「ひとりじゃないんだ」 熊本市中央区(当会会員)岩内アサ子さん
2021/11/26 08:32
「ひとりじゃないんだ」
熊本市中央区(当会会員)岩内アサ子
家族が減り、昼間独り暮らしとなったこの夏、私は体を壊した。食べられず、耳鳴り、不眠に苦しんだ。夜中暗闇に耳鳴りでパニックになりそうだった。
そんな時、以前読んだ熊日の記事を思い出し、切り抜きを探した。
『弱者支援「三蜜」の壁』
白川公園の青空の下で、コロナを避けて話し合う「でんでん虫の会」のメンバーの姿があった。
私は電話をした。
笑顔のとっても素敵な女性スタッフのF子さん。技能万能の男性スタッフのYさん。お二人が、間もなく訪ねてきてくださった。初めてなのに楽しく話すことができた。帰り際に「玄関の上り口が高いね。踏み台があるといい。」と言われた。
そして、驚いたことに、10日程して、Yさんお手製の、木の踏み台を、私の誕生祝いだと持ってきてくださったのだ。ほっこりと木の暖かさがあった。もったいなかった。
パソコンの置き台にしている。
そして、お二人は庭の草木の手入れをしてくださることになった。
冬陽の差し始める先日、庭の手入れもしてもらった。きれいになった。
そして今日は、テレビを移す仕事をしに来てくださった。長さを測りコードを買いに行って下さり、私の見たい所まで移してくださった。
作業が終わり、私がふと「台所の戸の立て付けが悪い」とつぶやいた。Yさんがすぐに車からドライバーやペンチを持ってきて、レールを直してくださった。スーッと戸が動いた。すきま風が入らなくてすむ。うれしい。
「なんでん・かんでん、
いつでん・どこでん、
だれでん・かれでん」
「ひとりじゃないよ」
「でんでん虫の会」の合言葉だそうだ。
私も元気になれた。これからも命ある限り、老いの日々を楽しく暮らしていこうと思う。
「ひとりじゃないんだ。」
「でんでん虫の会」さん、ありがとう。
(2021年11月)
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