※ナイスネイチャ・バースデードネーションは、引退馬協会の広報部長ナイスネイチャの誕生日に合わせて、引退馬を生かすための社会的課題に取り組む寄付を募るイベントです。ご寄付がナイスネイチャの飼養費となるわけではありません。
ストーリー
2017年、ナイスネイチャの29歳の誕生日からはじめた「ナイスネイチャ・バースデードネーション」も今年で7回目を迎えます。
2023年4月16日、ナイスネイチャは35歳になりました。
お誕生日おめでとう! これからも元気でいてください!
今年もドネーションを行います。
それではナイスネイチャ、みなさまに説明をお願いします。
*ナイスネイチャからみなさまへ*
みなさん、こんにちは! ナイスネイチャです。
いつも応援ありがとう! こちらでは1年ぶりのお久しぶりです。
今年も今までどおりに、穏やかな誕生日を迎えることができました。それも35歳ですよ! 人間でいうと100歳をゆうに超えてるんだって。
だけど、僕より若いタイキシャトルくんが昨年の夏に急に空の上に旅立ってしまったり、1994年に僕が優勝した高松宮杯(当時・G2)などで一緒に走ったウイニングチケット君も元気だったのに最近旅立ってしまったりで、なんだか寂しい気持ちになります。
僕の同期も皆、天国へ行ってしまいました。でも、みんな空の上から見守ってくれています。
彼らの分も長生きして、お仕事をしていたいと思っています。目指せ、最高齢! がんばります!!
【最初にご報告から】
昨年(2022年)のドネーションは、「引退競走馬の再就職支援」がテーマでした。
いまは13頭の馬が引退後の再調教に進んでいますよ(2023年3月31日現在)。
プログラムに入った馬たちの今の状況は次の通りです。
みんながんばっているので、よかったら見てあげてください!
●「34歳バースデードネーション」の現状
まだまだ再調教が進んでない馬や、ある程度メドがついたけど譲渡先が決まってない馬もいるようなので、そこのところは後から引退馬協会の人に説明してもらいますね。馬を引き取ってもいいと考えている方は、ぜひ事務局に連絡してください。
「たくさんの寄付が集まったのなら、もっとたくさんの馬を受け入れられないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
でもね、馬はみんな性格が違うし、体調も能力もさまざまです。だから引退馬協会では一頭一頭、とっても丁寧に進めているんだよ。
競馬や繁殖馬を引退した後すぐは少しお休みして、それから人の後ろをついて歩けるような訓練(グランドワーク)から始めます。そして、頭の中を次のステージへ進むために切り替え、その間にリトレーニングをしながらその馬にもっとも合う人に譲渡できるように慎重にマッチングしていくんです。
そろそろメイジン君(34歳のドネーション受け入れ馬第1号)も卒業するみたいだけど、これからもあたたかく見守ってくださいね。
●「33歳バースデードネーション」の馬たち
また、一昨年(2021年)は「重賞を勝った馬」や「産駒に重賞勝ち馬のいる種牡馬・繫殖牝馬」を引退馬協会の所有馬、「フォスターホース」として終生繋養することをテーマとして寄付を募りました。
皆さんのお力添えでたくさんのご寄付が集まり、17頭の馬をフォスターホースとして迎えることができました! ありがとうございました。
【今年のテーマについて】
僕のドネーションでは「一頭でも多くの馬を助けよう」をテーマとして、みなさんにご支援をお願いしてきました。たくさんのご寄付をいただいたおかげで、最近の2年間だけでも30頭が新しい馬生を歩むことができたんですよ。
そして、今年の新たなテーマは…
「地方競馬の重賞馬にも目を向けよう!」です。
33歳(2021年)のドネーションでは、その馬自身が重賞(G1~3)と地方交流重賞(Jpn1~3)の勝ち馬で繁殖を引退した馬、または産駒が国内外の重賞または交流重賞馬を輩出した種牡馬や繫殖牝馬をフォスターホースに迎え入れました。
このときは各地方競馬単体で行われる重賞競走を勝った仲間とその親馬たちは対象になっていませんでしたが、最近はたくさんのご寄付をいただけるようになったこともあり、今年は
重賞(地方競馬単体の重賞)を勝った仲間たちも対象に
できるのではないかと思うようになりました。
あと1年で、僕は36歳まで長生きしたお母さん(ウラカワミユキ)の年を超えるけれど、
「少しでも、僕たち親子のように充実したセカンドライフや穏やかな余生を過ごせる馬を増やすことができるように、頑張るんだよ」
と、お母さんや仲間たちが空の上から応援してくれていると思えるんです。
今年もみなさんの応援をよろしくお願いします!!
