んー、悩ましいですねぇ。」と、二人とも悩んで結論が出ない日もありました。
「子育てに終わりなんてない」という言葉を耳にしたことがあります。フリースクールで不登校を経験した子どもたちと関わっていると、本当にこの言葉の通りだなと思います。
子どもが不登校になったとき、子ども自身も自分一人では手に負えない気持ちや状況に悩みます。同じように、保護者さんも初めてのことにたくさん悩みます。経験したことのない出来事の連続で心配や不安は尽きません。
ですから、私たちはフリースクールで子どもたちの居場所づくりだけじゃなく、保護者さんのサポートもしています。
この保護者さんのように放課後に面談をすることもありますし、不登校のお子さんがいる保護者さんに向けた講座もたくさん実施してきました。
生徒がフリースクールを卒業する最後の日。
保護者さんも一緒に挨拶に来てくれました。
「今日まで本当にお世話になりました。信じて見守ると教えてくださったこと、これからも忘れません。でも、くじけそうになったらお話聞いてくださいね(笑)」
いつでも戻ってこられることは、子どもだけじゃなく保護者さんにも価値のあることだと教えてもらいました。
私たちが運営するフリースクールがいつでも戻ってこられる居場所であり続けられるように、チョコっと募金へのご支援よろしくお願いいたします。
← 活動報告一覧へ戻る