私たちは「日本をいじめによる自殺のない国にしたい」という思いで、全国の小中高生からいじめの訴えや通報を匿名で受け付ける「うきわネットワーク」というサイトを運営しています。
子どもと学校の間に外部機関である私たちが入ることで、いじめの可視化と先生のいじめ認知活動のサポートが可能になり、学校がいじめを放置せず早期に対応できる仕組み作りに貢献できると考えて活動しています。
ストーリー
2019年度に全国の小中高校などで認知された、いじめの件数は61万2496件。
被害者が自ら命を絶ってしまうなど、重大事態に至ったいじめの件数は723件にも及びます※。
それぞれ2013年に「いじめ防止対策推進法」いじめ防止対策推進法が施行されて以降、過去最多となりました。
いじめ認知件数の増加は、いじめの存在を可視化しようという動きが積極的に行った結果だと考えています。いじめ防止対策推進法の施行により学校と行政の責務が規定されたことも大きく影響していると言えます。
※(参照資料)令和元年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について(令和2年 11 月 13 日(金)文部科学省初等中等教育局児童生徒課)
同時に、重大事態に至るいじめの認知件数も増え続けています。
その中から児童生徒が自殺にまで追い込まれるという悲劇もメディアで目にしたことがある方も少なくないのではないでしょうか。
いじめが重大事態に至ることを防ぐ上での大きな足枷の1つが、いじめの「認知されづらさ」です。
いじめ防止対策推進法の制定や学校の取り組みにより全体としてはいじめの認知が進んでいる一方で、いじめを一件も認知していない学校の割合も16.3%存在します。それらの学校の中にはいじめ可視化に対する取り組みが十分でなく、放置されたいじめが多数潜在するという懸念が示されています。
さらに、いじめ認知の取り組みを行なっている学校であっても、認知されたいじめが深刻化するまで放置されてしまっているという現状もあります。その背景には、いじめの被害を受けている本人と、それを見かけた同級生が声を上げづらい雰囲気や、先生方の多忙さなど様々な要因があります。
私たちは、まず「もっと気軽に・簡単にいじめ認知を進める仕組みをつくりたい」という思いから、匿名でいじめの存在を報告できる「うきわネットワーク」というサイトを立ち上げました。
うきわネットワークを利用すれば、子どもたちが慣れ親しんだスマートフォン、タブレットやパソコンからインターネットを介して、誰にも知られずにいつでも簡単にいじめを報告することができます。
また、投稿内容は完全匿名、非公開で第三者からは閲覧されません。先生や友達、家族に相談しづらい場合でも抱え込まずに助けを求めることができます。
寄せられたいじめ報告は、一括して教育委員会を経由し学校へ送られ、対応を促し、データは蓄積されていきます。
私たちは、
いじめに悩む子どもに浮き輪を投げるように手を差し伸べて助けたい。
いじめがエスカレートすることを防ぎ、いじめている子どもや周囲の子どもも救いたい
忙しい先生をいじめ認知の面でサポートし、対応に注力してもらいたい。
こんな想いのもと日々うきわネットワークを運営しています。
2015年9月からサイトの運営を始め、これまでの約5年半で寄せられたいじめ報告は累計で2,411件に上ります(2021年5月2日時点)。「解決につながりました」という当事者や親族の方からのお言葉をいただくこともありました。
■うきわネットワークのサイトはこちら
https://ukiwanet.com/
私たちは「日本をいじめによる自殺のない国に」をビジョンとして掲げ活動しています。ビジョンの達成のためには、まずいじめを適切に認知すること、その次に認知したいじめに対処することが必要です。
対処は当事者コミュニティが主となるので学校の役割であると考えています。しかし認知まで学校の役割と限定する必要はありません。むしろいじめに対処する役割である学校に、認知まで任せる現状の体制こそが対処を遅らせたり隠蔽を生みがちな構造であると言えます。
学校の外部組織であるうきわネットワークが、社会に広まり、報告を受け、学校の認知活動を助けることは、忙しい先生をサポートするだけでなく、対処を放置したりいじめの存在を隠蔽することの抑止力になります。
これは、いじめ対応の仕組みを変える抜本的な解決策になると考えています。
こんにちは。 一般社団法人いじめ報告ネットワーク代表の井田裕之です。
私は2015年「日本を、いじめによる自殺のない国に」というビジョンを掲げ、いじめ報告サイト「うきわネットワーク」を立ち上げました。
寄付金募集のため2020年に法人化し、現在は一般社団法人いじめ報告ネットワークとして前述の活動をしております。
いじめによる自殺をなくすために不可欠なのは、いじめのエスカレートを食い止めることです。そのためには、いじめが起きていることをできるだけ早い段階で認知し、対応していくことが必要です。そしていじめを認知するための情報提供は、多方面からあるに越したことはありません。
