終了まであと10時間!パートナー篠崎誠監督から応援メッセージが届きました!
2022/10/18 13:38
■篠崎誠監督からの応援メッセージ
記念すべき第一回目のコンペティション部門に『忘れられぬ人々』が選出されて以来、東京フィルメックスは私にとって特別な映画祭です。『SHARING』『共想』と3本の監督作を上映していただき、舞台挨拶や質疑応答で出演者と一緒に登壇。観客の方たちとやり取りし、上映中の反応を見ることができたことは本当に得難い経験でした。
それと共にひとりの観客として、フィルメックスなしには決して見ることできな
かった素晴らしい映画との数多くの出会いがありました。しかし、何よりも嬉しかったのは、イラン映画の巨匠アミール・ナデリを筆頭に、来日した監督たちと同じ時間を共有することができたことです。時に酒席を伴にし、終電がなくなるギリギリの時間まで映画話に花を咲かせ、時にはご家族のお土産の買い物に浅草に付き合い、どうしても見たいという映画のDVDを探して一緒に新宿のショップをハシゴしたり、鎌倉に遠征して円覚寺の小津安二郎のお墓参りをしたり。その際に垣間見えたリラックスした作り手たちの横顔に、その人たちのことがますます好きになり、彼ら彼女たちの新作を見たいと思いましたし、私もまた自分の新しい映画を見てもらいたいと思い、励みになりました。
作り手同士にそうした親密な関係を築く場を与えてくれることが、東京フィルメックスの、何にも代えがたい魅力です。超大作映画を否定する気は全くありませんが、予算の多寡や、商業性や話題性とは別の部分で、「もうひとつの映画」たちに光を当てて、観客と一緒に育てていく。
私にとって、東京フィルメックスはそういう稀有な場であり、なくてはならない映画祭です。
篠崎誠
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