いよいよ、マンスリー・サポーター【KooK心の音楽応援団】募集キャンペーンは、残り1日となりました。

本格的なクラウドファンディングは、2012年に、まだNPOにすらなっていない頃、一度手がけて大敗して以来、もう２度とやるまいと思っていましたが、今回、東京都より認定の交付を受け、本当に全国100人の応援団の結成を目指すなら、このタイミングでやらなくては逆にもう２度とできまい、と勇気を奮い立たせて、このマンスリー・キャンペーンに臨みました。

そして、これまで何十年と長い時間育んできた友情や信頼関係のある方々をコアとして、新しい支援者の皆様とも出会うことができました。
この度ご支援くださいましたたくさんの方々に、団体一同、心より御礼を申し上げます。ありがとうございました！

今回は、100名の半分の50名を目標にして、達成率は65%と、定期試験なら学校によってはギリギリ合格、または追試決定！という点数でしたが、お一人お一人にご支援を依頼するメールを書くなんておこがましいアプローチはできないと尻込みする昭和世代の代表理事が率いるNPOにしては、まずはよくやったと褒めてやりたいと思います。

ここから私たちが目指していく世界は、視覚的なもの、聴覚的なもの、身体的なもの、生理的なものを全て「音楽」という芸術活動に統合した支援によるさまざまなコミュニティの創造、と言えると考えています。

そのコミュニティは、人と人とが心で支え合えるコミュニティであり、その心とは、言葉ではなく、音楽によって作られ、補完される「クオリア」（個々が意識できる感覚＋経験の質）です。
そして、そのコミュニティを企画するのは、今回つながることのできたマンスリー・サポーターのどなたか可も知れません。KooKは、全力でそのコミュニティづくりを支援します！

新しい世代の講師を育てるために

昨夜は、保育士さんたちにオンラインでピアノを教えておられる若い講師の方のオンライン・レッスンでした。

教えていらっしゃるだけあって、たとえば

「1歳半から2歳児に身体活動と達成感を感じてもらえるような曲はありますか？」とか、

「唱歌の♪ふるさと で、5歳児さんたちと『感情の表出』というところで向き合ってみたいのですが」

というリクエストをくださいます。
そうした熱心さには本当に胸を打たれます。
すると、私の中にもたくさんインスピレーションが湧いてくるのです。
そこでこうした具体性のある課題に、まずご本人の持っているアイデアを伺ってご一緒に吟味してから、私たちの長年のノウハウやアイデアから導き出されるプランをお伝えし、その根拠となる考え方や学術的な知識も同時にお伝えするのですが、ずっと、ワクワクして聴いてくださっているご様子が伝わってきました。

たとえばピアノを長年やってきたような方々向けのこのようなセミナーを、まもなく開講する予定です。

これからは、単にセミナーと言っても、一から手取り足取り教えてもらう理論的な講座ではなく、かといってプランがあらかじめ用意されているワークショップでもなく、こうしたいわゆる「アクティブ・ラーニング」が中高大学生への教育の主流になると言われていますが、教える方も教わる方も、そこは同じ姿勢でありたいものです。それが、次世代の子どもたちへの教育にとっても大事なポイントになるでしょう。

将来国家資格になるかもしれない音楽療法士の認定を取るには、2022年度以降は、3年から4年制の「認定校」になっている大学や専門学校で学ぶしか道がなくなっていますが、音楽療法士は、いずれ主に病院や施設、学校の中などで勤務する人々です。でも、通常発達の子どもたちの音楽教育に携わる先生やご両親たちが、この音楽療法が持つ、音楽を使った心理発達に有用なメソッドや情報を知らないことは、とてももったいないことだと思います。そこには、子どもたちが主体的に学び取る姿勢を身につけられるような育て方のコツがたくさんあるからです。

中井　深雪