日本初のファクトチェック専門団体のリトマスです。東日本大震災の直後からTwitterで情報検証の発信を続けてきた大谷友也編集長を中心に、地道にファクトチェック活動に取り組む市民が集まって立ち上げた独立系ファクトチェック団体です。
昨年は多くの方々のご支援のおかげで、60本のファクトチェックを行いました。一方で、リトマスは1年間の活動を踏まえ、以下の課題にも直面しています。
■ 海外のファクトチェック団体に比べて記事本数がまだまだ少ない
■ 日本国内にで確認されている真偽不明情報のうち、ファクトチェックが行われたのは1割程度にとどまっている
そこで、まずは次の目標を掲げ、これを実現するために継続的に支援してくださるサポーターを募ります!
■ 年間100本(毎月8本前後)のファクトチェック記事を継続して発表できる体制をつくる
■ これまで重視してきた「新型コロナ」「ウクライナ戦争」「選挙」「SNSで拡散した動画・画像」のファクトチェックに加え、「生活・経済に関する情報」「地震などの災害」「歴史問題」「政治や国際問題」といった分野も強化していく
リトマスは「誤情報を信じる人を減らしていくために、みんなでつくるファクトチェック団体」をモットーにしています。ぜひ、継続的なご支援をよろしくお願いいたします!
ストーリー
日本初の独立系ファクトチェック専門団体として、2022年から活動スタート
ファクトチェックとは、ネット上で拡散されるなど社会的影響の大きな情報・言説について、その内容が事実に基づいているかどうかを客観的に検証する活動です。
まん延している真偽不明な情報を見つけ、その出典や情報源をたどり、誤情報であるかどうかを判定(レーティング)し、どのように真偽をみきわめたのかをわかりやすく解説します。
『リトマス』は2022年1月から日本初のファクトチェック専門団体として活動を始めました。
偽情報問題は世界共通の課題に。日本はまだファクトチェック後進国
近年、世界中で誤情報・偽情報の拡散が大きな問題となっています。
2022年のG20サミットでは、国連のトップ、グテーレス事務総長が偽情報問題に言及し、No.2のフレミング事務次長が来日したときもメインテーマの一つとして位置付けられました。
世界各国では、情報の真偽を見極めるファクトチェック活動の重要性が増し、専門団体がたくさん誕生しています。
日本もファクトチェックをするメディアが増えてきましたが、まだ大きな遅れをとっており、国際的基準に基づく認証を受けた団体が一つも誕生していないのが現状です。
メディア出身者ではないファクトチェック専門集団 1年目に出した成果
そんな中、昨年設立した『リトマス』の特徴は、従来のメディアの経歴をもたず、地道にファクトチェックに取り組みたい市民が中心となり、大企業の支援も受けずに一からスタートした団体であるという点です。
6万人を超えるTwitterフォロワーをもつ大谷編集長を中心に、1年目は、新型コロナ、ウクライナ戦争、参議院選挙など、様々なジャンルのファクトチェックを行い、60本の記事を発表してきました。
新型コロナ関連のファクトチェック
新サイトを公開した後、SmartNewsなどへの配信も実現し、15万人以上に読まれた記事もありました。
そして『リトマス』は、世界のファクトチェック団体のデータベースにも登録されました。
https://litmus-factcheck.jp/news/1467/
国際団体の認証を目指す『リトマス』がこだわるポリシー
リトマスは、当初からファクトチェックの質と信頼性にこだわってきました。
1つの案件に必ず3人以上が関わって丁寧にファクトチェック記事をつくりあげる編集体制も、そうした取組みの一つです。
そして、国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)の基準を満たすように、フェアで透明性の高い活動ポリシーを掲げて活動してきました。
https://litmus-factcheck.jp/policy/
ファクトチェック本数がまだまだ足りないのが課題 年間100本の体制づくりを進めます
IFCNには昨年8月に加盟申請手続き済で、ファクトチェック専門団体としての最低ラインはクリアできていると思います(審査結果が出るのは半年〜1年程度かかる見込み)。
一方で、次のような課題も浮上してきました。
海外のファクトチェック団体に比べて記事本数が少ない
国内で確認された真偽不明情報のうち、他団体も含めてファクトチェックが行われたのは約1割程度に留まっている
そこで、『リトマス』は年間100本のファクトチェック記事を安定的に発表していくことを目標として掲げています。
もちろんファクトチェックの本数を増やすだけではありません。
以下のようなジャンルのファクトチェックも強化していきたいと考えています。
■ 生活・経済 … 物価高、少子化など私たちの生活をとりまく社会的関心の高いテーマ
(例)https://litmus-factcheck.jp/2022/10/977/
■ 地震など災害 … いつ起きてもおかしくない災害に関する不確実な情報
(例)https://litmus-factcheck.jp/2022/09/870/
■ 歴史問題 … 過去の歴史的事実をねじ曲げたり、誤った認識を広めかねない情報
(例)https://litmus-factcheck.jp/2022/09/555/
■ 政治・国際問題 … 加熱して分断を広げかねない政治や国際問題に関する言説
(例)https://litmus-factcheck.jp/2022/03/50/
先の取組みも見すえて、皆さんとともに一歩ずつ成長します
その『リトマス』は、幅広い市民からの信頼と支持を得ながら、一歩ずつ成長していきたいと考えています。
より多くの人がファクトチェックに親しみ、誤情報・偽情報があふれる社会を生き抜くための免疫力を身につけ、主体的にファクトチェックに取り組めるような社会を、『リトマス』は目指しています。
それに向けて、以下のような様々な取り組みも進めていきたいと考えています。
「サポーター」の皆さんのご意見も聞きながら、継続して活動できる体制をつくっていきたいと思っていますので、ご支援のほどどうぞよろしくお願いいたします。
編集長・代表理事の大谷の想い
『まだまだ私たちの身の回りにはあらゆる場面で誤った情報、誤解を招く情報があふれています。』
リトマスの検証対象は大手メディアからネット情報まで、話題も国内外の政治、科学、スポーツ、面白動画ネタと、あらゆるジャンルに渡ります。逆に言えば、それだけ私たちの身の回りにはあらゆる場面で誤った情報、誤解を招く情報があふれています。
立場が違う人同士でも、事実を基に議論するという根幹の姿勢は守られなければなりません。ですが、今この基本が脅かされているという危機感は多くの皆さんが感じていることでしょう。
リトマスは、そんな危機感を共有する一般の市民が集まって始めた活動です。まだまだ小規模な団体であり、資金や人手を始めあらゆるリソースが十分ではありません。活動を広げ、長く続けていくためには、同じく市民である皆さんのご協力が必要です。
リトマスが支援に値する団体か、是非私たちのサイトを見に来て確かめてみてください。そして、このような記事をもっと見たい、もっと多くの人に知って欲しいと思ったら、少しの額でも構いません。毎月のご支援でサポートしていただければ幸いです。
(大谷のTwitterアカウント)
https://twitter.com/jishin_dema
寄付金の使途
寄付金は、年間100本のファクトチェック記事を発表する体制づくりに、調査・取材の経費、記事制作費用、人材育成費用として使わせていただきます。
(参考リンク)
・フレミング国連事務次長来日について
https://www.unic.or.jp/news_press/info/45568/
・国際ファクトチェックネットワーク(IFCN)への審査申請完了について
https://litmus-factcheck.jp/news/551/