動画のご案内「海外の現場で向き合っている課題」
2022/12/15 17:25
【インドネシア編】中部ジャワ州 海岸浸食の影響
インドネシアの海岸浸食は遠い海の向こうの国の出来事ではありません。
海岸浸食が進み、村の2つの地区が海底に沈んでしまった中部ジャワ州ドゥマック県ブドノ村。 かつてエビの養殖場が広がっていました。 エビの養殖場の開発が進む前、ここには豊かな生態系を育むマングローブ林が広がっていました。
養殖場では、高密度で飼育するため、飼料や薬剤を多く使う結果、土壌の力は落ち、数年で生産性が低下します。収量が落ちた養殖池はそのまま放棄され、新しい養殖池をつくるためにさらにマングローブ林を伐採。
インドネシアのマングローブ林は、1980年には約420万ヘクタールあったマングローブ林が2005年には約290万ヘクタールになり、約3割減少。この減少の最大の原因は養殖池への転換です。 地盤沈下や温暖化による海面上昇、マングローブ林の伐採の影響で、ブドノ村では、2,116.54ヘクタールが海岸浸食の影響を受けています。
インドネシアで養殖されたエビは、日本を含む海外に多く輸出されています。エビを食している私たちは、ブドノ村の一部が海底に沈む原因をつくってしまっているのかもしれません。
【フィリピン】 ヌエバビスカヤ州 はげ山との戦い「緑に覆われた山にしたい」 (海外植林活動)
フィリピンの山の多くは、木が生えていません。
もともと木がなかったわけではありません。 畑を作るために山を焼き、一定期間使った後は放置。また山を焼き、放置の繰り返し。違法な放牧や大規模な商業的伐採や違法伐採もはげ山になる原因。
フィリピンの森林は、独立後の経済復興を支えるために、特に1960年から1975年(昭和35年~50年)にかけて、大規模な商業的伐採が行われました。1960年代は、丸太生産の約7~8割が日本に輸出されており、日本の急速な経済成長時の急激な木材需要を支えていました。
1969年 1,609万ヘクタール
1979年 1,266万ヘクタール
1989年 630万ヘクタール
2010年 767万ヘクタール
2015年 804万ヘクタール
フィリピンの山々に木がないことで発生している土砂崩れや鉄砲水、水枯れは、遠い国の出来事ではありません。
【ウズベキスタン】 アラル海の沙漠緑化プロジェクト(海外植林活動)
かつて世界4位の広さだった、ウズベキスタンとカザフスタンにまたがるアラル海。
アラル海に流入する2本の河川の流域で、綿花栽培をするために大規模な灌漑を続けた結果、1960年代から湖面は急速に縮小し、540万ヘクタールが干上がり、かつての10分の1の面積になった。
盛んだった漁業は衰退し、漁村は荒廃。 塩湖だったアラル海の干上がった湖底の表面には、石灰をまいたように塩が白く浮き上がる。 強風で塩を含む砂が巻き上げられ、白い砂嵐で周辺住民が呼吸器系の病気を発症している。
塩を含む砂は、気流に乗り、国境を越えて、イランやサウジアラビアまで流れる。
オイスカは、これまで培ってきた技術と知見を活かし、ウズベキスタン政府や教育機関などと連携し、アラル海を緑の海に戻すプロジェクトを始めました。
← 活動報告一覧へ戻る
地域の発展を担う人材を育てる
30,000円
国内の研修センターで、海外からの研修生が7日間の研修を受けることができます。自ら考え行動することを基本とし、持続的な農業の実践や地域との交流、多国籍の研修生との共同生活を通じ、地域の発展を担うための素養を身に着けられます。
【国内】研修センター 人材育成事業
森を育て災害に強い地域をつくる
20,000円
塩分が高い土や乾燥にも耐えられる苗木を植え、0.2haの沙漠を緑化することができます。来日研修生OBがコーディネーターとなり、2030年までに40,000haの緑化を実現する計画です。(ウズベキスタン)
【海外】海外開発協力事業 -
日本国内の森づくり
10,000円
森づくりの現場で、ボランティアへの作業指導や、安全管理など、ボランティアでは難しい危険を伴う森林整備作業をする林業作業員1人を半日雇用でき、健全な森づくりを進めることができます。
【国内】啓発普及事業
生活を豊かにする・産業を育てる
5,000円
不透明な社会情勢で疲弊した農村地域の困窮家庭の住民を支援するための家庭菜園セミナーに参加することができ、有機肥料や種などの提供を受け、1世帯の生計と栄養の改善を図ることができます。(ミャンマー)
【海外】海外開発協力事業
自然を守る心を育む
2,000円
複数校の子どもたちが集い、環境教育や自然体験などを目的に行われるエコキャンプに2人が参加できます。環境を守る仲間として、学校の枠をこえた友情を深め、学びあう機会となります。(インドネシア)