ストーリー
はじめまして、内多勝康と申します。去る4月18日、55才の誕生日を迎えました。そして、現在従事する「もみじの家」も、4月25日で2歳の誕生日を迎えました。
2年前までは、NHKで働いていました。1986年の入局以来、アナウンサーとして30年勤務した後、国立成育医療研究センターの医療型短期入所施設「もみじの家」で事務全般を管理する「ハウスマネジャー」を務めています。つまり、4月25日という日は、わたしがハウスマネージャーになって2歳の誕生日を迎えた、ということでもあります。
重い病気を持つ子どもと家族ひとり一人が その人らしく生きる社会をつくることを目指して、2016年4月に「もみじの家」は誕生しました。医療的ケアが必要な子どもと家族の在宅生活を支える、国内初の公的な医療機関が運営する医療型短期入所施設です。ここでは、重い病気や障害を抱え、在宅で医療的ケアを必要とする子どもとその家族が、24時間365日続く日常のケアをスタッフに任せて、安心してくつろいだ数日間を過ごすことができます。
「もみじの家」では、7つの部屋(そのうち、家族と一緒に泊まることのできる個室が5室)に11人の子どもが最長9泊10日、滞在可能です。看護師・保育士・介護福祉士の18名の多職種チーム(夜勤は看護師2名体制)とボランティア(登録110名)が、自宅で行っているケアをそのまま引き継ぎながら、家族が地域と関われる環境を提供しています。
他にも、自由に料理が作れる共用ダイニングキッチン、家族一緒にお風呂を楽しめる浴室、日中活動の場としてプレイコーナー、学習/図工コーナー、センサリールーム(感覚を刺激する部屋)、音楽室を設置。家庭では体験することが難しい、成長・発達を促すための保育や学習のサービスを受けることもできます。
皆様のおかげで2周年を迎え、子どもたちと家族が数日間の滞在中、安心して笑顔でくつろげる場所として定着してきました。
3年目も、増え続けるニーズに応えて、より多くの家族に利用していただくため、スタッフ一同精進して参ります。
「もみじの家」では、医療的ケアに加えて、成長発達を促す遊びや学びの時間も大切にしようと、医療と福祉・保育の専門職による手厚いサービスの提供に取り組んでいます。ただ、そのための運営費を賄う公的な制度が不十分なため、今のケアを持続するためには、皆様からのご支援が欠かせません。
特に、子どもの豊かな遊びの時間である保育(日中活動)を保証するための事業費が不足しております。今回のご寄付は、毎日の活動を支えるために使わせていただきます。
「もみじの家」の誕生日を、あたたかいご寄付で祝っていただければ幸いに存じます。皆さまのご理解・ご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。
国立成育医療研究センターもみじの家ハウスマネージャー 内多勝康