いじめによる自殺が起きてしまった後には、定型文のように「いじめを認識していなかった」という教育現場。日々行われている凄惨ないじめが、なぜ見過ごされてしまうのでしょうか。
その要因の一つが、いじめ問題解決に対するIT化が遅れているということだと考えています。
未だ学校現場では、ホームルームで行われるアンケートや電話相談を通じていじめ問題の可視化に取り組んでいます。それはそれで素晴らしいことで重要なのですが、それだけでは解決しきれなかった故、過去に悲惨な結果を生み出してしまったこともあったのではと思います。
いじめ問題への取り組みにもIT化が必要ではないか、そんな思いもサイトの設立を後押ししました。
今後、サイトの認知度をさらに拡大させ、報告件数を増やしていくことでいじめの認知件数をもっと増やしていきたい。そして、、本気で私たちのビジョンである「いじめによる自殺をゼロへ」を実現したい。
そのために、私たちの想いに共感してくださる方に寄付者として仲間になっていただきたい、そんな想いで本キャンペーンを立ち上げました。
いじめ撲滅委員会 代表
いじめ不登校自殺防止コンサルタント会 事務局長 栗本顕 様
いじめ問題は、一人で解決しようしてしまうと余計に事態を深刻化させてしまう危険性があります。
被害者だけではなくその目撃者も、チームとなっていじめ問題を解決していき、いじめを許さない空間を作ることが理想です。その手助けとなるツールの1つが、まさにこの「うきわネットワーク」の取り組みだと思います。
いじめ問題の解決に大きな壁となっている「被害を言えない」という壁。この壁をいかに崩していくかが、我々の役目だと思っております。私が行うカウンセリングの現場では、しばしばこの壁についての相談が寄せられます。解決方法としては、「話せる先生に話す」・「話せる大人に話す」・「手紙を使う」・「電話やSNSを使う」等々、その相談者さんによって方法は変わっていきます。この中に、「誰でもいじめを報告できる」ツールがあることは、とても心強いです。
こういった背景が現在ある中で、より多くの方に活動を知っていただき、ご活用していただくことが、何よりのいじめ対策になり、抑止力にもなると考えております。
子どもたちが笑顔で生活ができること、それはそのまま未来に繋がります。子どもたちを支えることは、未来を支えることになります。
皆さんで子どもたちを、未来を支えましょう!
■いじめ撲滅委員会HP
https://www.direct-commu.com/no-ijime/
■いじめ撲滅委員会YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCK3oBGlVpObvhed9pqq3sCQ
■いじめ不登校自殺防止コンサルタント会HP
https://ifjp.jp/
フリーアナウンサー 町亞聖 様
自分ひとりでは解決できない問題を抱えた子供のSOSに気づき行動できる大人でありたい。。。
私が18歳の時に母が病気で倒れ介護や弟妹の世話をしなければならなくなり、最近注目されはじめた"ヤングケアラー"の当事者になりました。
当時は介護保険もなく学校にスクールカウンセラーもいませんでしたので周囲にSOSを出すことさえ出来ませんでした。
同級生に介護の相談をしても理解してもらえないことも分かっていましたので学校では無理をして"普通"を装っていました。経済的にも苦しくなりギリギリの暮らしの中で全て長女の私がやるしかなく誰にも弱音を吐けませんでした。
"親には心配をかけたくない"からと家族にSOSを出せない子供。またいじめを見かけても"もしかしたら自分が対象になってしまかも"と先生に話すのを躊躇う子供。
どちらも本当は"大人に相談したい"と思っています。SOSに気づくことが大事であり声を上げやすくする選択肢のひとつ"うきわネットワーク"の活動をぜひ多くの人に知ってもらえたらと思います。
■町 亞聖 公式ブログ
http://ameblo.jp/machi-asei/
認定NPO法人ブリッジフォースマイル 理事長 林恵子 様
2020年、コエールという啓発プログラムで井田さんの活動を応援させていただきました。
ITを使っていじめ報告を受け付け解決につなげるという試みがすごく良いと思って、お声掛けしました。たった2人で運営していること、システム開発費と運営費は全て井田さんの貯金で賄っていること、しかも歯科医になるため大学に通っていることを「本当にたいへんなんですよ~」と屈託ない笑顔で話す井田さん。
一人でできることには限りがあるけれど、誰かが動き出さなければ何も変わらない。だから言い訳なんてしないで自分がやる。そういう姿勢にとても共感しています。
うきわネットワークが、もっと多くの協力を得て、もっと力強く広がっていきますように。これからも応援しています。
■ブリッジフォースマイル 公式ホームページ
https://www.b4s.jp/
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