* 引退馬協会からご説明します *
ナイスネイチャ、ありがとう!
ここからは引退馬協会事務局が引き継ぎますね。
●33歳・34歳ドネーションの収支報告
まずは最近2年間の会計報告をいたします。
33歳ドネーション 収支(2021年)
34歳ドネーション 収支(2022年)
以上のとおり、33歳バースデードネーションで18頭、34歳バースデードネーションでは13頭を受け入れました。
今年のドネーションのテーマはこちらです。
●2023年のテーマ 「地方競馬の重賞勝ち馬もフォスターホースに」
・地方競馬の重賞の優勝馬(中央競馬の重賞勝ちも含む)
・馬齢10歳以上
・牡馬牝馬ともに対象。繁殖経験は問わない
[地方競馬重賞勝ち馬]とは
日本中央競馬会(JRA)とは異なり、地方競馬は地方公共団体が主催・施行しており、各主催者によって「重賞」の定義は異なります。
例えば北海道競馬は「H」、南関東は「S」といった独自の格付けをしています。また、主催者によっては単に「重賞」としているところもあります。
今回のドネーションでは、各主催者が「重賞」と規定しているレースすべてを対象とします。
【ご寄付の使いみち】
お寄せいただいたご寄付は、
重賞(地方・中央を問わず)を勝った
馬齢10歳以上の馬を
フォスターホース(一口里親馬)に迎える
ために使わせていただきます。
今回は、繁殖に上がらなかった馬も対象となります。
これは地方競馬の重賞馬とはいえ、特に牡馬は種牡馬としての需要が少なく、繁殖馬にはならない場合が多いため、このように設定しました。
なお、今回のドネーション対象馬は、原則としてNPO法人 ホーストラスト(鹿児島県)またはNPO法人 ホーストラスト北海道で繫養する予定です。
●引退競走馬を迎え入れる準備とコスト
競走を引退した馬は、その時点でどこか体調に問題を抱えていることが少なくありません。そのため、まずは牧場でゆっくり休養してもらい、その間に体のケアや去勢手術を行います。
その間の預託料(20万円)、治療および手術代(10万円)、鹿児島または北海道までの馬運代(15万円)、最終繋養先へ入厩する際の保証金(20万円)として拠出します。
また、重賞勝ち馬とはいえ、特に地方競馬所属馬の場合、フォスターペアレント(里親)会員さんが集まるのに時間を要すると考えられることから、1年間の預託料(70万円)もこちらのご寄付から充てたいと考えております。
上記を合計いたしますと、1頭当たり135万円となります。
(実際に支出する金額は馬の体調や預託先等により異なりますので、いずれも概算となります)
【目標額と透明性の確保】
上記の概算から、1頭あたり135万円として
目標額…7頭分945万円
といたしました。
まずは7頭の地方・中央を問わず重賞勝ち馬をフォスターホースとして迎え入れることを目標といたします。
なお、資金の支出内容を詳らかにするため、使途は本サイトの「活動報告」に随時掲載いたします。
【まとめとして】
地方重賞はレース数も多く、勝ち馬の数も多くなります。
これまでは、こんなにたくさんの方々にこれほど多くのご寄付を頂けるとは予想しておらず、地方競馬についてはなかなか手が回らなかったというのが実情でした。
しかしこの2年間、「ナイスネイチャのバースデードネーション」で、わたくし達の予想を大きく超えるお力を、みなさまから頂きました。
今年は、今まで陽が当たりにくかった、「地方競馬で頑張った馬」も対象となります。
どうぞよろしくお願い申し上げます。
【ご相談・お問い合わせ】
引退馬協会ウェブサイトのお問い合わせフォームからご連絡ください。