応援メッセージをいただきました!
2020/11/13 14:12
応援メッセージ
アーティスト「いぶきさらさ」
伊藤大輔さん
“不登校”という言葉、
ネガティブな温度感をまとった言葉です。
登校することが当たり前、登校しないことは普通とはズレている、
そんな印象を与える言葉だと思います。
しかし、”学校”という場が学びの場の全てだとは決して思わないし、
まず何より、そこに自分の体も心も壊すような何かが存在しているとしたら、
真っ先に逃げ出すべきだと、僕は思っています。
“逃げる”という言葉も、人間界ではとかくネガティブに使われる言葉です。
しかし、人間以外の生き物たちの世界では、
自分では対処できない状況や、命に関わる状況では、
まず”逃げる”ということが最適な選択肢です。
立ち向かう、諦めない、乗り越える、
という口当たりの良い言葉たちは、
時に子どもたちを追い詰めます。
当然その言葉たちが必要な場面はありますが、
思考停止して全ての苦難に当てはめていい言葉ではないのです。
そんな、自分の体や心、つまり命に関わる苦難に直面した時に、
きちんと逃げ込む場所がある、というのが健全な社会のあり方だと思います。
不登校、なのではなく、その学校には行かないという選択をした、
というだけのことで、
学ぶ気持ちが無い、ということでは決してないと思います。
むしろその選択をすることができたその子は、
しっかり”思考して行動できている”のだと僕は思います。
不登校、は一概にネガティブなものでなく、
むしろ”思考停止していないということのあらわれ”でもあると思います。
逆に、その選択ができずに苦しんでいるこどもたちの方がより心配です。
もちろん、お子さんが不登校になったら親御さんは心配されるだろうと思います。
僕自身も親ですので理解することができます。
しかし、大人の側がまず、選択肢の幅を持っておくべきだと思います。 子供がしたいと思っている選択に寄り添うことが必要です。
時に逃げ場を用意してあげることが必要です。
誰も皆、学びや探求や成長に対するモチベーションは本来持っているはず。
そのモチベーションをへし折らない環境づくりこそが、教育の根幹なのではないでしょうか。
そのために、”いわゆる学校”以外の選択肢として、
“フリースクール”という場所は、これからの社会に必要不可欠の場所だと思います。
学校、という場を完全否定したいわけでは決してありませんし、
全ての学校が機能していない、なんてことは思っていません。
現場で尽力されている先生方も知っています。
けれど、皆が歩いているレール以外にも、
大人になるための別のレールがあるということを子どもたち、親御さんに知ってほしいです。
そんな大切な場を10年間守ってこられた”盛岡ユースセンター”。
この先の10年、20年も、新たな選択をした子どもたちの拠り所となっていただけるよう、
心から応援いたします。
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