バングラデシュの子どもたちは今~ダッカ・KaziparaBDP小学校4年生Mohammed Ashik君から
2020/6/27 14:28
世界に広がるCOVID-19のパンデミックがどう彼らの人生を影響しているかについて、子どもたちが作文を書いてくれました。
「チリ・パンケーキ」
男がガレージにいた整備士に近づき、バイク(オートバイ)が故障をしたのだが直せるか、と聞いた。整備士はなんだか少し焦りながら1965ダットサン・フェアレディーの下に潜り、「勿論ですが、ここかあなたの家、どちらで直しますか」と聞いた。依頼した男はその質問に対し、すまないが僕が住んでいるところは今ロック・ダウン中でバイクを持ってこれないんだ、と言った。どうやら、彼が住むビルの7軒先で新型コロナウイルスによる死者が出たらしい。僕の名前はMohammed Ashikと言って、お話の中で出てきた整備士は毎日家族を養うためにあくせくと働いている僕のお父さん(Md. Milon Miya)だ。このお話はお父さんが仕事から帰ってきたときに話してくれた。街の中の移動でさえ許可取りが必要になり、お父さんのお得意様ですら整備を頼まない今、これはごく稀なラッキーな日だった。
僕の両親は自分たち専用のガレージを買うという大きな夢のために毎日頑張って働き、少しずつお金を貯めている。僕のお母さん(Nazma Begum)は家政婦として軍の大佐の家でそれなりに良い待遇の下で働いていたが、国がロック・ダウンを発令すると、大佐が住む宿営地に立ち入ることができなくなり、働くことができなくなった。ちなみに、僕は一人っ子で、ダッカのミルプール地区にあるKaziparaBDP小学校に通う小学四年生だ。このパンデミックの影響で勉強に遅れを取ってしまわないように頑張ってはいるけど、外で友達と遊びたくてウズウズしている。僕の家族は他の6家族と共に小さな集合住宅に住んでいる。一家族一部屋で、キッチン、トイレ、風呂は他の家族と共有している。この住宅を借りていた家族のうち、何家族かは仕事が見つからなくなってしまったため、実家や村に帰ってしまった。引越しの日には子どもたちがみんな泣きじゃくっていた。今では集合住宅に残っているのは、僕の家族と他3家族だけだ。残った家族の子どもたちとは1日20分遊べるけれど、マスクをして、お互い接触をしないように気をつけて、家に入る前にしっかりと手を洗わなくちゃいけない。学校に通っていた時はお母さんがよくチリ・パンケーキを作ってくれた。でも、今では国中の移動手段への制限の影響もあって、材料がなかなか見つからない上に、見つかったとしても値段が高くて買えなくなってしまった。早く学校に行きたいし、Tiffin time(軽食の時間)のときに先生がくれたユーグレナ・ビスケットが食べたい。昔みたいに通話料金を気にせずにいられるわけじゃないから、友達と電話できるのも週に一回の10分だけだ。僕の学校は2020年3月17日から今までずっと閉鎖されている。
ただ、最近素晴らしいことが起きた。ある日、お母さんがBDPの担任の先生から電話をもらって、その2日後に何かの安全上の理由で学校に行けることになったんだ。2ヶ月かそこらぶりに友達に会えて嬉しかったし、新型コロナウイルスから身を守れるようにと学校からプレゼント(マスクと手洗い用石鹸)も貰えたんだ。僕と僕の友達のことをもっと話したいけど、なるべく短く書いてねと言われたからここまでにしておく。先行きが不透明の中で、いつ日常に戻れるのかも分からず、僕たちの心には悲しみがのしかかっている。全能の神様がこのパンデミックから人間を救うために力を使ってくださることを祈っている。世界中の子どもたちが外に出て、猫の柔らかい毛並みを触ったり、犬と追いかけっこしたりできないことを悲しく思う。僕は、世界中の人間ができるだけ早く学校に行ったり、チリ・パンケーキを食べたり、車やバイクの整備をするようなありふれた日常に戻れることを心から祈っている。
※先日掲載いたしました写真の方は別の方でした。お詫びして訂正いたします。
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