異なったジャンルに橋をかけて広がる世界、変わる社会を!
2019/6/16 19:54
私、中津川浩章は画家、美術家ですがフリーランスのキュレーター、ディレクターとして長年、アートと福祉の世界に関わりなごら障害特性があるアーティストたちの展覧会をたくさんつくってきました。
しかし、ギャラリーや美術館での素晴らしい展覧会を企画して開催しても、アートや福祉の関係者、そして専門性の高い方は見に来てくれても(もちろんありがたいことですが(^^))、いわゆる一般の方々が来ることはとても少ないのです。
アート展には行かないけれどオシャレに街を歩いてショッピングしたり、気軽に映画を観たりしている、普段は展覧会やギャラリーに足を運ばないような人。
そんな感度が高い人たちにもっと観にきていただきたきたいのです。
実はそのことは欧米に比べて日本の現代アートの問題でもあります。
そんなモヤモヤを感じていた頃に東ちづるさんのGet in Touchの活動に出会いました。
アートや舞台、映画などを通して普段はなかなか出会え難い異なったジャンルの人たち、福祉、企業、行政の方々、超党派の政治家などに橋をかけてつなげていく活動。
そこに新鮮で渦巻いている大きいエネルギーを感じたのです。
おお!こんな活動をもっと広げていったらどんなに社会が変わるだろうか!
そしてこれこそ私が尊敬するドイツのアーティストヨーゼフ・ボイスが提唱した社会彫刻的な試みだと強く感じたのです。
直接支援や間接支援的活動は着地点がはっきりしています。
支援される側の顔が見えることも多く、直接感謝されることもあり、ある意味わかりやすいのです。
しかし、こういった社会啓発的な試みは結果が見えづらい、砂に水を撒くような試み、なおかつ「社会を変える」といった大風呂敷な言葉ってなかなか理解され辛いのが現在の日本。
なので、問題意識が高い方もこの領域にはなかなか足を踏まないのです。
でも、かつて政治学者の丸山真男が指摘したように日本人のありがちなタコツボ状態から少し逃れて、異ジャンルとの交流から生まれる価値観。
その価値観がこれから日本の社会に益々大切、必要になる時代なんだと思います。
軽くゆるくつながって自身が生きている世界とまた少しだけ異なった世界を一緒に感じてみましょう!
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