トルコ出張で見えた皆様からの支援で生まれたこと、そして創りたい未来。
2024/6/30 22:23
こんにちは!Piece of Syriaの中野貴行です。今月実施した、トルコ南部に出張報告をさせていただきます。
【現地では、どんな活動ができていますか?】
戦争・地震の中で教育の機会が厳しいシリア北部において、教育を続けられるための支援を行っています。
<緊急支援の最終報告はこちら>
https://piece-of-syria.org/news/report/report_earthquake_final.html
<クラウドファンディングの最終報告はこちら>
https://readyfor.jp/projects/syria2022/accomplish_report
クラウドファンディングでは54の小中学校の4万4242人のシリアの子どもたちに教育の機会を届けました。今回の出張で、スタッフから話を聞き、改めて今回実施した52校への越冬支援の成果はすごく大きかったと聞きました。
寒い冬の学校に越冬支援を届けられたことで、「教育のスキマ」を作ることなく、子ども達が学校に通い続けられました。
そして、運営する学校数も増やすことができ、74校74,000人が継続的に通学することができていると聞きました(この予算は、2027年まで確保ができています)。
教育支援事業を担当するシリア人スタッフと。
【今、どんなことが必要とされているか?】
トルコは、最も多くのシリア人を受け入れている国です。
シリアの戦争が長期化しており、トルコ生まれの子ども達が増えてきました。
彼ら、彼女らは、母国を知らず、母国語のアラビア語の読み書きが苦手と言います。
アイデンティティという問題だけでなく、トルコからいつ強制的にシリアに帰らされるか分からない中で、トルコ語しか読み書きできない状況はリスキーと言えます。
そうした中、アラビア語の読み書きの勉強や、母国を知る機会を作ることが重要だ、とシリア人スタッフは話します。
(継続支援で運営する、トルコ南部のシリアの子ども達向けの補習校)
【これから、どんな活動に繋げていくか?】
私たちは補習校を運営しており、アラビア語の学習、算数のほか、シリアの文化を学ぶ時間やインドア・アウトドアでのアクティビティやトルコ人の学校との交流の時間を届けています。
また、難民ということで、イジメの問題もあり、学校に行きたくない生徒もいて、退学率も問題になっています。そんな中、安心できる場所としての役割と、トルコ人との交流の機会を作る役割を果たしています。
加えて、シリアの文化を楽しみながら触れていけるような活動を、今後、展開していきます。
今回のトルコ出張では、音楽や伝統などを守り、伝えている団体ともミーティングを重ねてきました。
彼らは「今、このタイミングで、文化を守り、残さないと、シリアの文化を紡ぐ世代が失われてしまうんだ」という危機感を持っていました。
私たちはその活動に連帯し、新しい挑戦に飛び込んでいきます。
シリアの子ども達向けに、東京大学の渡邉研究室と一緒に実施した「平和のかけら」ワークショップ
【継続的なご支援のお願い】
私たちは、現地の人たちの自立した活動となって、支援が不要になることを目指しています。
しかしながら、戦争が長く続き、安定した生活ができないシリアには、まだ支援が必要です。
さらに、今回のトルコ出張でシリア人が口を揃えて「世界からのシリアに向けた支援が大幅に減少し、多くのプロジェクトが停止してしまった」と話していました。
地震から1年半が経ち、求められている支援はむしろ増えている中にも関わらず、特に教育への支援は顕著に削られていると話していました。
継続的に教育を届け、シリアの未来を、平和を創る活動に、一緒に関わる仲間を私たちは募集しています。
6月30日までのキャンペーンは終わってしまいますが、
お手隙のタイミングで、ぜひ、スタッフの声、そしてキャンペーンページを見ていただけますと幸いです。
キャンペーン特設ページ: https://piece-of-syria.org/partner01.html
新しい挑戦を、ぜひ、これからも見守っていただけますと幸いです。
https://www.facebook.com/watch/?v=882945140330514
https://www.instagram.com/p/C8yyWhSuczD/
https://x.com/piece_of_syria/status/1806972425458065799
← 活動報告一覧へ戻る