不登校の子どもへのまなざし
2021/7/3 00:23
不登校の児童生徒数は毎年過去最高を記録しつづけ、現在は全国18万人の小中学生が不登校とききます。
いつになると下降するのでしょう。 ちょうど今日、トライアンフに見学予定の保護者さまと「なぜ不登校が増え続けているか」について話していました。 (お子さんを連れて見学に来られる前に、一度、保護者様だけで様子を見に来られることをお勧めしています。)
私の子どもがまだ学校に行っていた時分に、執拗なまでに「忘れ物」に気を配り、「大丈夫かな?忘れてたらどうしよう…」と心配する様子に 違和感を覚え、「教科書忘れてたら隣の子に見せてもらうなり、ちょっと貸してって言うなりしたらどうなのよ?」と言いますと、どうも最近ではそういうことは許されて いないのだと。
なるほど、忘れ物の数も評価や内申に影響があったり、クラス全体に迷惑がかかるというわけです。
昔は机をくっつけ合って見せあいっこしたり、しまった! 体操服忘れた!と言っては、すでに体育の終わった別のクラスの友達のところに行って、脱ぎたてホカホカ(!?)の体操服を「汗臭いで~!」と言われながらも借りて、急場をしのいだりしていたわけです。 (少なくとも私はですが…)
クラスの中には勉強は全然だめだけど、走るのははやいとか、給食は残さず食べるとか、なにかしら勉強以外にも取り柄のある子がいたり、病気がちで車いすでお母さんと一緒に登校していた子もいたりで、いろんな子がいて、ごった煮状態であったのだと思います。
それがどうも最近は「同調圧力」というかなり日本的な風潮が蔓延しており、周囲に気を遣いながら、目立たぬよう飛び出ないようにしなければ、学校生活の中で「浮く」ようですね。
なので、ちょっと他の子と興味関心が違っていて流行りのアニメを見ていないとか、流行りのゲームをしていないとか、みんなで一緒に「かわいい~❣」と言わなきゃいけないとか、そういうことができないと、それだけでもう居場所がなくなってしまったりする。
そして、周りの大人もまた、「みんな一緒にする」ことを求めたり、集団行動ができないということで問題があるとしてしまう。
個性個性というわりには、あまり個性を出し過ぎるといけないとされてしまい、ちょうどよくみんな一緒の中でちょっとだけ個性を出す程度の「高等技術」を求められているような気さえします。
本当に生きづらい世の中になってきました。
トライアンフに来ている子は学校生活のそういった苦しさを敏感にキャッチし、早々とそんなしんどさから解放されて、自分自身の考える道を選びだした子どもたちだと思っています。
そんな好き勝手ばかりやっていては、社会に出たときに困るのではないかと思われる方もまだまだ多いかもしれません。
しかし、まずは学校に行かない選択をしたことを肯定し、誰からも責められることのない安心で安全な場所でのびのびと自分の「好き」や「得意」を追求することが、これからの本人の人生において大切なことではないでしょうか。
トライアンフでは不登校の子どもたちが運営する「カフェ・アンビシャス」をはじめ、体験をしながら社会に降り立った時に必要な力を養ったり、好きなことや興味あることを探求することで、学びへの意欲を高めていくようにしています。
民間のスクールですので、すべての費用は通学される各家庭のご負担になってきます。
新型コロナウイルスの感染拡大もあり、経済的な事情で通学できなかったり、通学費用の負担が非常に大きくのしかかる家庭もあります。
すべての子どもたちが自分にあった方法で学びをすすめていくことができるよう、多くの方からお力添えをお願いしております。
7月中のマンスリーサポーター募集キャンペーン、どうぞよろしくお願いいたします。
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