トナリビトを応援します!【元慈恵病院看護部長 田尻由貴子先生】
2021/3/9 09:25
未来を担う若者への支援を!
由来ハウス田尻由貴子(元慈恵病院看護部長)
新型コロナ感染拡大に対応すべく、緊急事態宣言が出され、世界中に大きな課題を突き付けられました。
外出の自粛の要請で、日常生活が一変し、特に社会人1年生にとっての環境は劣悪な状況下に置かれています。これからの社会生活を再考するきっかけになったらと願っています。
* * * * * * * * * *
私は、2007年5月に設置された「こうのとりのゆりかご」(通称赤ちゃんポスト)の開設と運営に関わり、「命」について様々な課題に取り組んできました。
ゆりかごに預けられた赤ちゃん、予期せぬ妊娠をして相談に来る女性の赤ちゃんを見て「よくここまでたどり着いてくれたわね」と声をかけました。全ての命が待ち望まれ、愛されるために生まれてくる命であってほしいと願い関わってきました。
今回の新型コロナ感染拡大により、自粛生活を余儀なくされている状況の中、児童虐待の問題が多く発生しているというニュースを目にし、心を痛めています。
児童憲章の、第二条に「すべての児童は、家庭で正しい愛情と知識と技術をもって育てられ、家庭に恵まれない児童には、これに変わる環境が与えられる。」等と、すべての児童が幸福になる権利を定められています。
私は25年前児童養護施設で実習をした経験があり、そこで暮らす子ども達が「愛着障害」的行動を感じ、この条文がお題目に終わっていることを実感しました。
養育義務者である親から、虐待を受けたり、ネグレクトされたり、虐待死に至るような劣悪な環境で育つ子ども達、が増加している現状を目の当たりにして、この様な日本社会であることに、無関心ではあってはならないと思いました。
2年前に、山下祈恵さんから、児童養護施設を卒園する人のための自立支援のためのシェアハウスを設立するという話を聞き、素晴らしい活動だと、全面的に応援したいと思いました。
一歩を踏み出す時の支援(信頼関係を築く為の)をする事で、
💛自信をもって自己に頼ることができ、
💛肯定的な自己意識(自分は愛されている)(愛される価値がある)を育むことができ、
💛自分の可能性を伸ばし、
💛失敗してもそれを跳ね返して成功につなげる能力を養うことができます。
ひいては、未来の社会を担っていく宝物を育てるという大きな使命が私達大人に求められている事なのではないでしょうか。
NPO法人トナリビトに、多くの皆様のご支援をお願い致します。
(田尻 由貴子)
← 活動報告一覧へ戻る