応援メッセージ(13) アンスティチュ・フランセの坂本安美さんから応援メッセージをいただきました!
2022/10/4 07:10
■坂本安美さんからの応援メッセージ
映画祭を開催し、そして続けることは本当に大変なことだ。大きな船で荒波を旅するようなものであり、船の中でも、海の中でもいろいろなことが日々起こる。正直、辛いことや、泣きたくなる、投げ出したくなるようなことの方が楽しいことより多いはずだ。しかし、その船に乗って、この映画を今届けたい、これらの作品、作家を特集したい、この人達に集まってもらい、映画について語り合ってほしい、そうした明確なる思い、思考、目指すものとともに旅を続けていくことで、船=映画祭は、映画に、人々に希望、可能性、喜びを与えることができる。東京フィルメックスという「船」、その旅のおかげで、私たちは数え切れないほどの素晴らしい映画に出会い、世界中の作り手たち、未来の作り手たち、そして観客の人々に出会ってきた。スクリーンの前に集い、一緒に映画を観て、感動し、意見を交わし、その時間を共に生きる喜びを伝えてくれる映画祭の存続が難しくなってきている今日、それをつねに実践してきたのが東京フィルメックスだ。私自身も、様々な企画・特集(ジャン=ピエール・メルヴィル、アモス・ギタイ、ピエール・エテックス、ジャン・グレミヨン、オリヴィエ・アサイヤスなど)で本映画祭とご一緒させて頂き、そして審査員としても参加し、豊かな時をつねに過ごしてきた者として、この映画祭をこれからも応援し、この旅が続いていくことを心から願っている。
坂本安美
アンスティチュ・フランセ日本映画プログラム主任/映画批評
■作品・東京フィルメックスとの関係性
文中で触れている特集上映等の企画でアンスティチュ・フランセ日本のご担当として共催に尽力したほか、2020年第21回東京フィルメックスではコンペティションの審査員を務めた。
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