ネコを保護する舞台裏(後編)
2022/2/23 02:00
前回の記事はこちら→「ネコを保護する舞台裏(前編)」
その他の条件としては、大きく以下3点です。
まず入所施設についてですが、現在私たちの持つ施設で空きがあることはまずありません。 ただ、CWCでは1匹でも多くの不幸な子を保護したいと考えていますので、月々の譲渡状況を考えて受け入れを検討します。
また、ネコの保護に際しては1か月ほど施設外で飼育して感染症の治療をする隔離期間を設けています。 とくに子ネコはパルボウイルス感染などが拡がると、命を落とす子が続出する恐れがあります。実際、保護施設でそのような悲劇が起こることは珍しくないようです。 隔離期間を設けることはネコたちを守るために必須です。 スタッフ、預かりボランティアさん、保護主さん。関係者と交渉、調整し、隔離場所を探します。ただ、施設外も満員状態のことが多く、いつも無理をお願いすることになっているのが現状です。
重ねて、保護するためには施設の空きだけでなく、隔離期間には各種検査やワクチン接種、感染症治療、避妊去勢手術、マイクロチップ挿入などの医療と人なれ訓練もお願いし、ネコの適性も確認します。 そして、医療費の確保も課題です。入所までの基本的な医療スケジュールと費用です。
基本医療で約30000円、外から来る子は病気の子が多く、別途治療費もかかります。子ネコは兄弟で3-5匹ほど同時に保護するため医療費は頭の痛い問題です。
保護主さんに事情を説明して医療費のご負担をお願いしますが、なかなか難しいのが現状です。 月に5-10件くらい突然やってくる様々な保護依頼。毎回大わらわで対応を検討します。依頼してくださる方は、気の毒なネコを見過ごせない優しい方々です。
こういう方たちの好意を無駄にしたくない。そして、厳しい立場に置かれているネコを救いたい。 「ひとのしあわせのために。ねこのしあわせのために。」私たちの理念を実現するには、もっともっと力が必要です。
我々の現状を少しでも多くの方々に知っていただいて、お力をお貸しいただければと思っています。どうぞよろしくお願いいたします。
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